2020年9月26日更新(2020年10月4日ページ移動)
■9月26日(土) あちらは「花月食堂」、こちらは「食堂 花月」 ──柏崎は、難しい(補足情報編)──
各学期最初の講義は気力、体力を使います。(ただし、センセイが担当する講義の大半は、まだ始まっていない)
週末なので新潟の自宅へ戻ったのですが、正直なところヘロヘロ。富山─新潟県境を走行していて、ふと、BMWのハンドリングがあまり楽しくないことに気づきました。そういえば、妙な生あくびをしています。
疲れ過ぎているぞ、と、BMWが警告しているのです。非常に危険な状態なので、公共駐車場に車を止めて座席を倒し、ほんの僅かだけですが休憩。この間、約10分。
眠ったつもりはないのですが、休憩中に流れていたラジオニュースの記憶に一部欠落があります。やはり少しウトウトしたのでしょう。おかげで正気(?)に戻り、無事に帰宅。冗談抜きで、今回は危ないところでした。
反省。今日は他の用を済ませてから実家へ向かい、安否確認、兼、食料の買い出し。例によって帰宅時、母親が育てたいろいろな野菜を貰います。新潟は茄子だけでなく、枝豆も有名。先週初物を頂いたのですが、正直なところ、あまり実が入っていませんでした。
でも今週は実も大きくなり、充実しています。いつもなら帰路にちょっと回り道をして、地元資本のスーパーで晩酌のおつまみ用に地場物のお刺身を買うところ。でも今日は植物性タンパク質、つまり貰った枝豆だけにします。だから今日は通らなかった道路脇に、写真の「食堂 花月」があります。
先日ご紹介したお店とほぼ同名。どうなっているのでしょう。センセイは18歳で地元の高校を卒業した後、新潟市→東京都(三鷹市、小金井市)→再び新潟市と転居。卒業の20年後、24年前にこの地に戻ってきました。
その頃にはこの「食堂 花月」が存在していました。だから最初は、旧店がここに移転してきたと思ったのです。決して広いとは言えないものの、6台分の駐車場。繁盛している、という感じではなかったのですが、それなりにお客さんは入っていました。
でも「記憶」に縛られたセンセイは、なかなか入ることができない...。それでもいつかは...と思っていたのですが、残念ながら数年前に暖簾を掲げなくなってしまいました。どうやら閉店してしまったようです。
ご覧のように、出入り口付近は花壇になっています。いろいろ調べてみてわかったことが。(同じような店名が続きます。悪しからず)
こちらの「食堂 花月」は、「花月食堂」の身内の方が、分店(「田尻店」)として経営されていたのだそうです。でも健康上の問題で、数年前に閉店。「花月食堂」の方も、高齢のご主人が体調を崩されて、一時閉店していたとのこと。
「花月食堂」の口コミにある「高齢のご夫婦」の奥様の姿も見たことがありません。結論からすると、やはり「記憶」の旧「花月食堂」は、センセイが当地を離れていた間に近くへ移転し、有名なお店になったらしい。そしてご夫妻のどちらかはわかりませんが、ご身内が当地にお店を開いたようです。
ややこしさに油を注いでしまいますが、高校の近くに存在した旧店をセンセイらは「花月」と呼んでいたのです。正確さに多少難があるかもしれませんが、状況については概ね確認することができました。ただし、ずっとチャンスに恵まれていながら、残念ながらこの「食堂 花月」に入り損ねて締まったこともまた事実。
実はこの連休期間中、残念な事態がもう一つ明らかになりました。(たぶん、続く)ちなみに、茹でたばかりの枝豆は本当に美味しい。余裕があれば、あちこちお配りするのですが...。
■9月25日(金) 「嫁に食わすな」が終わってしまった... ──作付面積1位。されど収穫量7位で出荷量は17位?!
