2023年5月6日更新(2023年5月14日ページ移動)
■5月6日(土) 体力を含めて、難問山積... ──家族総出で、雪害を受けた山林を整備しました──
...と言っても、最低限の整備なのですが。
当地は朝から雨が降ったり止んだり。現時点はまだ強くはないのですが、雨雲の発達状況によっては今晩から明日にかけて警報級の大雨になる可能性も。しかも、雨は月曜日まで続く見込み。
もちろん被災地も同様。というのは、昨日地震に襲われた珠洲市の緯度は、当地とほぼ同じ。しかも当地までは直線距離で約120km。他方、珠洲市から県都の金沢市までは約140km。センセイの家の方が近いんですね。
それにそもそも、能登と加賀は別な国。能登半島は、文化的に見ると金沢(加賀)よりも佐渡に近い。センセイが金沢と往復するようになって気づいたのは、能登と富山の文化的親近性。遮るものが何もないので、富山県のテレビやラジオの電波は能登地方に問題なく届きます。
富山湾を挟んだ「お隣」、という感覚。ただし昨晩お伝えしたように現時点で、センセイにできることはほとんどありません。
というわけで心を切り替えて、昨日お伝えするつもりだったお話を。被災していない地域の人々ができる限り平常の生活を保って社会活動を支えることはとても大切。
そして長い目で見た場合、それが被災地への支援になるはず。一昨日の夕方、実家の母親から電話が。
実は、連休後半の実家の予定は流動的。当地を襲った昨冬のドカ雪で大きな被害を受けた木々(写真奥)を梅雨までに片付けるよう、頼まれていたのです。(拡大写真(1,280×960、389KB))
具体的には雪の重みで折れて、川(写真左奥から右手前)に倒れ込んだ数本の杉の木を除去せよとのご下命(かめい)。今はまだ実害はありません。ただし道路に倒れ込んだ木々が円滑な交通を妨害するように、倒れた杉の木は増水した水の流れを妨げます。
場合によっては極地的な水害となる可能性も。何をオーバーな、と思われるかもしれませんが、当地ではたびたび水害が発生。1995年7月11日には大水害が発生し、写真の場所にあった田圃は一面、土砂に埋め尽くされました。
その後、ひとまず復旧させたのですが、両親の高齢化もあって稲作を断念し、杉の苗を植林。その約25年後、今回の大雪に襲われました。
やや興奮した口調の母親は、県内に住むすぐ下の弟が「明日、来てくれることになったから...」。つまり出動命令が下ったのです。倖い、都内に単身赴任中の下の弟が先週末帰省し、既にある程度整備してくれています。
打ち合わせどおり、昨朝、現地へ。センセイは実家から徒歩で向かったので、高齢者用電動自転車を使った93歳の父親と、自動車を利用した弟および母親に遅れて現地到着。拡大写真でないとわからないと思いますが、枝が妙に枯れている杉は完全に折れています。
ただし葉が残っているものの中にも、折れているのがあります。都会暮らしの方からすると、単に折れた木を引き上げるだけじゃないか、と思われるかもしれません。でも実際は全然違います。まず、木は重い。とにかく重い。特に、水分を多く含む生木はまるで石のような重さ。
しかも生木は切断が難しい。加えて倒れ込んだ木は、先端部から川に突っこんだようで、川の水に浸かった先端部に泥が付着して、まるで根が生えたような状況。二人がかりで押しても引いてもビクともしません。もちろんその部分は残して、鋸で切断。
先端部は別途、土を取り除いた上でロープを使って引き上げます。倒れ込んだ木は計6本。それでも家族総出で取り組んだため、1時間ちょっとで作業を終えました。やれやれ。順次、実家へ引き揚げます。時間的にはたいしたことなかったものの、本当に疲れました。
ただし農作業は、ふだんの運動やスポーツとは違い、状況に応じて全身のあらゆる筋肉(+知力)を使います。やはり心身ともに、楽しい。
被災地の方々には申し訳ないないのですが、(夜の地震の影響はあったものの)昨晩は比較的良く眠ることができました。
しかしお気づきのように課題は山積。今回の被害はもちろん、想定外の大雪によるもの。雪雲のかかり具合によって被害の程度はバラバラです。しかし同時に、被災する側の状況が関係してることも認めざるを得ません。
この杉林はまだ若いため、雪の被害を受けやすかったことは事実。ただし杉の木の成長過程で、ちゃんと手入れをして間引いておけば、残った木々はもっと太くなり、もう少し雪に強かったはずなのです。センセイの実家は山林地主。写真に写っているのは、所有する土地のごくごく一部にしか過ぎません。
この他に実家およびその敷地と、畑。次期ご当主様であるセンセイに突きつけられた「宿題」は、あまりにもヘビー。でも、ま、やるしかない。
