2020年4月25日更新(2020年5月3日ページ移動)

──2020年4月第4週のニュース──

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4月25日(土) 哲学者“Plato”でも映画“Platoon”でもなく、今日のセンセイは“plateau”...

 今日は土曜日。

 つまりセンセイにとっては、週に1日だけの休日。3月までは管理職、しかも入試部長だったため、土日もいろいろな関連行事で出勤することが多かったのですが、ヒラに戻った今年度は比較的規則的にお休みを取ることができます。
 これまでは泣く泣く参加を見送った学会も多かったし。

 それはともかく、センセイくらいの還暦を過ぎた年齢になると、自身の健康のためにも、そして広い意味での家族のためにも大切なこと。特にセンセイの場合、高齢の両親の面倒を看る必要がある。
 というわけで、先週貰い損ねた薬を皮膚科医院で処方してもらってから、歯科医医院経由──要するに医者の梯子──で実家へ。

 母親によると食料調達に加えて、野菜の苗を買い求めたいとのこと。実家から母親を連れて自宅近くへ戻り、大きなホームセンターへ。
 苗の購入につき合うのは2年ぶりらしい。街やお店の人出は少な目。

 苗の販売は連休がピークなので、やや早いの。もちろん新型コロナウイルスの影響があるのかもしれません。

 手前の女性お二人。最初は当然、親子だろうと思ったのですが、どうやら高齢の方に頼まれて、彼女の買い物につき合わされているらしい。
 もちろん義母と妻、つまり義理の親子である可能性もありますが、そんな雰囲気ではありませんでした。

 皆が皆、と決めつけるつもりはありませんが、彼女や母親など、子育て、孫育てを終えた高齢の女性には植物を愛でる人が多いと思う。
 種や苗など、ほぼ無に近い存在を、内実のある存在──その典型が果実──に育て上げることに喜びを感じているらしい...。

 植物に関して直接には母親の才能を引き継がなかったセンセイですが、ふと、もしかすると、教育──“educare”(「引き出す」)──に関する思いは、もともと彼女に由来するのかも、と感じました。
 帰宅後は、いくつかの用事を済ませると、可能な限り休息。講義が開始された先週があまりに激務だったので。

 で、夕方、このところ急上昇して危険域に突入している血圧を測定。かなり休んだ(つもり)なんだから...と期待して数値を読むと、最高値は昨日と同様。ただし最低値は少し下がっていました。
 「サミット」(“summit”)は越えたのかもしれませんが、「プラトー」(
“plateau”〔「高原」や「台地」〕)が続いているらしい。

 遠隔授業準備という身体にとっては一種のストレスのおかげでアドレナリンが分泌され、全身が戦闘モードに入っているらしい。そしてどうやら、すぐには解消されない...。

 明朝には金沢へ移動します。連休を挟んでしばらくは非常事態が続きますが、目の前──じゃないんだけど──に学生諸君が存在するのだから、学生にとってもセンセイにとっても、これはやむを得ないこと。
 でも同時に、自身および家族の健康との両立を優先したいと考えています。

 ちなみに哲学者“Plato”(「プラトン」)というのは、あだ名。「立派な体躯だったため」と教わりました(異説あり)が、ギリシア語の“platus(ただし語末の“s”は本来、別文字〔Web表記上の処置〕)は、「平たい」あるいは「広い」の意。

 だからたぶん、あだ名の“Plato”と同語源なのです。



4月24日(金) これが「エベレストかマッターホルン」。そのサミット(頂上)は果たして、昨晩だったのか?!

 昨日はやはり、相当無理をしていたらしい...。

 客観的に考えても、90分の講義──その約1時間前から遠隔授業の準備に入る──が2コマ。参加者はそれぞれ約60名。講義内容は完全に頭の中に入っているので問題ないのですが、問題は講義の方法。
 お互い、慣れていない。

 幸い、それでも一昨日とは対照的に大きな問題に遭遇することなく終了することができました。でも一部の学生は通信環境に問題があるらしく、画像が時々コマ落ちしただけでなく、音声が途切れることもあったそうな。
 来週中に対応する必要があります(すでに方策は考えました)。

 これで終わるのなら、まぁ、何とかなるかもしれない。でも、センセイは今年度から学生とのやり取りの公開を復活させています。初回は特に大切。この回ですべてが決してしまう面があるのです。
 しかも初回は、やり取りする項目が多い。