──
先週の土曜日、食料調達のために実家を訪れました。その代わりに、というわけではないのですが、母親から母親からたくさんの新鮮な野菜を貰いました。
何度もご紹介していますが、彼女はお米や野菜を育てるのが本当に上手(息子たちはまったく引き継がなかった)。今夏は天候不順で野菜の価格が暴騰しましたが、センセイはすべて自家製のもので済ませました。
値段の問題ではなく、購入する必要がなかったからです。金沢にはその一部を持ち運びました。最後まで残ったのは茄子。「嫁に食わすな」の秋茄子です。
茄子の産地(生産量)としては高知県が有名(2位は熊本県、3位群馬県)。スーパーで高知県産をよく見かけるし実際、センセイも購入するので、そうだろうな、と思っていました。でも実感としては新潟でもたくさんの茄子を生産していまし、本当によく食べます。
夏から秋にかけて、食卓に並ぶのは茄子の油炒めと茄子のおひたし、もちろんみそ汁の具は茄子。白状すると、当時は飽き飽きとしていました(要するに何も知らない子供だったのです)。今から考えると、母親には申し訳ないことをしました。
夏休みに新潟のNHKで初めて知ったのですが実感通り、新潟県は作付面積日本一。されど不思議なことに、収穫量は7位で出荷量に至っては17位のこと。ギャップがあまりに大きい。新潟県民が下手なのではなく、収穫した茄子の大半を自家消費してしまうからだそうです。
なるほど。野菜を貰う時に、「茄子はこれが(今年の)最後だからね」と母親。実際、形状も味も変化しています。
夏の茄子は皮を剥くと青りんごの香りがします。そして割と大柄で柔らかい。色は薄緑色が目立ちます。でも最後になるとまず、小さい。実は良く表現すれば引き締まっていますが、言い換えると、堅い。
「りんご」の香りは薄く、実の色は黄色が強くなっています。番組で勉強になったことがもう一つ。茄子の美味しさを引き出すためには、皮を剥かない方が良いのだそうです。西村センセイ、炒め物などはともかく、それ以外ではすべて剥いていました。理由は極めて単純。
母親がそうしていたから。(センセイのマザコン度は非常に低い)というわけで、ここ1ヶ月半ほど皮付きでいろいろ調理してみました。確かに、言わんとすることはわかる。でもだんだんわかってきたのですが、皮付きと皮なしは、玄米(あるいは7分づき)と白米の関係に似ています。
前者は確かに素材の良さ全体をアピール。でも、「あぁ、美味しいなぁ...」と実感するのは後者。結論かお伝えすると、最近2、3週間は皮を剥いておひたしにしています。母親の年齢その他を考えれば来年も秋茄子を頂くことができるかどうかはわからない。
それにそもそもセンセイ自体の物理的存在すら怪しい...。ちなみに、今日の夕方に測定した最高血圧は再び最低レベル(昨日比-1mmHg)でした。だから、少なくとも(事故を除き)すぐにどうのこうのはありませんので、その点はご安心を。
■9月24日(木) 新学期初日、朝イチの講義を終えた同僚の背中が...
いよいよ今日から、新学期の講義開始。
木曜日は朝イチに授業があるので、センセイは夜が明けないうちに起床して、明るくなりつつある東の空を見ながらのご出勤。もちろん講義の準備が終わっていないからです。ただしこれには、ちょっと事情が。
金沢工大の場合、翌学期の科目の履修は基本的に前の学期の最後に登録します。いわば受講の予約。でも、単位を修得できると思っていた科目が不合格になることもあるので、どうしても修正が必要になります。何らかの事情でまったく未登録の学生も存在するし。履修修正の受け付けは昨日、つまりオリエンテーション当日のみ。
夕方に登録を締め切った後、事務方が夜遅くまで情報を確認、整理します。だからセンセイら科目担当者が受講生の確定データを手にするのは、どうしても講義初日の朝になってしまうのです。
大学に一番乗りしてデータをダウンロード。たまたま今回は名簿を作成するだけで済んだのですが、場合によっては短時間のうちにグループを編成したり、着席位置を決めたりします。
ロック解除の時刻に講義棟へ移動して、準備開始。教室の照明を灯したその時、いかにも真面目そうな男子学生が、後ろの入口から入室してきました。講義開始まで40分近くあるのに。偉いなぁー。
