2010年5月22日更新(2010年5月30日ページ移動。2014年5月25日一部写真削除)
■5月22日(土) さて、ハードオフの対応は?! ──100円で買い取り、4万円で販売するビジネスモデルはどうなる──
今日は所用で新潟市へ。こういう時はたいてい家族で移動するのですが、今回は一人。この機会を利用して、ちょっと寄り道をします。助手席には写真の紙袋。
その中には不要になった小物AV機器──「ジャンク」(“junk”)──が入っています。デジタル・ビデオエディター(画像安定装置)が2台、移動時にDVカメラと組みあわせて使っていたポータブルTVチューナー(以上はいずれもACアダプター込み)。
デジカメを修理する間、代替品としてハードオフから3,000円で購入した入門レベルのデジカメ。そしてiPod(第3世代)用バッテリーも。2個購入して交換したものの、ぞんざいな扱いが祟ってiPod本体が壊れてしまった、その残りです。
デジタル化や世代交代が進んで使わなくなった現在、これらをまとめてハードオフで引き取ってもらおうというのです。実は先日、こういった小物ではなく、ずっと使っていたソニーのDATレコーダ“DTC-77ES”をハードオフで買い取ってもらいました。
定価は160,000円。昔のオーディオ機器はこれくらいの値段が普通だったのです。しかしその買い取り価格は、100円。桁を間違えているわけではありません。
確かに、この機種はそもそも基本設計に問題があったようで、毎年のように故障しながらの使用でした。最後の修理の後、これまでのデータの再生に専念してもらい、データはすべてFs変換の後にHDDへ移行。
ほとんどのデータを待避させた段階で、何度目かの致命的な不具合を引き起こしたため、未変換のデータを救出すべく急遽業務用の中古DATを購入して無事、変換にこぎ着けたという過去を背負っています。しばらくしてお店を再訪すると、まさにその、センセイが買い取ってもらったDATが展示されていました。
値札に記されたのは、約40,000円。「しまった。手放すんじゃ......」といきたいところですが、ここは慎重に考える必要があります。実は修理代が、まさに約40,000円。
それでも買い取り手があるのならまぁ、良かったのでしょうが、先々週にセンセイが確かめた時点では、在庫のまま。それに、購入者があったかどうかは別にして、1年くらいすると再び使用不能に陥るに違いありません。
中古品の売買は本当に難しいと思います。さて今回のジャンク品、どうなるのかなと思っていると、買い取り価格は全体でラーメン3杯分くらい。まぁ、そんなもんでしょう。このところ、中古品の買い取り相場が相当下がっているようです。
以前は「これで利益があるの?」というくらいの値段で買い取ってもらったのですが。ハードオフが、従来のメーカー主導の販売形態に購入者の立場に立った(かのような)ビジネスモデルを突きつけることによってある種の垣根を破壊したことは確かです。(業界や分野によって多少の相違があります。)
しかしその前提となっているのは、旧来の物質中心主義。少なくとも先進国ではソフト(コンテンツ)中心に価値体系に移行しつつある現在、ハードオフのやり方がいつまで持つのか、という感じがします。
逆に言うと、もはや「古くなった」発想から抜けられないからこそ安く買い叩かざるを得ないんだと思います。若者しかいない店員や画一化されすぎた対応を見ても、「この業界はもう、成長期を過ぎたんだなぁー」という印象を強く受けます。白状すると今回の買い取り、センセイとしては「粗大ゴミで出すよりいいや」というものだけを持参しました。でも西村センセイ、「幻の」という形容詞がつく機器を複数所有しています。
例えば写真は、ソニー製のDATウォークマン。
「ノン・トラッキング」という技術を活用した、ソニーの技術力を代表するような作品です。
これはまだ「幻」レベルではありませんが、実物を目にした人はもはや、ほとんどいないのではないでしょうか。おそらく一番の貴重品はビクター製の“MC-L1000”というアナログカートリッジ──要するにレコード・プレーヤーの針──です。
専用の木箱に入っており、営業マンがうやうやしくお店に持ってきたという品。残念ながらその後メーカーが凋落したからか、ホームページからは消えていますが、この針1個の定価は85,000円。
ところが、現在の買い取り価格の相場は83,000円〜85,000円。新品の売価と同じくらいの買い取り価格です。もし弱体化した現在のハードオフがこのカートリッジの買い取りを申し込まれたら、どう対応するんだろう。
センセイの予想としては「100円〜1,000円」、なのですが、さて。
■5月21日(金) 夜行列車に乗るのは、これが最後になるかも ──西村センセイは間もなく、春のツアーへ──
