2016年11月26日更新(2016年12月4日ページ移動。2018年11月24日一部写真削除)

──2016年11月第4週のニュース──

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11月26日(土) あぁ、この季節が来たんだ... ──蟹より、鍋より、金沢は雪吊り──

 今日は土曜日。でも金沢工大は水曜日。

 曜日による授業回数の違いを補正するため、金沢工大では今日、水曜日の講義や演習が行われたのです。何度もお伝えしたように、センセイにとって水曜日は最もヘビーな日。
 しかも臨時で重要な会議を実施するとのこと。

 それだけならまだ何とかなるのですが、今日は土曜日でもある(!!)ので、やや特別な入試も実施。
 西村センセイ、いくら身があっても足りない。

 というわけで早朝に出勤し、大学院の講義の準備を完了させます。昨日までに終わらなかったのです。
 気がつくと、9時を過ぎています。

 郵便局に行かなければならないのですが、今日は土曜日──ややこしい──ので、学内の簡易郵便局が営業しているかどうかわかりません。
 他の用もあったので、大学のすぐ近くにある別な郵便局へ。

 局は営業していませんでしたが、ATMは使えたので目的は達成。研究室へ戻るべく正門を通り抜けると、あ"。
 ......あぁ、この季節が来たんだぁ。

 雪吊りです。縄を張って木の枝を吊る作業はすでに終えていたのかもしれませんが、木の右側、業者の方が高い脚立を立てて何か作業をしていらっしゃいます。
 センセイには、金沢の冬の知らせ。

 同じ北陸地方、そして同じ重い雪なので、新潟でも住宅や木々の雪囲いをします。でも新潟のそれはもっと実用的。金沢の雪吊りのような様式美はありません。
 センセイにとっては、蟹よりも、鍋料理よりも、雪吊りなのです。



11月25日(金) 視界は、赤一色!! ──西村センセイ、広島駅到着直前に不意打ちを食らう──

 もう1日だけ、博多行きの件を。

 センセイが列車に乗っている時は、大半は窓の外をぼんやりと見ています。居眠りしている時間や、車内あるいは乗客の様子を見ている時は別ですが。
 つまり座るのは窓側。

 特急などで座席を指定できる時は、揺れの少ない車両中央部を確保します。そしてそれ以上に重要なのが、向き。つまり進行方向の左側か右側か。
 最大の基準は、太陽の向きです。直射日光が入らずに外が良く見える側を選択するのです。

 今回乗車したのは東海道山陽新幹線。通常は右側、つまり北側の2人掛け席にします。でも実は、下り列車だと隣に上り線が、そしてその向こうに防音壁があるので、視界はあまり良くありません。
 そこで今回は昨日の写真にあるように左側のA席を選びました。A席からだと、ところどころで瀬戸内海を見ることができるのです。

 曇っているかもしれないし、晴れていたとしても午前中の列車なので、陽射しは左後方から入るはず。実際には、線路はけっこうカーブしており、お昼近くになると真横、あるいは左前方から陽が射すこともあったのですが。
 それでもとても新鮮で、風景を満喫していると......え"っ!!

 広島駅到着直前、まったく予想していなかったことが起きました。窓の外が赤一色になったのです。
 ナシテ?!

 目に入ってきたのは広島市民球場(「MAZDA Zoom-Zoom スタジアム 広島」)。ご覧のようにお客さんで一杯です。
 それが、新幹線からだと手を伸ばせば届くような場所にドカンと広がっているのです。

 古い市民球場が取り壊され、駅の近くに新しい野球場が建設されたことは知っていました。また広島には割と来ています(こちらこちら)。
 だから駅と球場の間を行き来するファンの姿はよく見ていました。

 でも広島市民球場が新幹線に向かってこんなに開かれているなんて、まったく気づきませんでした。
 新幹線ではいつも北側の席に座るし、広島付近は、地面を走る在来線に乗ることも多いからです。

 金沢に戻ってから調べてみると、この日は「2016カープファン感謝デー」が開催されていたんだそうです。今年はリーグ優勝したので、相当盛り上がったようです。
 センセイの行動は基本的にワンパターンなのですが、う〜ん、ちょっと見直す必要があるかしら。



11月24日(木) 昨日、特急「サンダーバード」車内から彦根城と安土城跡を見ることができました

 昨日はいろいろ大変だったのですが、振り返ってみるとけっこう貴重な体験だったのかもしれません。

 何故かというと往路、特急「サンダーバード」で琵琶湖南部の東海道本線を走行し、車内から彦根城と安土城跡を見ることができたからです。反応はおそらく「当たり前でしょ」か、「そんなはずは...」。
 解説が必要でしょう。