センセイにはできない。写真は講義開始前に撮影したもの。トラブルが発生した昨日と違って準備が順調に進んだので、講義棟のエスカレーターと学生諸君をぼんやりと見ていたのです。
下から見上げている時は気づかなかったのですが、エスカレータ付近は手摺り部分に照明が仕込まれているので、下から照らす格好になるんですね。そして、もう一つ。
関係者はすでにご存じだと思いますが、各階の手摺り付近に配置されていた転落防止用の造花が撤去されて、磨りガラスに置き換えられています。この半年くらいの間に各号館で順次行われている工事。
確かに、かなりすっきりしました。所定の時刻に講義開始。正直なところ授業をする側も、それを受ける側も約2ヶ月ぶり。しかも前の学期で実施された講義は大半が遠隔。だからお互い、まだ本調子ではありません。冷え切ったエンジンを掛け、暖機運転なしにアクセルを踏み込んだ状態。
受講生諸君の感想は、正直です。白状すると、講義時間を間違えた──他クラスの授業が終わったらしく、廊下がうるさくなった──り、段取りを間違えたりしたのですが、それでもまぁ、何とか授業を終了。研究室のある建物へ戻ります。
角を曲がると、同僚の後を追うような格好に。ふだんは背筋を伸ばしている方なのですが今日は、妙に前屈(かが)み。背中に疲労感が溢れています。「初日の1限は...」と声を掛けると、「とても疲れますよね」。彼の後ろ姿はそのまま、(自分では見えないけど)センセイの後ろ姿。
ただしセンセイは猫背なので、あまり落差を感じさせないだろうけど。ちなみに今晩の血圧は昨日とほぼ同値(+1mmHg)の、非常に低い値でした。これもキンエン生活+「運動」のおかげかしら...。
■9月23日(水) 久しぶりに「運動」したためか... ──静かに、金沢工大の新学期が始まりました──
今日はタイトル通りの話題。つまり平常に戻った、ということです。
金沢工大は今日から新学期。ただし正確にはオリエンテーションだけで、講義は明日から開始されます。写真はお昼の大学食堂。「意外に空いている」というのが大方の感想ではないでしょうか。
いつもなら約7,000名の学生が集(つど)う特別な1日。ただし今回は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、上級生はすべて遠隔によるオリエンテーション。大学に集まったのは、まだ大学のシステムに慣れていない1年生だけ。しかもそれを4回に分けて実施。
つまりキャンパスには、本来の1/16くらいの学生しかいないのです。それでも昨日までとは大違い。
準備が間に合っていないこともあり──トホホ──センセイは早朝からご出勤。朝イチに担当学生約70名と再開し、お昼過ぎまでは問題を抱えている学生と個別面談。
少し休んでから、明日の講義を準備します。そちらも間に合っていないのですがスーパーから惣菜がなくなる時刻になったので、仕事に区切りをつけて帰宅します。それなりにストレスがかかった1日。
さすがに今日は血圧が高いだろうなぁーと覚悟して、いつもの時刻に血圧計を装着します。結果は、意外。入浴前の、1日の中で一番血圧が上昇する時間帯ですが、いわゆる最高血圧はこれまでの最低に近い値。びっくりしました。
考えてみると、年度前半(「前学期」)は大半が遠隔授業で身体を動かさなかったし、夏休みからこの連休までは、ストレスこそかかっていなかったものの、運動不足気味。今朝の、生身の学生諸君を目の前にしたオリエンテーション(+個人面談)はある意味、センセイにとって身体を動かし、成長途中の若者から知的刺激とエネルギーをもらう、一種の「運動(スポーツ)」だったのかも...。
■9月22日(火:祝日) 当地のお店に共通するのは... ──柏崎は、難しい(4)──
シリーズ最終回(のはず)。
ちゃんとはお伝えしていませんでしたが西村センセイ、6月以来ほぼ毎週末、歯科医院で治療を受けていました。
単なる虫歯の処置なら短期間で完了しますから、今回は相当本格的な治療。もともと10年くらい前から1歳下のドクター──高校の同窓で、個人的な知り合いでもある──との間で、「いつかは...」と合意していたものです。