そのために、5年早く退職したんだし。
■5月5日(金:祝日) 大きな余震がなかったとして、当面の山場はここ2、3日。お見舞い申し上げます
ご存じのように本日午後、石川県北部(珠洲市)で大きな地震が発生。そのため、予定を変更してお伝えします。
今日のセンセイは実家で肉体労働。かなり疲れました。家族総出で取り組んだこともあり、作業は予想外に早く終了。センセイは正午前に帰宅。その途中で早めに、低塩分のお昼を頂いています。
だから書斎でちょっと休憩...と思ったのですが疲れ過ぎていたようで、なかなか休めません。仕方がないので、いくつかの用事をすませます。いつもなら夕方、運動を兼ねて晩のツマミを買いに出るのですが、今日は早めにいつものスーパーへ。自宅から200mくらい離れた場所を歩いていると突然、異変が。
どこか、すぐ近くでとても不快に感じる──わざとそうしてある──警報音が。一瞬の間を置いて、それが胸ポケットのiPhoneからだということに気づきました。つまり地震の警報。慌てて取り出した時、まず目に飛び込んできたのは「強い揺れに...」。
ほぼ同時に「大地震です、大地震です」とのアナウンス。腹を括りながら再度iPhoneの画面に目を遣(や)ると「石川県で...」。ついに、起きたか...。震源地はここ数年地震が多発している珠洲市付近か、加賀地方に存在する複数の断層。
後者には「富樫断層」も含まれます。金沢工大に非常に近い...というか、実は断層の上に存在するようなもの。今回、初期微動(P波)はまったく認識できませんでした。まぁ、歩いていたので当然なのですが。ただし、その時点では誤報の可能性もあります(実例あり)。
様子を見ようと思ったその時、妙な、そしてとても嫌な感覚に襲われました。もちろん本震(S波)です。地面が揺らぎ、電線も揺れています。ただしこれまで何度も経験した大地震ほどではありません。ここで鳥が騒ぎ出しました。
震源地に近かったら、動物の方がもっと先に異変を察知して行動すると思う。揺れは徐々に収まりました。ただしどこか船酔いのような感じが残ります。どうしようかと考えたのですが、正確な状況を確認すべく帰宅することに。テレビは、珠洲市が震源地であると伝えています。
最大震度は6強。拙宅を含む新潟県西部は震源地に近い──金沢市と同程度──ということもあり、震度は概ね4(当地は震度3)。新潟県内で大きな被害が出るとは思われません。ただし震源地に近い能登地方での状況はまったく別。
特に、家屋に大きな被害が予想されます。珠洲市付近では倒壊する家屋が出現するはず。そして残念ながら、人的被害も不可避。
少し離れた地域では、倒壊こそ免れたとしても古い家屋を中心に屋根瓦の損壊(こちらの2枚目の写真)に加えて、柱がずれる(同、3枚目)などの被害が多発しているはず。水道管およびガス管の破損による生活インフラの崩壊の懸念されます。
ただしこの揺れなら、完全に停電した地域は少ないはず。また、通信会社はこれまでの経験から緊急時への対応態勢に相当投資しているため、通信関係の被害はそれほどでもないと思う。他方、地理的条件──震源地の珠洲市は能登半島の先端にある──から、支援はなかなか届きにくいはず。
特に、もし幹線道路が被害を受けていたとすると、影響は大きい。...で、センセイがどうしたかというと、再び外へ。晩酌のツマミを買い求めるためです。
「冷たい」、と思われるかもしれません。でも頭を冷やせばわかりますが、この時点でセンセイにできることは皆無。大切なのは、今後の見通しを立てること。短期的に見た場合、当面の山場はここ数日。
ただし現地は、明日の午後から雨。家屋に目立った損傷がなかった──この震度なら実際は、かなりの被害を受けているはず──としても、壊れた屋根から雨水が染み込みます。それを防ぐためのブルーシートは、残念ながら絶対量が不足。
この期間さえ乗り切れば、その後の状況はかなり好転するはず。ただし大きな余震がなければ、です。
同じ被災者として気は急(せ)くのですが、今はお見舞いを申し上げるしかありません。
...とホンネで願いながらこのサイトを更新しようとした21:58頃、再び緊急地震速報が流れ、少し遅れて大きな揺れに襲われました。書斎は2階だし、昼の本震と違って椅子に座っていることもあり、揺れをかなり強く感じました。
昼以上に、書棚の本が倒れました。お互い、今は気を強く持ちましょう。(ただし、その後はゆっくり休むことも大切です)
明けない夜はありません。
■5月4日(木:祝日) 連休後半真っ只中。されど世の中、行楽に繰り出すことができる人々だけではなく...
