2019年6月15日更新(2019年6月23日ページ移動)
■6月15日(土) 今にも雨が降り出しそうな天気の中、地域最大のイベント「えんま市」が開かれています
今日は、見たままのお話。
今学期のセンセイは、できるだけ金曜日のうちに帰宅するようにしています。自宅の諸事もあれば、高齢の両親の面倒を見る必要があるからです。でも昨晩は金沢に留まりました。顧問を務める少林寺拳法部の新入生歓迎会が開かれたためです。
というわけで今日、ちょっとだけ大学に顔を出してから、自宅へと車を走らせました。BMW 320i M Sportは順調に走行し、2時前に自宅到着。一般道だけの走行で、トータルの燃費は20.5km/L。珍しい時間帯での走行だったため、新しい経験がありました。
でも、そちらは後日。実家の安否確認については今回、一番下の弟が面倒を見ることになっている──事情は後述──ので帰宅後、サッポロビールのケースを購入しただけで自宅へ戻ります。
最低限の支度を整えて、徒歩で外出。昨晩から明日16日にかけて、地域最大のイベント「えんま市」が開かれているのです。なぜ「最大」と断言できるかというと、市のホームページの背景が「えんま市」から始まるほど。
説得力には欠けますが。地域住民にとっては、DNAレベルで「3日間とも参加しなければならない」くらいの行事。特に子供たちにとっては年に一度の行事なので、仕事を早めに切り上げる(/切り上げせてもらう)保護者も多い。
センセイが小学生の頃、学校は半ドン。先生方にも子供がいらっしゃるのです。平日も休日も日中は、少数の老人しか見ない市の中心部ですが、「えんま市」の期間中は別。何てったって、市の総人口の2倍以上もの方がここに押し寄せます。
新潟市北部に住む一番下の弟も、両親の世話を口実に夕方、「えんま市」を訪れるとのこと。かつては4人の子供達を連れての大移動だったのですが、現在は皆が成人。
今日は弟夫婦だけのようです。「えんま市」に参加したからには、閻魔堂(2枚目の写真)にも参拝しなければなりません。今日も門前はもちろん、前の道路まで「L」字型に参拝客が列をなしていました。
明日は天気が大荒れになるらしい。明日の「えんま市」そのものは予定通り開催されるようですが、今日の夕方、明日の終了時刻を早めるかもしれないとの情報を防災行政無線で流したほど。
地方自治体である市が、ですよ。その内容が凄くって、公式情報には残されていませんが、「参加するなら、ぜひ今日のうちに...」とのアナウンス(実話)。もちろん参加者の安全を考慮すれば、事情はよくわかるのですが。
それもあってか、今日の「えんま市」は例年以上の大混雑でした。もともとは馬の市から始まった「えんま市」。実際、かつては反物などを取り扱っていました。しかし徐々に、辛い農繁期を乗り切った農民を慰労する場と変質していったようです。
子供の頃はオートバイのサーカスが来ましたし、子供だましのお化け屋敷も。現在は最初の写真のように食べ物や籤(くじ)、そしてなどの屋台がほとんど。それでも、母校である柏崎高等学校の前には写真の陶器のお店が2店。
坂を下った幹線道路では、車線を一部制限して、植木や草花(2、3枚目の写真)を売っています。陶器と植木は、1日長い営業。歩いていて、まず目に入るのはもちろん子供たち。幼児とその両親、そして中高生。でも、静かに観察すると、明らかに高齢者も多い。孫の面倒を見ているおじいちゃんおばあちゃんがいるのは当然のこと。
しかし、そうでない高齢者が確実に存在します。たいてい、一人。「えんま市」がDNAレベルで、書き込まれていることを思い知らされます。その証左(しょうさ)に、余所からお嫁に来た人たちは異口同音(いくどうおん)に、「理解できない。何でなんだろうねぇ」。
そのどちらも、真実なのです。
■6月14日(金) ここでも進む、世代交代 ──アパートの解体現場に出くわしました──
今日は見たままのお話。
今学期は毎日講義があるし、会議や打合せも多いのでセンセイは、アパートとキャンパスを行ったり来たりするだけ。キャンパス内に留まる日が普通で、出るとしても、せいぜい「ほっともっと」。
まれに「かつや」という感じ。これじゃいけない、と思って先日、キャンパスの反対側にある「ほっかほっか亭」を数ヶ月ぶりで訪れました。