 金沢と大阪を結ぶ特急「サンダーバード」、上り始発となる2号は5時35分に金沢を出発します。早起きなんですね。ただしセンセイの場合、2号と6時7分発の4号については、タクシー以外、金沢駅までの移動手段がありません。
 そこで昨日は6時45分発の「サンダーバード6号」を予約しました。

 これに乗れば、新大阪で新幹線「のぞみ」に乗り継げば正午ころ博多に到着することができます。ただし始発の路線バスに乗っても間に合わないので、昨日は西金沢駅まで徒歩で移動し、金沢駅へ移動しました。
 心配だったのがこの冬型の天気。雨と風が予想されていたのです。

 幸いなことに多少風はあったもの、雨は降っていませんでした。十分余裕を持って「サンダーバード」に乗車します。
 金沢を出発した時はガラガラ。

 しかし途中から乗客が乗り込み、福井を出発した時点でほぼ満席になりました。自由席はかなり混雑したんじゃないかと思います。
 それでもこの頃までは順調だったのです。

 しかし敦賀駅に到着しても、出発する気配がありません。やがてアナウンスが流れ、これから先の湖西線内で強風が吹いている──後で運転見合わせだったことが判明──ため、経路を北陸本線経由に変更するとのこと。
 困った......。

 湖西線は山越えの強風、いわゆる「比叡降ろし」に弱く、しばしば優等列車は北陸本線に経路を変更するのです。
 個人的には初めての経路変更。

 高規格で経路も短い湖西線とは対照的に、北陸本線とその先の東海道本線は古くて遠回り。しかも多数の旅客・貨物列車が運行されています。要するに、約40分遅れて乗換駅の新大阪に到着します。
 もちろん予定通りの乗り換えは不可能。

 でもここは割り切ることに。ざっと計算すると研究会に間に合いそうだし、何より、悪いことばかりではない。本当に久しぶりに、北陸本線、米原、東海道本線経由で関西まで行くことができるのです。
 こちらも補足が必要でしょう。

 北陸と関西を移動する時は、湖西線経由の「サンダーバード」に乗車するのが普通。米原まで「しらさぎ」を利用することも可能ですが通常、そこから先は東海道新幹線。
 つまり琵琶湖南部の東海道本線(在来)に乗車する機会はほとんどないのです。

 厳密には9月に四国で開かれた学会の帰りにこの区間を乗車していますが、その時は夜行寝台特急での通過。記憶はありません。日中の特急列車に限ると、十数年前に長野発大阪行──現在は廃止──の特急「しなの」乗車以来じゃないかと思います。
 もしかしたら各駅停車に乗っているかもしれませんが。

 いろいろ気を揉みましたが、想定通り40分遅れで米原到着。予想外だったのは、駅でドアを開けて「客扱い」したこと。さすがに乗車する人はいなかったようですが。
 列車の制御装置は勘違いして、敦賀の次の停車駅である「京都」を表示していました。

 少し停車した後、「サンダーバード」は米原駅を発車。まず左手に並ぶ新幹線の試験車両3両に敬意を示し、東海道本線を快走します。大きなカーブを曲がると、右手に彦根城。そして平野部を少し走ると今度は安土城跡。
 本当に久しぶりに近くで見ました。

 草津駅の手前で、9月に乗車した草津線の高架が合流してきます。ここから先は割と乗っている区間。京都駅で大半の乗客が下車し、新大阪駅でセンセイも降ります。
 新幹線ホームへ移動し、一番早い博多行きの「のぞみ」を探します。

 編成中央部で「のぞみ11号」の3人の車掌さんを見つけたので車掌長に事情を説明し、受け取ったのが上の新幹線特急券。

 博多駅で押印された「乗車記念使用済」という無効印で良く見えない部分がありますが、右上に書かれているのは「事故列変 7号車8A席充当 11/23 11Aレチ」。そして車掌長の押印。
 センセイだったら「事故不接列変」と書いただろうな。

 「事故」というのは大事故だけを意味するのではなく、今回のようなトラブル全般を指します。「不接」は本来の乗り換えができなかったこと、「列変」は乗り継ぎ列車の変更を指します。「11A」は、これから乗車する「のぞみ11号」。
 問題は、「レチ」。

 難しいですが、これは「列(レ)車長(チ)」、つまり車掌あるいは車掌長を意味する電信用語なのです。鉄道の世界では現在でも普通に使用されているようです。

 う〜ん、センセイはどんな状況でも、少なくとも鉄分だけは補給できるらしい...。



11月23日(水:祝日) 九州大学で開かれた研究会に、日帰りで参加しました

 今日は祝日ですが、センセイはタイトル通り、九州大学で開かれた研究会に日帰りで参加しました。現在は帰りの新幹線に乗ったところで、たぶん広島駅で更新できると思います。