ただしセンセイはこの3月まで入試部長。実際の仕事がどれだけあるかはともかく、ほぼ毎週末のように入学試験や関連行事が実施されるので、歯科医院への継続通院は困難でした。
4月にレジン(樹脂)が外れたため治療を再開したのですが、それも新型コロナウイルス感染拡大により応急措置のみに。幸い、新潟県内の状況は比較的落ち着いてきたため、「この機会に...」となったのです。
前回までにメインの治療と調整は終了。先週の土曜日が最終回だったのですが、この日は途中で発見された奥歯(親不知)のカリエスの処置。レントゲンを撮るとかなり深いことがわかったので、麻酔を打って切除。めでたく無罪放免となったのですが、患部はもちろん舌の先も感覚がない。
でも、今後の日程や天気の関係でその日のうちにどうしても訪れてみたい場所があったのです。お察しの通り、昨日に引き続いての「花月食堂」。
お伝えしたように「焼肉定食」(700円)が定番ですが、それ以外にもたくさん選択肢があるのです。食べてみたかったのは写真の「野菜炒め定食」(680円)。自転車を漕いで砂丘──旧市街地は海岸沿いの砂丘の上にある──を上り、「花月食堂」へ。
時刻は11時半過ぎ。混んでいるかと思ったのですが、意外にも先客は数組。驚いたのは若夫婦(?)だけではなく、家運ターンは相当高齢のご主人が。お互いに声を掛け合っての作業ですが、すべてを差配(さはい)しているのはご主人。
前回は息子さん夫婦かと思ったのですが、やりとりや顔だちからすると、娘さんとお婿さんなんじゃないかしら。(未確認)そして、ご主人の年齢から逆算するとやはり、ここはかつて柏崎高校の近くに存在した「花月食堂」そのものじゃないだろうか。
先客である若いカップルの親子丼とカツ丼(いずれも630円)の調理が最終段階に入ったので、ご主人がセンセイの野菜炒めの準備に入りました。カウンターの奥なので手元そのものは見えません。
でも上半身の動きから、何をどれくらい使っているかは手に取るようにわかります。そして、間もなく提供される野菜炒めの味も。程なくカウンターの上にすべてが並べられました。
玉子スープを少しだけ舐めてからご飯へ。白菜漬けはパスして、沢庵だけを頂いてから再びご飯。でもこれくらいでは、どんぶり飯は減りません。
いよいよ本命の野菜炒めへ。炒める時から気づいていたのですが、お肉は一切入っていません。野菜だけの炒め物。個人的にはほんのちょっとお肉を入れるだけでバランスを整えやすくなると思うんだけど。(苦情ではありません)
で、その野菜炒め。予想通り、塩味が相当キツイ。醤油を用いていない──ただしスープを少し使っていた──ので、塩分がストレートにやって来ます。「蓬莱」の野菜炒めと違って、野菜のカットや炒め方は格段に上手だと思う。
ただし、塩分が...。この頃からお客さんがどんどん入ってきました。
センセイに続いて入店したカウンター客2名が、自分から場所を移動して新しいお客さんを招き入れたほど。オーダーはほとんど焼肉定食で、しかも「肉盛」(930円)、お肉とご飯の「W盛」(980円)が多い。
ついには入店を待ってもらう事態に。野菜炒めの汁気を切ってから頂き、スープはそのまま残してお店を出ます。写真はその時に撮影したもの。お客さんのベースは地元の方とガテン系で、加えて、評判を聞きつけて集まってきた人々、という印象。
味とボリュームにに関して不満が出るような状況ではありませんでした。4連休に合わせての柏崎昼食事情。どの要素が比較的共通している──決して、「すべてのお店が...」という意味ではありません──か、おわかりだと思います。お察しの通り、料理の塩味が強い。
そしてそれは、ご飯をたくさん食べるため。「かしわざき中華食堂 竜王」も、以前は関東一円に展開するチェーン店の味とボリュームだったのですが、現在は完全に柏崎の基準に合わせています。
このような食事が求められる、あるいは似合うのはガテン系の仕事に従事する人や、成長盛りの若者。これは高校生だった時のセンセイを含めてですが、今や完全な高齢者になり、キンエンとつきあっているセンセイにはとても厳しい状況。
つくづく、柏崎は難しい。
なお一部繰り返しになりますが、定性的な感想と評価はまったく個人的なものですし、各店が提供されている料理を批判しているわけではありませんので、決して誤解なきよう。