 提出されたファイルを一人ずつ開き、4項目を整理します。場合によってはこの段階で補足することも(補足部分はわかるようになっている)。受講生が多いので、この処理に約2時間。木曜日は2クラスなので計、約4時間。
 スーパーの閉店時刻が迫ってきたのでこの段階で帰宅します。

 生データをさらに加工し、昨日の「ニュース」──というより「愚痴」か──を書き終えて、このサイトをやっと更新したのは、日付が替わる直前。
 トータルでの作業時間は5時間くらいか。

 高血圧を指摘された西村センセイ、原則として起床時と帰宅後のシャワーを浴びる前に血圧を測定することにしています。2年弱前からの記録が右図。
 数値だけが一人歩きしないように、縦軸の数値は消去しています。

 約1年前、椎間板ヘルニアを罹患したこともあって、もともと高かった血圧は即座に治療が必要だった状態(左側半分)に。でもその後はキンエン生活の甲斐あって、数値は順調に低下。
 図の右側半分はまったく問題のないレベル。(右端を除く)

 ここに至るまでには、血と汗と涙の努力──冗談ですけど──が...。これがお伝えしたエベレストかマッターホルン」。ところが、それを全否定するかのように、4月中旬からは夜の血圧が急上昇しています。
 食生活は変わらず、起床時のそれも大きく変化していない。

 右端はブレも少なく、見事なまでに連続しています。やはり、初めての遠隔授業と、そのために必要な準備へのストレスが主要因だと考えざるを得ない。それでも、明るい要素も。

 昨晩は疲れ過ぎていて、必ずしもゆっくりと休めたわけではありません。でも、今朝の血圧値は、そんなにおかしい値ではない。で、注目の夜の血圧はというと、決して低くはありませんが、それでも昨晩より低い。
 果たして昨晩が最悪の数値として記録されるのか、それとも...。

 なお一昨日、アルプスの山々に関係する言葉を使ったので、それに対応する血圧のピークを「サミット」(頂上)と表現しました。もしかすると学生諸君の中には、気づいていない方がいらっしゃるかもしれません。
 完全な蛇足──知らない人は調べてね──ですが、念のため。



4月23日(木) 学生諸君は意外に... ──“Zoom”不具合の原因が判明し、問題は解決しました──

 問題は解決したのだから、夜の血圧は下がるはず...。

 と、考えたのですが、甘かった。昨晩とほぼ同レベルの非常に高い数値です。このままだと西村センセイ、循環器系の病気でパタッと倒れてしまうんじゃないだろうか...。

 結果的にはそうだったのですが、愚痴を言っている時間はありません(言ったけど)。今朝も早起きをして駐車場には一番乗り。教材と、それを載せる「eシラバス」というLMS(Learning Management System)の設定を更新します。
 講義は10時過ぎに開始。

 変更点が多すぎて、いくつもの修正ミスを残してしまいました。受講生の皆さん、ゴメンなさい(それでも修正前よりは格段に良くなっているのです)。そしてセンセイにはもう一つの仕事が残されています。
 昨日発生した“Zoom”の深刻なトラブルへの対応です。

 似たような事象はあちこちで発生しているのですが、見かけは似ていても、起きていることはまったく異なるというのがセンセイの見立て。

 職員の業務開始時刻に合わせて、Windowsノート機の借用を申し込みます。続いて、MacBok ProをMac側から起動し、“Zoom”のテスト環境を用意します。1時間ほど長時間テストしたのですが、トラブルは起きない...。
 なぜでしょう。

 昨日のトラブルの原因は、センセイがMacの“BootCamp”上で作業したからなのです。MacでもWindowsでも、それぞれの純粋な環境なら“Zoom”はひとまず実用になります。でもセンセイは、ネットワークの関係で“BootCamp”上のWindowsを使用。
 おそらく、Macのファームとの関係でトラブルが発生していたのです。初めての経験です。

 講義開始1時間ほど前から“Zoom”でミーティングを開いていたのですが、問題は皆無。そのまま授業に突入しました。

 受講生の反応、評価は昨日から一変。当然、細かいトラブルやミスはありましたが、それらの多くは改善可能。「これなら何とかなるな」というのがセンセイの印象です。
 ただし、遠隔授業には別な問題も。

 一つは、受講生の通信環境。

 誰もが同じように高速回線を使用できるわけではないのです。学生諸君の中には、無線だけで受講している学生もいるはず。また、学校が閉鎖されているので、大学の共用プリンタを使用することができない学生も多い。
 お互い、厳しい状況下での授業。