混んでいない時間帯を見はからって、自宅近くの柏崎駅へ。所用で今日は休暇をもらったのです。
途中で後ろに並んだ人に順番を譲るほどの時間をかけて出来上がったのが写真の乗車券類。センセイの関係する学会が来週、再来週と開かれ、それに参加するためのものです。
たとえば左上の「金沢→柏崎」という乗車券。
一見しただけではいつも使っているものと区別がつきませんが、実はその値段、通常の3.5倍。
だって、金沢からいったん大阪へ出た後、新幹線で東京へ移動してもう一つの学会へ出席し、新潟の自宅へ戻るという遠回りの切符なのです。細長い切符が一枚あります。これはA個室寝台特急券です。
6月に松山(愛媛大学)でセンセイが委員を務める学会が開かれます。ところが松山は飛行機でないと行きにくい場所。
金沢からだと、その飛行機すらうまく利用できない。しかもセンセイの場合、原則として週に一度は新潟の自宅へ戻る必要があります。
次期ご当主様、そして家長としては、いろいろな仕事があるのです。これらの条件を何とか満たそうと検討して至ったのが、午前中の講義を終えてから新潟の自宅へ戻り、夜に東京へ移動後、寝台特急で四国入りし、松山へ至るという方法。(なおこのような場合、遠回りした分の費用はまったくの自己負担です。念のため。)
最大の問題は、特急寝台券。
東京から四国および山陰へは、特急「サンライズ瀬戸・出雲」が走っています。その多くが狭いB個室。A個室はそれぞれ3部屋(喫煙室を含めると倍の6部屋)しかありません。
寝台券はコンピュータでの予約ができないので西村センセイ、今月上旬JRの券売システム「マルス」が立ち上がる午前10時に、駅の窓口で購入しました。
プラチナチケットですね。10年前にこのA個室を利用して以来、北は北海道(札幌)から函館、西は山陰、あるいは九州の長崎、大分、鹿児島まで寝台列車に乗った西村センセイ。
でも寝台列車はどんどん廃止されてしまい、もう、乗る機会がほとんどなくなっているのです。もしかすると、寝台列車に乗るのも、これが最後かなぁー。
■5月20日(木) 北陸トンネルを通るたびに気になっていた宿題 ──「越前おろしそば」を食べてみました──
今日も忙しく、例によって唯一の楽しみ(?)は、お昼の食事。
伝え聞くところによると、これは老人に典型的に見られる現象なんだとか。それが本当かどうかはともかく、午後に備えてとにかく何かを食べなくてはなりません。
最近は体重は減る一方。ズボンがブカブカなのです。あてもなく校舎を、そしていつの間にかキャンパスをも出てしまったセンセイ、ふと、蕎麦を思い出しました。蕎麦といっても、蕎麦屋ではなく、福井名物ソースかつ丼のお店。大学近くに昨秋オープンした「かつ平衛」です。
センセイはこれまで2回入ったことがあります。印象がイマイチ──決しておいしくないというわけではない──だったので、ニュースでは取り上げていないのですが、最後にお店に入った時、ソースかつ丼(\480)をお願いしてから気づいたのが「越前おろしそば」(\380)。
金沢に住んでいると、関西方面へ頻繁に行き来することになります。この二つの地域は、経済、文化的な繋がりが強いのです。
鉄道を利用するとこの途中、福井県嶺北(れいほく)地方を通過します。福井市とかメガネで有名な鯖江市、武生市など。長大な北陸トンネルに入る前には今庄を通過するのですが、この間、あちこちで蕎麦の立て看板を目にするのです。
でも途中下車するわけにはいかない......。そこで今日は、念願の越前蕎麦に挑戦してみることにしたのです。茹で時間が長いなぁーと思っていたらタイマー──本当にプロかぁ?! ──が鳴って、程なく届いたのが写真のお蕎麦。
鰹節の陰に隠れていますが、写真中央部に大根おろしが載っています。越前蕎麦のポイントはこの大根おろしのようです。
麺は標準よりやや白っぽく、つゆは少な目。もっともこれは、380円という価格のせいかもしれませんが。
合掌してからいただきます。小千谷(おぢや)や信州蕎麦などは例外として、西村センセイ、蕎麦は粉っぽいものという印象を持っています。
でもここの麺はずいぶん艶っぽい。かなりツルツルした感じで、それなりにコシがあります。出汁もポイント。基本はもちろん関西系なのですが、密かに、東日本の甘さを含んだお醤油っぽい味覚も感じられます。
そして最後に、大根おろしで部分的な違和感を調整している、という印象。これなら、時々来てもいいかな。
茹で時間に店内を見渡していて気づいたのですが、夏期はざる蕎麦(\380)も提供しているようです。こちらはもう、蕎麦とつゆ(+葱)そのもので勝負。
機会があったら、ぜひ挑戦してみようと思っています。
■5月19日(水) センセイは所得税を大幅に納めすぎていたらしい。しかも何年も...