■9月21日(月:祝日) 「花月食堂」と記憶の呪縛 ──柏崎は、難しい(3)──
連休3日目。
ただしセンセイは朝のうちに新潟の自宅を離れて金沢へ移動しました。午後、お客様と会うことになっているのです。つまり世の中と相違してセンセイは今回、土日だけの2連休。ま、いいんですけど。
途中の道路は幹線道路や観光地を中心に、とても混雑していました。他県ナンバーも多くて、感覚的には乗用車の3台に1台が他県という感じ。近県や関東圏はもちろん、札幌や神戸、果ては広島ナンバーまで確認しました。運転ぶりもまるで、春のゴールデンウィークや夏休みの憂(う)さを晴らしているかのよう。
センセイは対照的に、今日は特に安全運転と交通ルール遵守を心掛けました。さて、すでにお気づきのことと思いますが柏崎の昼食ネタは、4連休に合わせたもの。つまり本編は今日と明日で終了です。離れた地域の方には手(と舌)が届かず、ストレスの増えるネタで申し訳ありませんが、もう少々お付き合いを。
今回は本命、柏崎市市民ならその多くが知っているであろう「花月食堂」の登場です。ただし、センセイにはためらいが。それは約45年前の記憶から始まります。
当時センセイは新潟県立柏崎高等学校の(出来の悪い)生徒。同校の現在の状況についてはよくわかりませんが、少なくとも当時は自由闊達(かったつ)文武両道、自主性の精神に溢れていました。
その分、しばしば破目(はめ)を外してしまいましたが。昼食も特にルールはなく、お小遣いがある時は近くの飲食店へ行くことも。お腹を空かせた男子学生が向かったのは、まず「(旧)そばよし」(現「うれっ子」)。センセイも足繁く通いました。今から考えると、今日の高血圧の遠因なのですが。
そして近くに「花月食堂」があったのです。でも正直なところ、少なくとも当時はあまり人気がない。2、3回入ったことはあるのですが、味も、お店の人の印象も薄い。当時はラーメンしか食べていなかったので、今から考えるとずいぶん乱暴な見解だったのですが。
約20年前に新潟市から柏崎市に転居してから、改めて衣食住に関するお店を訪問あるいは再訪しました。もちろん存在しなくなったお店も多い。でも市内、ただし以前とはちょっと違う場所に「花月食堂」はありました。しかも、悪いレビューを見たことがない。
ただし旧店から移転していることもあり、以前と同一かどうかはわかりません。しかも市内には現在は営業していないものの、ほぼ同名の別なお店があったのです。(現在は閉店)
記憶の呪縛(じゅばく)と、加えてなぜか夜しか営業していない──これは誤情報──とのことだったので、今まで訪れることはがありませんでした。でも今回、その呪縛を解くべく意を決して、お店を2回訪れてみました。初回は先日、お客さんの少ない時間帯。実際、先客は2名。センセイの後に2名。
暖簾をくぐると、細長い6席くらいのカウンターと2〜4人掛けのテーブルが4卓。「高齢のご夫婦が」との情報──それならセンセイの記憶と合致する──だったのですが、「いらっしゃいませぇーっ」と迎えてくださったのは40歳代半ばのご夫婦。
とにかく、定番らしい「焼肉定食」(700円)をお願いします。お二人の動きは非常に良く、程なく届いたのが写真。
どこまで伝わっているかはわかりません──撮影テクニックの問題です。すみません──が、とにかくすべてがもの凄いボリューム。昨日の「かしわざき中華食堂 竜王」もかなりの盛りだったけど、「花月食堂」はもっと凄い。
何てったって、ご飯はどんぶりです(実話)。塩味を強く感じる玉子スープをちょっとだけ頂いてから、ご飯へ。そうでもしなければこのご飯をすべて頂くことはできないと考えたのです。センセイは農家の出身なので、提供された食べ物、特にご飯はすべて食べるよう、骨の髄まで叩き込まれているのです。
長岡産のお米を使っているそうですが、ご飯はとても美味しかったです。今は端境期なので、たぶん去年のお米です。沢庵はまぁ美味しかったのですが、白菜漬けは猛烈に塩辛かったのでほぼすべてパス。いよいよメインのお肉を頂きます。
決して悪いお肉ではないし、焼き方に不満はない──味から手慣れた印象を受ける──のですが、タレのストレート気味の醤油味が目立ちます。「蓬莱」の「焼き肉定食」の、いかにも焼肉店の甘いタレとは対照的。(甘く感じても、塩分が多いこともある)
