2011年7月16日更新(2011年7月24日ページ移動。2015年2月11日写真削除)
■7月16日(土) 新潟県中越沖地震から4年。市内では追悼式が開かれました
「4連休」2日目。
新潟県柏崎市の自宅で家族揃って──珍しい──朝食を済ませ、所用で車を走らせると、「ピン、ポン、ポン、ポーン♪」。時刻は7時半ちょうど。
市内各所、電柱の上に置かれたスピーカーから、災害用非常放送を告げるチャイムの音が聞こえてきました。
いつもなら「市内○○地区で、高齢の方が行方不明になっています。年齢と服装は...」などと、ゆっくりと原稿を読み上げる声が続くのですが、そういう時間ではありません。
耳を澄ませると、聞こえてきたのは、「市長の相田(洋)でございます」。車を走らせながらかろうじて聞き取れたのは「哀悼の意」......。ここでやっと気づきました。
今日は、この地域に甚大な被害をもたらした新潟県中越沖地震が発生した日なのです。
あれから4年経つんですね。報道(地元『新潟日報』紙および『朝日新聞』によると、合同追悼式が開かれ、地震発生時刻には黙祷が捧げられたそうです。((c)新潟日報社)
式典終了後の市内中心部には、いかにも「絵になる」被災者を待ってカメラを構えている記者が溢れていました。
それだけの余力があるのなら、取材すべきはここではなく、東日本大震災の現場だろうと思うのですが。3月の大震災後に気づいたことがあります。
被災地の状況を、まるで我が身のように感じ、行動できるのは、被災の経験はなくても感受性の高い人々か、地震や洪水、あるいはその他の災害に耐えた人々。
でも実は、どうもそのどちらにも含まれない人の方が格段に多いらしい。もちろん、皆が皆、あの苦しい想いを経験する必要はないのですが、本当に困っている人々がいること、そしてそれを名乗らぬ多くの人々が支えてくれたことへの感受性が鈍ってはいけないんだろうと思います。
だからこそ、今日の市長の言葉の中に、支援してくれた人々や組織への感謝の気持ちがちょっとでもあると、もっと嬉しかったのですが......。
ただしお伝えしたように、柏崎市が被災者のために全力を尽くしていることは、市と市長の名誉のために再確認させていただきます。市長さん、ちょっと失念していらしたんでしょうね。
■7月15日(金) 金沢工大は今日から「4連休」。でも勉強する学生は、しっかり勉強しています
昨晩、授業の記録にコメントをつけようとして、まず目に入ったのが「4連休」......。え"?! 土日と「海の日」とで3連休の間違いじゃないの?
でもすぐに、誤っているのはセンセイであることに気づきました。
金沢工大では曜日による授業回数の違いを調整する──今回は週末にオープンキャンパスを開催することも関係している──ために今日、15日(金)に、土曜日の講義を実施するのです。
だからオープンキャンパスに参加しない学生にとっては実質的に、「土、土、日、祝日」と4連休。もちろんセンセイも、今週末の曜日の読み替えのことはよく承知していましたが、このところずっとバタバタしていたので、ちょっと失念していました。
溜まっている仕事を少しでも減らすべく、今日も早朝からのご出勤。早めの昼食を外で取り、大学裏の駐車場に車を止めて研究室に戻ろうとした時......違う。
校地に入った時の雰囲気が、いつもと少し違うのです。明日からのオープンキャンパスに備えてあちこちに案内が掲出され、上級生や業者が出入りしているのが主な理由。
でも、それだけでは説明し尽くすことはできません。その源(?)を辿っていくと、おぉ、発信源はここだったのね。写真は365日24時間オープンの自習室。
「土曜日」だというのに、たくさんの学生が集まって活動しています。僅かに個人で勉強している学生もいますが、大半はグループで活動しています。
課題に取り組んでいるのです。特に成績優秀......というわけではなく、ごく平均的な学生諸君。正確には、平均よりちょっと上かな。
この部屋にいる「先生」はセンセイだけ。誰かに指導あるいは強制されているわけでもないのに、それなりに課題に取り組んでいます。
もちろん勉強が学生生活の全てではないし、ちょっと困った学生──センセイの担当──もいるのですが、それでもやはり、こういう場面に金沢工大の強さが表れているように思われます。
今日は見たままのお話。
写真はセンセイらの研究室がある場所から、階下の事務室(写真中央奥)を見たところなのですが......わかりますか。
一つだけ違うのです。電球の色、です。
高い所に明るい照明器具が吊されているのですが、他のものはピンク色なのに、一番手前のもだけが緑。
その色がとても強いので、手すりにも緑色が出ています。よぉーく見ると、4個先の照明も同じ色なのですが、なぜこうも違うのでしょう。
意図的なものなのか、たまたま偶然なのか。そして疑問はもう一つ。たぶん光源の種類は一つ──例えばナトリウム灯など──なんだろうと思うのですが、色の差は何に由来するのでしょう。
この場所を通るたび、とても気になるのです。 まぁ、もっとも、見方を変えると、あまりの忙しさにセンセイの行動範囲が狭くなっていることをこの写真は示している、と解釈することも可能なのですが、そこまで気を使う人はいないだろうなぁ。
■7月13日(水) 今夏のKIT学生食堂は例年になく、冷たくて、熱い!?