水曜日は朝イチから午前と午後に授業があり、その合間に学生が来て、授業が終わると会議。しかも今日は、さらにその後にイレギュラーで気の重い会議が二つ続きます。信じられない!!
会議の後は学会の仕事。とにかくいろいろなものが溜まってしまっているのです。ふぅ。時計を見るともう、スーパーから惣菜が亡くなる時刻なので急いで帰宅すると、郵便受けに手紙が。宛名を見ると税務署!! ナシテ?!
急いで開封すると、「この文書による行政指導」(!!)などと、お役所言葉が並んでいます。
一度では良く理解できなかったのですが、西村センセイ、どうやら税金(所得税)を納めすぎていたようです。
要するに、計算間違いです。その理由を読むと、「○○に係る控除は、△△特別控除ではなく...」とか「・・・の額が誤っています」、「・・・源泉徴収税額が計上漏れです」──要するに一度納めた税金を計算していない──等々。
ボロボロに採点された答案みたいなものですね。どうも、本来の税額の約6倍(!!)もの税金を納めすぎていたようで、それを還付してくれるのだそうです。
確かに「おかしいなぁー」と思っていたのです。ちょっと原稿を書いたりしただけなのに、原稿料と同じくらいの税金を払っていた──つまりほとんど収入にならなかった──のですから。でも、これだけならいいのです。払いすぎた分が戻ってくるのですから。
西村センセイ、ここ数年の税金は基本的に、前年の計算に倣って計算しています。もちろんこの間に税制の変更はありましたが。
ということはたぶん、この数年間ずっと税金を納めすぎていたんでしょうし、それが判明しなかったってことは、どうやら、税務署は申告書の全てに目を通しているわけではないらしい──全部チェックしていたら、とうに錯誤が判明していますから──ということになるのです。
もちろん還付の手続きをしますが、この話は今後、どう展開するのでしょう。(続かないかもしれません。)
■5月18日(火) 受講生に刺激されて、西村センセイ、ラーメンフェアに再挑戦する
今日は見たままの、食べ物ネタです。悪しからず。
昨晩、授業の反応を整理していたら、感想や要望を自由に記述できる欄に、一言、「ラーメンフェア!!」。先週から学食で始まっている同名の週替わりの創作ラーメン(?)を指しています。
そこにも書いたのですが、もちろんB級グルメ大好き──何てったって、そもそも中身がB級だから──の西村センセイ、失神しそうなほど忙しかった先週も、時間を作って、2回挑戦しました。
でも、先週はとにかく忙しくて、印象に残っているのは野菜と細切りキクラゲの歯ごたえだけ。白状すると、名前すら覚えていないのです。このページをご覧の関係者の皆様、申し訳ありません。(ペコリ)
というわけで西村センセイ、改めて「ラーメンフェア」に挑戦してみました。今週は要するに、味噌ラーメン。
正確には「焼き味噌ラーメン」とのこと。でもいつもと違ってチャーシューは3枚だし、ゆで卵も入っています。
麺はヴァルカン特有のざらついた感触なのですが、スープは明らかにいつもと違います。
金沢が西の文化圏に属しているからでしょうが、ここの学食には、塩味が基調。
まるで通奏低音のように一貫していて、道路を挟んだ反対側の学食──忙しくて最近は行く時間がない──の甘さと対照的です。どこが「焼き味噌」なのか良く分からなかったのですが、いつもと違って、ほのかな「甘さ」があります。
この学食「ヴァルカン」では、初めて経験したんじゃないだろうか。...あ、そうそう。
西村センセイはずいぶん歳を取ってきたので、もうあまり肉を食べません。犠牲となった豚には本当に申し訳ないのですが、ラーメンの上のチャーシューはそのまま残してしまいます。
もしセンセイが学食でラーメンを食べていて、「あ、あの、美味しそうなチャーシュー......」と気づいた学生は、どうぞ遠慮なく声をかけて下さい。ホントに。
■5月17日(月) お気に入りの場所を奪われたから、というわけではなく...