 もう一つは、受講生の人数。木曜日は二つの講義で約150名もの学生の反応を処理する必要があります。しかも学校が閉鎖されているので、現時点ではSA(Student Assintant)という学生の助力を得ることができない。
 今日は約5時間かけて、講義の記録を整理しました。

 木曜日のクラスの皆さん、もしかすると全員ではなく、半分くらいの受講生の反応を提供するだけになるかもしれません。

 いつもより1時間半遅い時刻に退出します。駐車場でふと気づいて撮影したのが写真。脇にある学生用のアパートです。かなりの部屋に電灯が点っています。つまり彼ら彼女らは、大学が閉鎖されてもここに残っているのです。
 他のアパートも、同様。

 その前を男子学生2名が近い距離で密接に、そして語り合いながら通り過ぎます。「三密」はどこへ行った。

 そして意外にも、学生諸君は帰省していないんだ...。



4月22日(水) ...さて、今晩の血圧はどうなった?! ──西村センセイ、最初の遠隔授業で見事にコケる──

 見事に最高血圧を更新してしまいました。残念ながら、明らかに投薬治療が必要なレベル。

 講義の準備をひとまず終えた昨晩の時点での予測は、「たぶん下がるだろう...」。もちろん、期待を込めて、ですが。そして今朝の血圧も平常かやや低めだったのです。やれやれと思いながら、早朝からご出勤。
 講義は2限から。

 その前にいろいろと片づけようと思ったのですが、なかなか思うようにはいかない。講義開始前、特に初回の講義ではそうなります。学生諸君にはわかってもらえないんだろうなぁ。いいんですけど。
 30分ほど前からテレビ会議システム“Zoom”を立ち上げ、各種のチェックをします。

 基本的には順調(ただし、後から考えるとトラブルの予兆はあった)。写真は、講義開始前20分くらいの時に撮影したもの。すでに学生が1名参加しています。
 この時点で、関係するパソコンは3台が起動中。

 中央の新しいMacBook Pro(Windows 10)がメインで、右側のMac mini(Windows 10)は、受講生の側から見た様子を確認するためのもの。
 左側の、主力となるMacBook Pro(Windows 10)はデータ管理用。

 いよいよ講義開始...の時間が近づいたのですが、音声がおかしい。あちこちチェックしたのですが、問題が解消しなかったので“Zoom”を再起動。
 講義を開始します。

 講義内容そのものは遠隔授業用にアレンジしていますが、これまでのものをそのまま使っています。どこに何があるのかわかるので、問題はない...のです。
 でも再び音声にトラブルが。

 受講生によると、一定時間が経過するとノイズが酷くなり、場合によってはエコーのようになって話を聞き取れないとのこと。講義はすべて録画しているのですが、後から確かめるとまったくその通りでした。受講生の皆さん、ゴメンなさい。
 というわけでお察しの通り、“Zoom”再起動。

 残念ながら90分の講義の中で4回ほど再起動することになりました。西村センセイの遠隔授業デビューは見事、失敗。苦情(と僅かな好意的評価)については、「授業のページ」からご確認ください。
 大学の事情で昨年度1年間お休みしたページですが、復活しました。

 今年度は特別に、大学院の講義も不定期で掲載します。学部学生と院生がこんなに違うのか、と驚かれるはず。これが学生諸君の成長力です。



4月21日(火) 今日からセンセイの授業が始まりました。遠隔授業に備え、ストレスに耐えながらその準備を続けた結果...

 ...その結果、血圧が急上昇してしまいました。

 何度かお伝えしたように、数年前に高血圧を指摘された西村センセイ、食事の減塩に取り組み始めました。つまり「キンエン生活」。その効果は覿面(てきめん)。換言すると、必要以上に塩味に慣れていたということになります。
 されど人間はDNAレベルで塩分を求めているので、減塩の継続は難しい。センセイのキンエン生活も、一進一退。

 「これではいけない」と考えて、約2年前から減塩を強化しました。でもどうやら、塩分摂取過多以外の理由もあるらしい。

 ここ数年は、毎日の塩分(正確にはNaCl)の摂取量を5グラム以下に抑えています。おかげで提供される大半の食事をしょっぱく感じるほど。
 でも今回の血圧急上昇は、その中で起きたことなので、塩分だけでは説明できない。

 後日、グラフをご紹介するかもしれませんが、漸減していた血圧が、ここ2週間はすべてを帳消しにしてしまうほどの急カーブとなっています。
 まるでエベレストかマッターホルン──どちらもこの目で見たことはない──のよう。