早朝から夜まで働いているのに、忙しい。オマケに仕事のミス──センセイの確認不足が大半──が続いてしまい、ゴメンナサイと後始末に追われる毎日。
この頃、そんなに仕事の処理能力が下がったのかなぁー。というわけでとにかくお昼を食べる必要があるのですが、外へ出る時間も気力もありません。
それにこの炎天下だし。というわけで大学の食堂へ向かったのですが、この夏の学生食堂は一味、違う。
先週から「冷やし麺フェア」が始まっているのですが、それ自体は毎度の企画だからそれほど珍しいわけではありません。でもラインナップが変わっていて、先週の「豚キャベぶっかけそば」──ホントに「ほぼ蕎麦」でした──からスタートして今週の「冷やし坦々麺」(写真)、「鶏塩だれ冷麺」、最終週の「ピリ辛温玉高菜うどん」と続きます。
正直、食べてみないとわからない麺ばかり。冷やし坦々麺をお願いすると、冷蔵庫に入っていた茹で麺を水に晒して、脱水機(?)で余分な水分を飛ばします。
挽肉とチンゲンサイその他を盛りつけ、スープをかけて出来上がり。合掌してから頂いたのですが、それほど辛くはありません。冷やし中華の時のように、これが茹でたての麺だったらもっと美味しかっただろうな。
レンゲは要らないかな、と思ったのですが、最後はスープと挽肉だけになるので、やはり必要でした。でも、これが「一味違う」理由ではありません。
今月はこの冷やし麺フェアを含めて、食堂「ラテラ」全体で「アジアンフェア」に挑戦しているんだそうです。(このところホームページの更新は遅れ気味なので、情報はまだ掲載されていません。)
杏仁豆腐に始まり、油淋鶏、鶏肉のバジル炒め、豚ひき肉タイ風からみ丼──どんなものなんだろう──といった具合。とにかくこの夏は、食堂の気合の入れ方が違います。
一言でいうと、熱いです。はい。
■7月12日(火) そして、ポプラの木は残った ──新しい市民会館の建設工事が進んでいます──
夏空の写真ばかりが続きますが、悪しからず。写真は先週末、電車で新潟に戻った際、柏崎駅から歩いて帰宅する時に撮影したもの。
中央では、新しい市民会館の建設工事が行われているのですが、週末に帰るたび、工事が大きく進んでいることに驚かされます。
防災施設を兼ねているので、基礎工事には時間がかかりましたが、地上部の工事はどんどん進んでいます。何度かお伝えしたことがありますが、手前の工事現場はもともと川沿いの駅前公園。
中越沖地震後はしばらく仮設住宅が置かれていました。こちらの写真とほぼ同じ位置関係になります。
その写真にも写っていますが、川に沿って大きなポプラの木が立っていました。残念ながら公園の桜はことごとく伐採されたので、ポプラの木も......と思ったのですが、予想外に数本だけは残っています。
この場所が緑豊かだったことをかろうじて伝えてくれます。写真右奥は地域のシンボル、米山(よねやま)。地域の移り変わりをずっと見守っているかのようです。
■7月11日(月) 「えびす」の書体に見覚えがあって... ──センセイが金沢への道中で見たもの(2)──
実はかなり前から気づいていたのです。「えびす」の書体、どこかで見た覚えがある......。お察しの通り、4人の犠牲者を出した「焼肉酒家えびす」です。
センセイが自宅と金沢を行き来する経路には少なくとも、金沢大学付近と、富山市内国道8号線沿い(写真)、そして魚津市内の3カ所に店舗があります。
もちろん事件発覚後はずっとそのまま。被害が最も重かった砺波店は、すぐ近くをかすめるものの、直前で曲がってしまうので、店の前は通っていません。
事件原因の解明はまだですが、お店を経営していたフーズ・フォーラス社はすでに解散し、従業員は全員解雇されています。
報道によると今日、金沢市内で債権放棄を求める債権者会議が開かれたとのこと。お店に気づいてはいたのですが、「ここだよ」と積極的にお知らせするような話題ではありません。
でも、被害者のことを思うと、やはりどこかでお伝えした方が良いのだろうな、と思った次第です。お伝えしたように我々は、やはりどこかできちんと死者や過去を弔う必要があると思うのです。
■7月10日(日) 浜茶屋と原子力発電所 ──センセイが今日、金沢への道中で見たもの(1)──
タイトル通り、今日は見たままのお話。今週は久しぶりに車で金沢へ移動しました。
お盆前の車の利用は今回が最後の予定。いわゆる「高速1,000円」も終わったし、何より西村センセイ、高速道路はあまり好きではないので、今日は一般道だけを走るつもり。
自宅を出発すると、国道8号線はしばらく海岸沿いに進みます。写真は市内西部、西鯨波海岸から浜茶屋を撮影したもの。
手前は信越本線ですが、寝台特急「トワイライトエクスプレス」のパンフレット表紙写真がここで撮影されるなど、列車の撮影ポイントとしてよく知られた場所です。
お伝えしたように北陸地方は昨日梅雨明けしました。今日も気温はぐんぐん上昇。
しかも日曜日のお昼ですから、浜辺にはたくさんの海水浴客が......と思っていたのですが、ご覧のようにビーチパラソルがパラパラという程度。
まだ夏休みに入っていないこともあるのでしょう。写真中央奥の白っぽい部分は、柏崎刈羽原子力発電所。こちらの写真と真逆の位置関係になります。
原子力発電所は、これといった産業のない場所に建設されます。そしてそれが稼働し始めると、その地域は好むと好まざるとにかかわらず発電所との共存を強いられ、さらに地域住民の感覚はいつの間にか鈍麻(どんま)していきます。
今回の福島原発の事故はそんな原発を抱えた地域の実態と、電力消費地のもう一つの鈍麻の存在をあぶり出したように思われます。......などとぼんやり考えながら、5時間かけて無事に金沢へ到着しました。金沢市内はかなり混雑していたので、そこで燃費がぐっと下がり、今日の記録は16.5L/km。
帰りも一般道だけを利用するつもりですが、燃費はもうちょっと向上させたいところです。