西村センセイ、連休中は主に家族サービス。考えてみれば無職なので、毎日「連休」なのだけれど...。
それはともかく今日も家族の用で外出。ただし実家ではなく、新潟市内に住む娘夫婦のところへ向かうのです。直接会うのは1月の結婚式以来(入籍は昨年1月)。彼らの方から「お茶でも...」とお誘いがかかったのです。
妙な心配はご無用。短期的には深刻な話ではありません。午前中に自宅を発ったのですが沿道は田植えの真っ最中。家族総出での作業です。直接には何の役にも立たないのですが、子供たちの姿も。しかし彼ら彼女らがその現場に立ち会うことはとても重要。
結果はともかく、将来への大切な投資です。行き交う車はふだんと違って、他県ナンバーが多い。車体前面の汚れ方からして高速道路を使ってお越しになったんだろうと思います。マンション前から2人を乗せて、近くの喫茶店へ。
お店で頂く美味しいコーヒーなんて、数年ぶりです。結婚式後のあれやこれやを聞き、こちらからも現実と理想の両方を踏まえたアドバイスをいくつか。倖い、センセイと婿殿の関係は比較的良好──...だと、思う──なので、腹蔵(ふくぞう)なく語り合います。
アッと言う間に1時間以上経過。午後に自宅近くのauのお店で相談する約束をしています。長くなるとは思っていなかったのです。2人を乗せてマンション前まで戻り、自宅を目指したのですが、往路と違って、道路はかなり混雑。
沿道の観光名所には長い行列ができています。世の中は連休後半真っ只中。コロナ禍から(かなりの程度)開放された老若男女の表情は本当に晴れやか。それはそれで、心から言祝(ことほ)ぐべきこと。
ただし同時に、そのように恵まれた人たちばかりではありません。白状すると、今日の相談内容の一つは若者が置かれた経済問題。
婿殿は新潟市の一般的な企業に正社員として勤務しているのですが、それでも経済的には厳しい。西村センセイ、労働者の平均年収や若者が置かれている状況について、かなり理解していたつもり。
でも具体的な数字を目にすると、彼ら彼女が置かれている状況は想定より厳しい。これじゃ結婚も出産も無理。少子化が進むのは当然のこと。もちろん実情を教えてくれた婿殿と娘には感謝...などと考えながら帰路、出雲崎町大門を通過。写真はその際撮影した「株式会社 良寛」の様子。
急いでいたので、会社の正面には回っていません。お伝えしたように同社は今年の2月に破産。現在、同社のサイトはアクセス不能。ここでも従業員だけでなく関係する多くの人々、特に酪農家が厳しい状況に置かれているはず。写真は完全な逆光下での撮影。
光と陰とのバランスが難しい。でも逆に陰には、やりようによって日向に回るチャンスも。ただし一つだけ条件があって、「陰」の現状を可能な限り客観的に認めて分析し、対応策を練ること。「根性で...」などという旧日本陸軍の精神論とは無縁です。
綺麗事と思われるかもしれませんが、これはセンセイのホンネ。だから今日、悩める若い2人に逢えたことは、センセイはもちろん、彼ら彼女らの将来にとっても良いことだったと考えています。
う〜ん、連休にはあまり相応しくない内容かも。でも、ま、いっかー。
若者の未来に、祝福あれ。
■5月3日(水:祝日) ついに、実家の庭にまで...。深く、そして細長く掘られたこれらの穴が、その現場
今日は祝日(憲法記念日)ですが、ある意味、昨日の続き。
お伝えしたようにセンセイは昨日、実家まで往復しました。いつもは親のどちらかに頼まれて「出動」するのですが、今回はほぼ自発的な判断。センセイは「跡取り」なので。もちろん調整した上で、です。