 ご存じの方も多いと思いますが、新型コロナウイルス感染拡大でいろいろな業種が、そして社会全体が大きな影響を受けています。大学を含めた教育産業も例外ではありません。
 写真は今日のお昼に撮影したもの。

 キャンパスへの学生諸君の出入りは禁じられています。センセイら関係者は、写真左側にあるセキュリティ装置を操作して、ロックを解除します。
 このような状況下で、今日からセンセイの授業が始まりました。

 今日の科目は、事前に取り組むべき課題を提示して、各自が自分のペースで勉強に取り組むタイプ。でも明日からは、テレビ会議システムを用いた疑似対面型、そしてリアルタイムの講義が4クラス始まります。
 しかもその中には大学院の講義も。

 カメラの前で話すだけなら簡単かもしれません──実はそうではなかった──が、講義を有益なものとするためには周到な制度設計と準備を尽くす必要があります。それがこの2週間、センセイが取り組んできた仕事。
 そしてお察しの通り、これが血圧上昇の主因らしい。

 それでも何とか、今日の夜にはメドが立ちました。

 明日からの疑似対面型の講義は、そしてセンセイの血圧は、どうなる?!



4月20日(月) 【お詫びと訂正】「冬用より夏用タイヤの方が燃費は良い」は不正確だったかも...

 もう1日だけ、タイヤ交換の続きを。

 今回の新品購入、もちろん安全性の確保が最優先──その方が結局お得──で、次いで騒音を含めた乗り心地。でも実は、もう一つのねらいがありました。「確かめたかったこと」と言った方が正確かも。
 それは距離と燃費。

 これだけでは、何のことかわかりませんね。

 良くこのページに立ち寄っていただける方なら、後者についてセンセイが繰り返し「夏用より冬用タイヤの方が燃費が良い」──高速道路上での冬用のレコードは26.8km/L(!!)──とお伝えしてきたことを思い出していただけるかも。
 西村センセイ、実ははここ4ヶ月半ほど、高速道路を利用していません。最大の理由は運転していて楽しくないから。

 で、今季は雪が少なかったので、それ以外の季節と同じように走行することができました。すべて一般道を走行したとして、冬用なら21km/L台(最高22.6km)。夏用タイヤの方は20km台後半で、下手をすると19km台になることも。
 どうしてこんなに違うんだろう...。

 そしてもう一つ、別な差異も。

 昨日の写真のホイールはBMW純正品ですが、冬用タイヤのものはサードパーティ製です。担当者が「似ているので(違いはそんなにわかりません)」と言って、どんどん決めてしまいました。確かに似ている。両方とも5本スポークだし。
 正確には、10本ずつ束ねているのですが。

 洗車している時に気づいたのですが、夏用がホイールの隙間から手を入れて内側をある程度洗浄できるのに対して、冬用タイヤは不可。形状は似ていますけど、冬用のスポークはちょっと太く、その分、隙間が小さい。
 でも「それだけかなぁー」と思うようになりました。

 転機は年初、定期点検のためにに金沢のBMWディーラーを訪ねた時のこと。その頃はすでに、夏用タイヤを新品に履き替えようかと考え始めていたのです。目安として費用を尋ねたのですが、担当者の反応は予想外。
 「ホイールのサイズはいくつですか?」

 皆同じものだと思っていたので標準装備のものを購入したことを伝えると担当者、「通常、冬用は夏用タイヤより1インチ小さいものにするんですよね」。いわゆるインチ・ダウン。
 知らなかった...。

 保管してある帳票類を確かめたのですが、ホイールのサイズは記されていませんでした。でも結論からするとやはり、冬用は夏のものより1インチ小さい17インチ。
 何と、そもそも直径が違ったのです。タイヤの摩耗の影響かと思っていたのに...。

 センセイは通常、自宅との行き来でまったく同じ経路を同じような運転で走ります。哲学者エマヌエル・カントの行動に似て、その方が違いに気づきやすい。
 かなり早い頃から、夏タイヤの方が走行距離は少な目に出ると感じていました。

 写真上段は先週末、冬用タイヤで撮影したもの。自宅─アパート間の走行距離は247.7km±0.3km。誤差は0.1%ですから安定しています。で、今回、意識して同じように走行したのが下段。
 ご覧の通り、走行距離が7.2km違います。