驚いたのは焼肉の下。写真には入っていないゆで卵(1/2サイズ)とともに、スパゲッティ。よく焼肉弁当で入っているようなヤツです。ただしこれが、非常に塩分がきつい。スパゲッティでは初めてだったので、びっくりしました。
一番下はキャベツの千切り。良質なものを使っていますが、お肉の醤油がそのまま垂れてきてキャベツ全体に染みています。だからこちらも塩分が多い。汁気を切りながら、つまり塩分摂取量をできるだけ減らしながら頂きました。
う〜ん。今回は初めての訪問(45年ぶりの再訪かもしれませんが)。1回ですべてを決めつけるのは良くないので、明日の延長戦に続きます。(キッパリ)
なお量的な記述などある程度客観的な事柄はともかく、特に味など、定性的な面についてはセンセイ個人の感想と評価です。ご注意ください。
■9月20日(日) 日曜日は、特に大変だ... ──柏崎は、難しい(2)──
連休2日目。
今日は基本的にずっと在宅し、遠くへは出かけていません。お昼を兼ねて、近くのスーパーへ向かったのですが、柏崎市内を走る国道8号線はかなり激しい渋滞。やはり県外ナンバーの自家用車が目立ちます。
「スーパーでお昼...」には理由が。月曜日に内視鏡(胃カメラ)検診を受けた関係で、センセイは前日の日曜日の市内に留まっていました。通常は日曜日の朝に金沢へ移動するので、これは珍しいこと。見方を変えると、センセイは日曜日の柏崎に詳しくない...。
先週、新たに認識した事実です。具体的に言うと、日曜日に営業している「低塩分+良質のタンパク質+食物繊維」のお店を知らないのです。センセイが市内の高校へ通学していた──半世紀近く前(!!)──頃、市内にある商店の休業日は月曜日と決まっていました。
商店も、飲食店も一斉にお休み。もちろんその後、そのような秩序は崩れましたが、現在でも飲食店は、ラーメン店を中心に月曜日閉店が多い。でも昨日お伝えしたように、それ以外のお店の情報はほとんど持ちあわせません。
それでも、「かしわざき中華食堂 竜王」が営業していることだけは知っていたのです。もともとは10年くらい前、市役所前にオープンしたお店。ご主人は関東圏のたいていの駅前にある中華料理のチェーン店で修行。記憶に間違いがなければ、奥様の実家がある柏崎で新規開業されたはず。
当時は味付け、盛り、料金はおろかメニューまでもがチェーン店そっくり。数年前に現在の場所へ移転。その後、一度だけ何かのラーメンを食べに訪れたように覚えています。今回、肉野菜炒め定食があることは確認していたのです。
強い雨の中、お店に到着。店内の雰囲気はずいぶん変わったように感じましたが、とにかく「肉野菜炒め定食」(790円)をお願いします。改めてメニューを見ると、品揃えが整理されています。
ただし価格もずいぶんアップ。チェーン店よりはずいぶん高い。カウンターの向こうではご主人が鍋を振っています。店内の客は僅かなのでセンセイのオーダーに対応中なのは確実。程なく届いたの写真。
肉野菜炒めも、ご飯ももの凄い量です。スープを一口...と思ったのですが、味が濃い(≒塩分が多い)ので、ほとんどの手つかずで残しました。ご飯を一口頂きます。こちらは素直に、美味しい。
その上でメインディッシュ...と思ったのですが、香ばしい醤油味以上に、強い塩分。美味しいのですが、塩分が含まれているはずの汁気を切りながら、やっとで頂きました。こうなると残る微かな希望は、何回かご紹介した「蓬莱」。
というわけで今日、まず「蓬莱」に寄ってみたのですが...暖簾は掲げられていませんでした。「蓬莱」もやはり、日曜日はお休みらしい。やや意気消沈気味に近くのスーパーで、お昼と夜のつまみを買って帰宅。
ただし、「かしわざき中華食堂 竜王」の現在の味──チェーン店の呪縛(じゅばく)は解けていた──と量その他を考えると、ある種の普遍性が微かに見えてきます。もちろんこの地で営業を続けるためのポイントです。
ちなみに「かしわざき中華食堂 竜王」も新型コロナウイルスの影響を受けているようですが、店内での飲食以上に持ち帰り客を多く見かけました。その意味ではたぶん、ずっとやっていけるお店なんだろうなぁと思います。
つくづく、柏崎の日曜日は難しい。