主たる目的は今の季節だけの筍掘りと、実家裏の竹林の整備。前者に関すると実は、先週土曜日に収穫したばかり。でも当地ではその後、一昨日の晩まで雨が降りました。上空に寒気が入り込んだためですが、一時的には自宅近くに多数落雷し、強い降雨も。
お伝えしたように、文字通り「雨後の筍」。筍は水分の塊のようなものなので、雨が降ると急速に成長します。ただし正直なところ、さすがにまだそれほど顔を出していないのでは...と思ったのが、甘かった。
土曜日にチェックした自宅裏の竹林では1本しか生えていませんでしたが、実家裏の土蔵──実家は庄屋の末裔なので当然、蔵がある──付近の崖に5本も。どうやら低い場所は相対的に土壌に水分が多いようです。
崖面は、地下水が地表に染み出しやすいということもあるのでしょう。後者つまり竹林の整備についてはこれまで、2回作業しています。しかし荒れ方が酷いので、もう1回取り組む必要が。この件に関しては、父親からの追加情報も。
土曜日に実家を訪れた際、実家の庭に猪が出没した形跡があるというのです。右の写真は、その現場を撮影したもの。
わかりやすくするため、問題の場所を黄色で囲っています。参考のために置かれた鞘入りの小型鋸(のこぎり)は全長約40cm、刃渡り約25cm。
右側の、比較的わかりやすい穴は深さ約10cm。幅があります。これとは別に、写真では判然としませんが、左上の場所に細い溝が掘られています。大きさと深さからして、これらはほぼ間違いなく猪の仕業。前足で地面を掘っています。
民家の軒先にまで出没するとは...。2枚目の写真は、土曜日に実家裏の竹林内で発見したもの。
1枚目よりずっと大きく、深い穴です。これはまさに、猪がここにいた証拠。最初は何のために掘ったのか、さっぱり見当も付かなかったのです。
でも調べてみると、猪は地面を掘ることが大好きらしい。確かに近縁の豚──ご存じだと思いますが、豚は猪を家畜化したもの──を見ていても、そう思います。一つはミミズなど土中の食料を得るためとのこと。
まぁ、これはありそう。ただし猪は基本的に、神経質で臆病な動物。今回初めて知ったのですが、周囲の環境に物理的に接して休息することを好むらしい。つまり、穴を掘ってその中で安らぐ...。
う〜ん、これはまさに2枚目の写真。実家裏の山──標高差は約50mなので、実際には傾斜のある丘のようなもの──は概ね、東西方向に伸びています。状況からして、猪は西からやって来たようです。
前述したように猪は警戒心が強いこともあり、母親によると「柵のようなものを作れば、もう来ない」とのこと。昨日の作業で、所有する竹林の整備はほぼ終了。やれやれ。それは良いとして、2枚目の穴があるのは、初回の作業で伐採したり倒れていたものを並べたりして作った柵の東側。どうやら動植物に詳しい母親も、今回だけは外したかも。
実際には、人間の気配を感じると危険を察知して近寄らなくなる、ということのようです。ちなみに鋸の柄にある「吉」の焼き印は、庄屋を隠居した初代「吉右衛門」にちなむもの。祖母(個人)が購入しました。
そして赤いビニールテープが巻き付けられているのはファッションではなく、農地や山林でその存在を目立たせるため。これがないと、刃物を地面に一時的に置いた際、絶対に見つけられません。(キッパリ)
残された鋸や鎌の刃で、大きな怪我をする可能性もあります。...う〜ん、「西村センセイの営農日記」、いよいよ本格化か?