 今回のテーマは、立場上従事している仕事の一つに関し、センセイがこのところ考えている内容に非常に近い。
 案内を頂戴した時に感じたのは、「行くしかない」。

 予算があれば昨日のうちに九州入りしていたのですが、研究旅費がほぼ尽きているので、今日早朝に金沢を発ちました。
 そもそも予算が足りずに、今回はほぼ自腹での参加。

 往路はいろいろあったのですが、それでも何とかプログラムには間に合いました。九州大学の知り合いに挨拶してから会場へ。
 ほぼ考えていた通りの内容ですが、やはり奥が深い。

 まさに「少年易老學難成(少年老い易く学成り難し)」。

 明日は関東で積雪が懸念されるほどの寒さ。この時期としては非常に強力な寒気が上空に入っています。
 金沢も寒く、背広の下にカーディガンを着るなど、わざと厚着をしてきました。

 ところが西日本、特に九州はまるで別世界。コートと背広を手に持ち、少し汗をかきながら会場へ入りました。会場内は暑いくらいで、センセイを含めて大半がワイシャツ姿。
 金沢への最終列車なので、厳密に言うと日付が変わってからの到着。

 仕事が溜まっているので、明日はまた、しっかり働かなければ。



11月22日(火) 地震に驚いて、じゃないんだろうけど... ──ドライブレコーダーは、見た──

 仕事が溜まっているので、本当は昨日のうちに金沢へ移動するつもりだったのです。

 でも一昨日、オープンキャンパスを終えて自宅に戻った際は、途中から完全に夜間走行。240kmほど運転するとやはりヒヤッとすることがあります。
 日中は視界が利くので、移動は今日にしました。

 明け方、変な雨の音がするなぁと思ったら、それが徐々に大きくなりました。雨ではありません。地震の初期微動です。

 少し経って横揺れが来たのですが、かなり大きい。そして高周波成分が少ない。つまり震源はかなり離れている。
 地震が起きたのは、あそこか、あそこ。

 階下に降りて居間のテレビを確認すると、小名浜港の様子が映し出されていました。やがて人が集まり始め、1隻、また1隻と大急ぎで漁船を港の外へ出します。
 もちろん津波を避けるため。

 津波の第一波──引き潮だった──を確認してから、準備を整えて自宅を出発しました。ニュースで様子を確認しながら新潟─富山の県境を越えます。
 2012年に放送されたテレビドラマ「トワイライトエクスプレスの恋」ロケ現場の一つにさしかかりました。

 こちらの写真(3枚目)の右奥、坂の上から見下ろしているのですが、片側1車線+登坂車線の国道8号線を、ゆっくりと横断している人.....じゃない、猿だ!!
 上の写真中央の黒い物体です。

 車や人間を怖がる様子はありません。自動車は高速で移動しているのですぐにその場所に到着したのですが、猿は泰然自若(たいぜんじじゃく)としています。
 何てこった...と思っているとその向こう、ガードレール下にもう一匹。

 写真はドライブレコーダーの画面を一部切り取ったもの。縮小拡大はしていません。当たり前ですが、運転中は奥を注視しているので猿の表情や様子が良くわかりました。
 でもこうやって記録すると、ほぼ、ただの点。

 運転中に猿を見かけた(こちらこちら他)ことは何回かありますが、記録したのは初めて。そういえば、富山県内の今日も通過した場所では、先日、民家の勝手口に熊が現れたそうです。
 敷地内の柿の実をたべていたとのこと。

 人口が減少すると、それに対応するかのように野生動物が人間の生活圏に入ってきます。



11月21日(月) 交換してもらったのはいいけれど、夏用タイヤが後部座席でゴロンゴロン...

 センセイはこのところ入学試験やオープンキャンパスで休日出勤が続いているので、今日は代休。ただし出勤日はまだ消化し切れていないし、年次有給休暇に至っては今年度、まったく使っていないはず。
 それはともかく、今日は自宅で私事を片付けます。

 訳あって朝食は食べずに、まずかかりつけの皮膚科医院で薬を処方してもらいます。センセイは日本人だと1/1,000程度という珍しい病気に罹患しているのです。
 続いて、これから年末にかけてどんどん忙しくなるので、ちょっと早いけど理容院へ。

 自宅へ戻り、2週間ぶりに洗車。天気が悪かったし、金沢に置きっぱなしだったので、ずいぶん汚れています。何故か天板に飛び石でできたと思われる小さな剥がれが。
 乾いてから補修液を塗りました。

 フロントガラスやボンネット、そして車体側面はともかく、天井への飛び石は初めて。傷は痛々しいけど、これらが身を以てセンセイを守ってくれているのだと前向きに考えることにします。
 11時前、身辺を整理して同級生が経営する内科医院へ。