途中の高橋川を渡っていると、重機の音が。場所は橋の脇にある公園(手前)の向こう。寄り道すると、おぉ、アパートを解体しているところ。
写真奥にコンクリート製のアパート──学生は「寮」と呼ぶ──があります。以前はここに存在したアパートの陰になって、この位置からは見えませんでした。内部構造が丸見えです。部材や建築方法からして、築40年くらいじゃないかと思います。金沢工大がこの地に開学して程なく建てられたものと推測されます。
この近辺には同じ頃に建設された、たくさんのアパートが。もちろんほとんどのアパートはちゃんとメンテナンスされています。場合によっては建築学科の学生の提案を生かして大幅にリニューアルされている場合も。
しかしそれでも、経年劣化は避けられない。年に1棟程度、このような解体現場に出くわします。いわば世代交代が進んでいるわけですが、替わっているのは、建物だけではありません。経営する側も世代交代が進んでいるに違いない。
このアパートがどうなのかはわかりませんが。そう考えると、アパートの解体工事も、意味が違って見えてきます。
■6月13日(木) 個人的には来月以降、ずいぶん楽になるんだけど...
...と言っても、金沢工大赴任後最多と思われる、今学期の担当科目が減ったり、頑張っていることが認められて給料が上がる、などというわけではありません。(そうだったら、嬉しいけど)。
写真は今日、大学食堂でお昼を頂いて、センセイらの研究室がある建物に入るところで撮影したもの。梅雨入り後、数日雨が続いたのですが、昨日と今日は晴れ。陽射しの強さは、初夏を思わせます。
右側に、自動ドア式の出入口があります。しかも中央右奥、自動ドアを抜けたばかりのところにエレベーターが設置されています。つまり、センセイにとっては、ここが一番便利な出入口。
しかし西村センセイ、この場所をあまり利用しません。というのは、ここが喫煙所だから。センセイは煙草の臭いと煙がとても苦手なのです。
しかもセンセイの研究室は、ここのほぼ真上。気温に問題がなければ窓を開けたいのですが、その瞬間、臭いが入ってくるため、いつも閉めたまま。その分、エアコンを効かせることになります。でも、どちらかというとエアコンも苦手。
すぐそばの1階には普通教室があるのですが、こちらも窓を閉め切っています。喫煙場所を変更してもらえないか検討を依頼したこともあるのですが結果として、この場所は廃止されませんでした。金沢工大でも喫煙可能場所は減少しています。
ここは主に、教職員が利用する場所。倉庫の庇があるので、少しくらいの雨なら濡れずに済みます。ところが最近、仮設の看板が立てられました。お察しの通り、7月1日付で喫煙可能場所の指定を解除するのです。直接の理由は、学生と教職員の健康を守るための法律が改正されたため。
キャンパス内に、例外的にいくつかの喫煙場所は残されますが、ここを含めて大幅に削減。個人的には、これで窓を開けることができます。それにそもそも、これは国民、特に学生諸君の健康と安全を守るための措置なので、真正面から反対する理由はありません。
でも、愛煙家の方々がここで一服しながら、ホンネで語り合っている姿を思い出すと、ちょっと考えさせられるものがあります。
■6月12日(水) やっぱり気合の入れ方が違う ──今シーズンの冷やし中華は、ちゃんと茹でてからの提供です──
ただし茹でるのは、冷凍してある麺です。それでもやはり、「すでに茹でてある麺」とは全然違う。
今日は講義と会議が連続する水曜日。早朝に出勤して最初の講義を乗り切ります。今回は学生の活動がメイン。気を使いますが体力面ではさほどでもない。グループ活動とその発表を行ったのですが、今学期で最も盛り上がりました。
ひとまず研究室に戻って荷物を降ろし、立場上のヘビーな会議へ。もちろん気疲れはあったのですが、予想外に早く終了。さて、どうしよう。もちろん昼食です。午後イチに大学院の講義があります。時間割の関係で、今日からメンバーを一部入れ替えた、いわば新規の授業。何ごとも最初が肝心です。
そこで今日は、大学食堂の様子を確かめてから、「ほっともっと」でお弁当を買うことにしました。通称「ガクショク」で定食のメニューを一瞥(いちべつ)して、通路の奥にあるドアから「ほっともっと」へ向かおうとした時、「冷やし中華」(410円)の文字が目に入りました。去年は380円だったような...。