■5月2日(火) 12.8km離れた実家へ自転車で往復。早稲品種の田植えが一部で始まっていました
昨日とは対照的に、今日はタイトル通りの内容。
ただしこちらは、読者がタイトルを一瞥(いちべつ。「チラ見」のこと)しただけで、記事の内容を理解したつもりになってしまうという別な問題があります。だからサブタイトルとの関係を含めて、見出しの使い方は難しい...。
それはともかく、今日は火曜日。金沢への移動日ですが明日は祝日。つまり大学はお休みなので、センセイは自宅のある柏崎市に留まっています。ただし今日は、実家での用が。
仕事(今回は力仕事。かなり働いた)様子は後日お伝えすることにして、移動手段をどうしよう。自宅と実家は最短経路で12.8km離れています。
普通ならば自動車で移動する距離。それにセンセイの場合、実家へ行く時はたいてい、母親を──場合によっては父親も──乗せて食料の買い出しや通院、あるいはワクチン接種などの用が。
つまり選択の余地はない。ただし今日は、お土産に野菜が少々あるとしても人間を運ぶ必要はありません。というわけで、嫁いだ娘が昔使っていた自転車を引っ張り出しました。
17年前に購入したものですが国産なので品質が良く、タイヤ交換などのメンテナンスをしながら使っています。実は自転車での移動は2回目。高度差が30mほどありますが大部分は平地。さほどの障害ではありません。自転車通行可の歩道もほぼ完備。
ただし問題は、今日の風。天気図を見る限り、それほどでもなさそうだったのですが、実際はやや強い西風が吹いています。されど健康維持のためにも自転車を選択しました。自宅から見て、実家は北東に位置します。
つまり、往路はほぼ追い風。風で帽子の鍔(つば)がめくれ上がりますが、それ以外ほぼ問題なし。やれやれ。
ただし帰路は向かい風。気圧配置から「帰る頃には少し収まっているだろう」と希望的に観測していたのですが...甘かった。本当に体力を消耗しながら、やっとで帰宅しました。やはり状況に応じた選択が必要なようです。
写真は帰路、まさに向かい風の中で撮影したもの。ここは隣の刈羽(かりわ)村ですが、ご覧のように田植えが行われていました。一番手前の田圃はすでに苗が植えられています。その奥の2枚は茶色。耕起(こうき)だけでなく「代かき」(土をならすこと)が終了し、田植えを待っている状態。
その奥の1枚はやや緑がかっているので、作業終了済。当地では先月下旬に極早稲品種の田植えが行われました。ただしこれはほぼ例外。主力は、まずこの早稲品種。そして一番美味しいのは、こらから田植えが始まる「コシヒカリ」を中心とした晩生(おくて)品種。
明日からは連休なので、子供たちを含めた家族総出での田植え風景があちこちで見られるはず。奥に鎮座するこの地域のシンボル「米(よね)山」(993m)は、そのような人間の営みを、静かに見守っています。
■5月1日(月) 上より下の方が身体状況の実態に近い...のかも ──3月と4月の「成績簿」──
タイトルだけで内容を理解するのは困難。つまり、あまり良い用い方ではありませんね。
西村センセイ、退職、つまり無職になってからちょうど1ヶ月が経過しました。現在は移行期なので一部の例外を除き、年金はまだ入っていません。でも税金の類(たぐい)の支出は、どんどん出ていくばかり。
しかも市民税や介護保険などは現役時代の収入金額が算定基準。というわけで無職無収入にもかかわらず、税額は非常に高い。覚悟していたつもりなのですが、やはりかなり厳しい。しかもこの状態が約1年間続きます。トホホ。
でも、それは仕方ないとして、センセイの目下の関心事は身体の状況。特に、何度もお伝えしてきましたが、塩分摂取過多と運動不足で血圧の高い状態が続いていました。
循環器系の臓器は長期間、かなり厳しい状況に置かれていたはず。問題の深刻さを認識してからは生活習慣を大幅に見直し、血圧は大幅に低下した(全体の状況)たのですが...さて、退職してどうなった?