 今週、大学でのバリウムによる胃ガン集団検診で再検査を要する事項が見つかり、内視鏡検査を受けることになったのです。要するに、去年と同じパターン。
 ただしこの間、ピロリ菌感染が見つかったため、センセイは除菌処置を受けています。

 ピロリ菌は胃ガンの犯人と目されています。つまり客観的には、胃ガンになるリスクは大幅に低減しているのです。再検査を指摘された事項も去年と同じだし。
 麻酔その他の処置を済ませて検査すると、やはり何の問題もないとのこと。やれやれ。

 同級生と少し昔話をし、お礼を言ってからひとまず自宅へ戻ります。でも今日は、まだ仕事がいくつか。その一つがタイヤ交換。320i M Spのタイヤを、冬用スタッドレスに交換してもらうのです。
 内視鏡検査で麻酔をかけた関係で、何も食べずにディーラーまで車を走らせます。

 予定通りに到着すると、格好いいスーツ姿の男性、女性社員が出迎えてくれます。知らない人なら美男美女にホロッとしてしまうかも。
 予約してあったので、すぐに交換作業へ入っていただきます。

 案内された座席から作業の様子がよく見えたのですが、どこか緊張感がイマイチ。でも、まぁ、結果がすべて。
 30分弱で作業を終え、代金を支払って車を走らせたのですが、どこか変。

 本来は発車前に確かめるべきだったのです。だって、後部座席でタイヤがゴロンゴロンしているんだもん。
 出発時はトランクに交換されたタイヤが1本。そして背もたれを前に倒した後部座席──BMWのセダンは分割して前倒しできる──に残りの3本。

 2本は横倒しで重ねられているのですが、何と、残りの1本が立てられたままで、加速減速、そしてカーブを切るたびに後部座席を行ったり来たり。
 信じられます?

 もちろんあまりに危険なので、空き地でタイヤを詰め直します。このモデルのタイヤは前後で横幅(厚み)が異なり、前輪は写真のようにトランク内に重ねることができます。
 後輪は厚いので、後部座席に横倒して、“V”字型に重ねます。

 前のE46ではトランクの天井高さの関係でこの方法が使えませんでしたが、今回購入したF30ではこれが可能。担当者から教えていただきました。
 しかし、それが事業所(営業所)内で共有されていない。

 ......大丈夫かなぁ。(昔から密かに感じていたんですけど)



11月20日(日) これはまったく、予想外 ──オープンキャンパスで、学長が稀覯本を紹介されました──

 というわけで、今年度最後のオープンキャンパス。もちろんセンセイは早朝からご出勤。

 推薦入学やAO入学(いわゆる「AO入試」)はすでに終了しています。だから今日のオープンキャンパスは年明けに実施される一般入試時受験生や2年生以下、そして彼ら彼女らの保護者が主な対象。広い駐車場は車で一杯。
 近県ナンバーを中心に、目にした限りで滋賀、名古屋、神戸まで。

 10時ちょうどに学長のスピーチが始まったのですが、その中でまったく予想外のことが。

 大澤学長は大学の教育方針を説明されたのですが、その中で、図書館の書庫に保存されている稀覯(きこう)に言及されたのです。
 学長曰く、学問の本質であり、ここから科学が始まったとのこと。

 以前ご紹介したように、これらの貴重は図書は図書館の書庫で厳重に保管されているのですが、今日は一般に公開し、撮影も可能とのこと。
 ただしフラッシュは厳禁。

 関係するプログラムを終えて研究室に戻る途中、図書館の展示スペースへ立ち寄りました。
 少なくない方がガリレオやニュートン、ボルタ原著をご覧になり、そしてスマホで撮影していらっしゃいます。正直なところ、びっくり。

 貴重な図書の存在が認められたのですから、とても嬉しいのですが、ちょっとだけ訂正していただきたいことが。
 稀覯本の紹介の中で大澤学長は「ガリレオやニュートンが手にした...」と仰ったのですが、たぶんそれは、ない。

 16世紀後半から17世紀にかけての印刷製本技術はそれなりに充実していました。グーテンベルクが実用化した活版印刷を用いて数ページまとめて、それも両面が印刷された本(本文)は状態で折り畳まれて販売されていました。
 「背」はまだついていません。

 滅茶苦茶高価で、一般の人間が購入できるようなものではないのですが、それを買うことができた人は製本業者に依頼して自分で背をつけて「本」にしていたのです。
 だから本の大きさは1冊1冊異なります。

 印刷、製本部数は通常1,000冊程度。たとえばコペルニクスの『天球の回転について』の場合、約1,000部(の本文)を印刷し、半分以上が売れ残ったことがわかっています。
 部数だけ見ても、著者がそれぞれを手にするようなことはなかったのですね。

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