不確かな記憶ですので、間違っている可能性が高いのですが。何故だろうと思って確かめると、通常より価格が高い「特麺」の扱いなのです。西村センセイ、高血圧状態を自覚してから、塩分の多い麺類を頂く機会が激減しました。特に大学食堂では、「白えびかき揚げうどん(そば)」が最後。
でもここでめぐり逢ったのも運命。今日だけは冷やし中華を頂くことにします。
最初は、例年通りの「すでに茹でてある麺」だと思ったのです。でも麺類のコーナーで食券を出すと、ガクショクのおばちゃんは、冷凍麺を取り出して茹で始めました。これにはびっくり。
茹で時間がかかる冷凍麺で、人数の多さに対応できるんだろうか...。おばちゃんが汗をかき、そして「ありがとうございました」と言いながらカウンターに置いたのが写真の「冷やし中華」。今年度から紅生姜と辛子、そしてマヨネーズは、好みに応じて自分で必要量を盛るシステムになったようです。
センセイはもともと、どれも使用しません。ワカメと薄切りハム、そして胡瓜を頂いてから、スープに浸けた麺を頂きます。
「特麺」はやはり、通常のものと違ってかなりコシがあり、美味しい。むしろ課題はスープ。決して致命的な問題があるわけではないのですが残念ながら、麺の力に負けてしまっています。
でも、これで410円だったら、安い。ただし今シーズン、センセイがこの冷やし中華を頂くのは、今日が最初で最後になると思います。何故なら、この一食でたぶん1日の塩分摂取量上限に迫るか、それをを超えてしまったはずなので。
トホホ。それにしても最近のガクショクは何故か、気合の入れ方が違う...。
■6月11日(火) これが傘立てでなかったら、いったい何だというのだろう? ──「※注意※
傘立てではありません!」──
もう1日だけ、学会での出来事を。
大会初日の昼のプログラムを乗り越えセンセイは、徒歩で鼠多門を通って懇親会会場の「石川県政記念しいのき迎賓館」へ。北側の入口から入館します。その際、写真の傘立てが存在することに気づきました。
妙な違和感を伴いながら、です。少し考えてから違和感の正体を理解しました。写真は二重になったドアの内側なのですが、実は右側、ドアの外にも傘立てが存在するのです。
ナシテ?!その時はそれ以上深追いしなかったのですが、気になって帰り際に確かめると、上の張り紙には何と、「※注意※ 傘立てではありません! 出入口[=右側]に設置されている鍵付の傘立てをご利用ください」。
どう考えても、目の前に存在するのは傘立て以外の何物でもありません。どうなっているのでしょう?ビールを飲んだ後だったこともあり、最初は意味を理解することができませんでした。でも、頭を少しだけ冷やして周囲を確認すると、まず2枚の地図。
上は英語版で、下が日本語版。そして、それらのタイトルは「置き傘マップ」。傘の柄を良く見ると、同じシールが貼られています。不意の雨に見舞われた旅行客のための傘なんですね。
帰宅してから確かめると、「置き傘プロジェクト」というものらしい。金沢市内のあちこちに設置してあるポイントで、この傘を自由に借り、そして返却できる仕組み。なるほど。でも、それなら表記を工夫すべきでしょう。例えば「置き傘専用の傘立てです。必要な時は、自由にお使いください」など。
写真の傘立てにしてみれば現在、傘立てとしてのアイデンティティーを全面否定されているわけですから。
■6月10日(月) 何故か唐突に、一方通行 ──金沢城鼠多門と鼠多門橋の工事が進んでいます──
週末に開かれた学会関連の話題を。
お伝えしたように、センセイは学会初日の会場を間違えました。ホントにお恥ずかしい。で、守衛さんに金沢商工会議所会館の場所を尋ねたところ、彼はスマートフォンを使って、検索くださりました。
センセイよりずっと慣れている...。小さな画面を提示しながら「尾山神社のあたりのようです」と教えていただきました。ただし老眼鏡をすぐに取り出せなかったので、神社との位置関係が良く分からないまま。でもおおよその場所は頭の中に入っているし、何より時間がないので、とにかく移動開始。
少し痛くなってきた左足をいたわりながら、最短距離を急ぎます。突然、写真左の、とても大きな進入禁止のマークが。ナシテ?!