同級生のかかりつけ医によると、「退職すると、すぐに下がる人もいるよ」とのこと。「すぐに下がるよ」、ではないことに留意。
で、センセイの最近の「成績簿」が1枚目のグラフ。引っ越し前後の状況を把握するために、3月と4月の血圧変化(朝晩)を記しています。
上の2本がいわゆる「上」こと「収縮期血圧」(の3回の移動平均の最低値)。下の2本が「下」、つまり「弛緩期血圧」。2本の赤い線は、2019年に改訂された血圧の基準──かなり厳しい──の上限値。それぞれまでが「正常値」とお考えください。
いわゆる「上」は、何度かまとまって基準を超えています。最近のセンセイの場合、血圧を上昇させる主要因はストレスであると推測されます。左側、黄色の円で囲っている部分は3月中旬の引っ越し前後。
いろいろな制約がある中、何から何まで一人でこなしたので、これはまぁ、仕方ない。右側に二つの凸部分がありますが、これは4月中旬から2週に渡って実施した金沢工大大学院での講義によるものと推測されます。特に初回は準備に手間が必要。
さらに、どうしてもプレッシャーが掛かります。中央やや左寄りの突起部分については、ノーコメント。
今回、改めて確認させられたことが。それはいわゆる「下」の低い傾向と安定さ。つまり変動が相対的に少ない(ように思える)。これは検診時に担当医師からも指摘されていたこと。
対照的に「上」(収縮期血圧)、それも夜(青色)はその時の状況に左右されて、変動幅が大きいように思われます。全体としては概ね良好な状況だと考えているのですが、これを支えているのは基礎的な運動かも。ただし確証があるわけではありません。
右の棒グラフは1日あたりの、最近の歩数。こちらの続きだと思ってください。この冬は、稀に見るドカ雪で全国から注目を集める場面こそあったものの、実は全体の降雪量はさほど多くなく、しかも比較的温暖。そのため年末年始もかなり歩くことができました。
ただし歩数が血圧(降下)と直結するわけではないらしい。それでも実感としては、心身の状態を良好に維持するために有効。誤解されると困るのですが、「健康を維持するために、嫌々やっている」わけではありません。実際、楽しくてウキウキしてくる部分が。
果たして、この続きは...あるのかぁ?
■4月30日(日) 移動販売車「とくし丸」 ──センセイの金沢での立場は、高齢者の買い物難民?
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昨日は臨時だったので間が空きましたが、内容的には一昨日の続き。
何度かお伝えしているように、旅先でのセンセイは夕食をできるだけ地元スーパーか小売店で購入するようにしています。理由の一つは、可能な限り現地の状況を庶民目線で知りたい。その上で、もし地元独特の美味しいものに出逢えたら、この上ない倖せ。
例えば、塩茹でされた富山県のホタルイカの美味しさは良く知られています。センセイ、東部の朝日町のスーパーでホタルイカの刺身に出くわしたことが。びっくりしました。でも、地元店を利用する理由はおそらくもう一つ。食料調達に関する、旅先でのセンセイの立場です。
これだけでは何のことか、わかりませんねぇ。電車で移動した時のセンセイは自動車を使えません。徒歩か、路線バスなどの公共交通機関だけ。荷物もあるので、それとの折り合いをつける必要があります。このような制約が一番近いのは誰だろう...それは社会的弱者。
具体的には地元の高齢者、特に女性。食料調達に関して彼女たちの立場で考えた場合、最も利用されているのは、ちろん地元スーパーあるいは小売店。でも実は、「買い物難民」と呼ばれる状況が全国各地で起きています。
すぐに想い起こされるのは、人口が少ない地域。地方の食料小売店はほぼ壊滅状態。スーパーすら撤退するほどです。若い人は自動車で遠くまで買い物に行くことができるので、さほどの問題はないのです。
センセイが居住する地域を含めてよく見かけるのは、高齢のご主人が奥様をスーパーまで連れて行く姿。でも、どちらも運転免許を持っていなかったり、交通事故を回避するべく免許証を返納したりすると世界は一変。(高齢者用自転車に乗るか)歩くしかありません。
実家も15年くらい前から、この状況。これは旅先でのセンセイの姿であるとともに、約10年後の我が家の状況。まぁ、それまで存在していたら、ですが。
「買い物難民」、実は決して田舎だけだけではなく都市部でも静かに、そして深く進行している問題です。困ったことに、人数的にはこちらの方がはるかに深刻。ただし近年は、新しい動きも。
写真は2月、金沢市の野町駅付近で撮影したもの。西茶屋街に近い同所は繁華街ではないものの、歴史のある市街地です。中央の軽トラックは「とくし丸」という食品の移動販売車。本社は徳島県にあり、各地のスーパーと連携して全国展開。
センセイの自宅がある柏崎市でも見かけました。お伝えしたように、センセイが金沢で泊まるホテルのごく近くには、大衆向けのスーパーがありません。多数の高齢者が生活しているはずなのですが、正直なところ、彼ら彼女らがどうやって食料を調達しているのか、良くわからない部分が。
でもどうやら、一昨日ご紹介した「世界の食品 ダイヤモンド本店」が、ある程度の役割を果たしているらしい。もし、この続きがあるとしたら、おそらく来週半ば。
ただし、ないかもしれませんので、その場合は悪しからず。