 夏用は測定回数が少ないので断定的なことは言えないのですが、現時点で3%くらいの差。走行距離はタイヤの回転数から算出しているはず(違うかもしれないけど)。だから直径が大きければその分、少ない回転数で到達できる。
 つまり、表示される走行距離は低め。

 速度もおそらく同様。高速道路のI.C.間の距離を利用して速度計を校正したことがあるのですが、結論からすると、メーターが表示する速度は夏用タイヤで約4%、冬用では約6%低いという結果に。
 でもどうやら、両者の差はほとんどがタイヤのサイズの違いによるものらしい。

 燃費の違いも、これまでの印象とはちょっと違うのかもしれない。思い込みは恐ろしい、と反省したセンセイなのでした。

 ちなみに、メーター中央の数値はドア・トゥ・ドアでの平均燃費計の記録。下段は標準的な値ですが、上段はこれまででほぼベストの記録です。両者ともに決して細工はしていません。



4月19日(日) 柳の下にいつも泥鰌は... ──BMWの夏用タイヤを、ミシュランに交換しました──

 「泥鰌」とは、「どじょう」のことですね。

 お伝えしたようにセンセイは昨日、車のタイヤを夏用に交換していただきました。冬が来る前にスタッドレスタイヤに交換してもらった際、「(夏用の)残り溝は3.0mmなので車検は通りますが、『次』が交換時期でしょうね」とのこと。
 さて、どうしよう。

 この車のタイヤはとても高価なので、そのまま使い続けるという選択肢もあったのです。ただし夏用、冬用ともに、薄い水溜まりの上などでハンドルを切る場合、少しだけ車の挙動に不審さを感じることがある。
 もちろん、決してスリップなどしていないのです。

 でもこれは、いざという時に大事故に繋がりかねない状況。見方を変えると、BMWがきちんと警告を発しているす。この辺は本当に凄い。

 そしてもう一つ。前のE46もそうだったのですが、購入後3、4年するとタイヤが硬くなり、路面からの不要なノイズまで拾って乗り心地が悪くなるし、うるさい。夏用タイヤは、革靴のようなもの。
 新品のピチピチした靴ではなく、高齢の父親が履き古し、磨り減ってしかも硬くなった革靴。ゴムに触ってみても、そう感じます。

 E46も現在のF30も、購入時の夏用タイヤはドイツコンチネンタル社製でした。同社の製品は路面の情報を伝えるため、硬めに造られているとのこと。
 そこで前回は購入後5年で、フランスミシュラン社製に交換しました。結果的に、これが大当たり

 いろいろ考えた末、“Freude am Fahren”(「駆け抜ける歓び」)を実現するためにも、思い切って新品のタイヤに交換することにしました。その後は乗り心地と価格の相談。
 本命は最初から、「柳の下のどじょう」。つまりミシュラン。

 ところが何と、F30用のミシュランはBMW承認タイヤのカタログに載っていません!!(現在も)

 そこでブリジストン製にしようかといくつかのお店を回ったのですが、新潟BMWディーラーが後出しじゃんけんで提案してきたのが、何とミシュランの“PILOT SPORT 4”シリーズ。
 カタログにはないのに...。

 他社製よりかなり高かった──トータルで前回の約2.5倍!! ──のですが、購入することにしました。詳細な型番は省きますが、その最後にある“ZP”は、ランフラットタイヤであることを示します。
 購入したばかりの時に4輪自動車で初めてパンクを経験したセンセイとしてはやはり、ランフラットは外せない。(技術もかなりこなれてきたし)。

 ちなみに、「速度記号」“Y”。は、最高速度300km/hで走行可能だそうです。たとえ高速道路であっても、センセイはその1/3以下の速度でしか走行しないのですが...。担当者に礼を言い、ゆっくりと車を走らせます。
 その瞬間、「あ"っ...」。

 10km/hくらいなのですが、全然違います。大地をがっしりとグリップしています。高速走行時も変わらない。路面の情報は的確に伝わってくるし、不安定な感じは皆無。それでいてロードノイズは少ない。
 特に不要なノイズを作り出さない。

 実は前回も、まったく同じような感想をお伝えしています。でも今回は確実に、その時の評価を上回っています。おかげで今日のドライブは本当に“Freude am Fahren”そのもの。ワクワクを実感しながら、金沢へ移動しました。
 「目的地に着かなければいいのに」とか「まだ乗っていたい」というこの感覚、わかってもらえるだろうか...。

 ちなみに、決して暴走行為をしたわけではありませんので、誤解なきよう。

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