片側1車線の道路を半分塞いで、何かの作業をしていました。気が急(せ)いていたので、状況をよく確かめずに進みます。ただし「進入禁止」のインパクトは大きい。
歩行してはいけないような印象を受けて、交差点を左に曲がりました。商工会議所はこの奥。直進すればすぐだったのですが、「コ」の字型に迂回したので、必要以上に時間がかかりました。実際は写真左端のように、きちんと歩道が用意されていたのですが。
写真は初日のプログラムを終えて、懇親会会場へ徒歩で移動する際に撮影したもの。時間的にも精神的にもやっと余裕が生まれたので、状況を確認しながら奥から手前に向かって歩きました。
まず、写真左側では、鉄骨構造の建設工事を行っています。同時に、右側にある金沢城の石垣の上でもかなり大きな構造物の工事。こちらは金属ではなく、木工工事です。
周囲は静かなので、木槌の太い「コン、コン」という音が響き渡っています。頓馬(とんま)な西村センセイ、ここでやっと状況を理解しました。右手の工事は金沢城に存在した鼠多門の、左側はそれに繋がる鼠多門橋の建設工事なんですね。もちろん、工事そのものはニュースで知っていたのです。
でも、それがこの場所で、かように大きな構造物だとまでは理解していませんでした。門と橋が再建されると、左側にある尾山神社と金沢城公園、そしてその先にある兼六園が結ばれます。観光面、特に徒歩での利便性は格段に向上。
言祝(ことほ)ぐべきことであると認識すると同時に、不勉強だったなぁ、と、反省させられるセンセイなのです。
■6月9日(日) 高名な藻谷浩介氏をお招きして、公開シンポジウムが開かれました ──2日間の学会は、無事終了──
2日にわたる学会は今日の夕方、無事終了しました。お手伝いとはいえ、「ふぅ、疲れた」というのがホントのところ。
今度こそ間違えずに、金沢歌劇座に到着。今回もまた、ほぼ一番乗り状態。たまたま、昨日お世話になった守衛さんが今日もいらっしゃったので、お礼の気持ちを伝えます。しばらくしたら私服姿に。
夜勤を終えて、帰宅されるところだったようです。関係者が徐々に集合します。
午前中はセッション(分科会)のお手伝い。司会の高名な先生にご挨拶し、発表者のパソコン操作を手伝い、希望者に資料を配布します。昨日とは異なり、小さな部屋だったので、ほぼ何の問題もなく終了。
今日はいわば、午後からが本番。大きな会場で学会の総会と、大学と地域との連携をテーマとした公開シンポジウムが開かれるのです。総会は学会員が対象なので、参加者はそれほど多くありません。
でもシンポジウムの方はどうなるかわからない。メインゲストとして、有名な藻谷(もたに)浩介氏((株)日本総合研究所主任研究員:写真右端)を、そして報告者として泉谷珠洲(すず)市長(右から2人目)と、地元金沢星陵大学の先生(左から2人目)をお招きしているのです。
司会は東北大学名誉教授。(写真左端)藻谷の著作を読んだことがありますが、お目にかかるのは初めて。意識して聴衆を挑発するスピーチと、その内容の鋭さに驚かされました。珠洲市長と星陵大学の先生も、とても聡明な方。
自らの不明を再確認させられる場となりました。5時前にすべてのプログラムを終了。後片づけの力仕事を覚悟していたのですが、大半は業者が行ったので程なく、まずアルバイトの学生が解散。
次いでセンセイら、金沢大学以外の関係者が無罪放免となりました。残った仕事はほぼ、資料類などを金沢大学へ持ち帰ることだけ。
いつもとは違った、そして新鮮な学会参加となりました。休む間もなく、センセイは明日から平常営業に戻ります。