今晩の月と金星は、予想通り──計算できるから当たり前なんだけど──昨日とはまるで違って、随分離れていましたね。まるで一時の熱情が、急に冷めてしまったかのよう。
しかも月の輝き方がずいぶん違っていて、これじゃぁまるで二人とも、その目が新しい彼氏彼女を追いかけている、という感じ。もっとも、占星術的には惑星(月も惑星)の中で月と金星はともに、女性なのですが。(他は男性)さて、今日の話題は昨日お伝えするはずだったものなので、やや気が抜けたビール状態。悪しからず。
午後、いつもの各駅停車に乗って金沢へ移動するために、柏崎駅へ向かいました。
その途中、一昨日に車で通った駅前公園の、今度はその南側を通ります。川沿いに道があって、左側(南側)には旧日石の石油精製工場跡が広がります。正面奥が柏崎駅。
その向こう、ちょっと左手に地域のシンボル米山が霞んでいます。本当はこの奥、川沿いに歩行者だけがかろうじて通り抜けられる細い道があって、これが駅への最寄りルートです。
でも途中から先は数年前に閉鎖されてしまいました。それでも写真の広い部分はまだ使えて、その右側には仮設住宅があって、脇の公園を抜けて......。
でも全く通行不能になってしまいました。なぜかはわかりませんが、ここに受水槽を作るんだそうです。仕方ないのでさらに迂回ルートを取ることにします。D51の脇にあたります。
円形の小さな広場があって、震災後にはここで小さな復興コンサートが開かれたりしていました。
でもその半分以上がすでに、工事用の柵でご覧のように覆われています。夜間はライトアップされていた噴水(写真中央)も壊してしまうようです。上の写真の中央、日石跡地の駅側には新しい市民会館──従来のものは被災したため撤去済──が建設されることになっています。
2枚目の写真など、市民会館の周囲には商業施設もできるようですが、今日、センセイが歩いている間、人影はまったく見かけませんでした。
老人などの社会的弱者は別にすれば、用があれば皆、市内でも車を使うのです。一昨日のセンセイがそうであったように。だから自動車の利用を前提に考えると、ここはあんまり便利な場所にはならないんじゃないかなぁ。
決して、センセイの密かなお気に入りの場所を奪われた──別にセンセイのものじゃないんだけど──から、というわけではないのです。
■5月16日(日) 明日だともう、印象がずいぶん違うはず ──月の色が赤っぽいのは火山噴火の影響?
──
センセイが乗った富山始発の各駅停車は、金沢駅の4番線に入ります。出口は右側とのアナウンス。
金沢駅の他のホームと違って、4番線だけは駅舎から遠いところにあります。乗り換えの敦賀行はすぐの接続。時間に余裕がないので西村センセイ、駅到着前ですが、乗り換えに一番便利な最前部のドア前へ移動します。
ふと、窓の向こう、つまり西の空に細い細い月が出ていること、そしてそのすぐ上に、明るい星が輝いていることに気づきました。
月に対抗できるだけの明るさからして、金星に違いありません。(手持ちで撮影したので、少し横方向にぶれています。)それにしても、近い。
比較対象となる地上を撮し損なったので写真では上手く表現できませんが、肉眼で見ると金星が月の陰に隠れそうな感じです。
本当は、明日再度撮影してからご紹介を、と考えたのですが、月の公転速度は大きいので明日だとこんなに近接していないと思います。
アパートに戻ってからMac上のプラネタリウムで調べてみると、経度が一致する「合」“conjunction”は今日の10時16分だったとのこと。もう一つ気づいたことがあって、月が、赤い。
暦の上ではすでに1年の夏半分に入っています。この期間は月の通り道(「白道」)が低い位置にあるので、どうしても「低く、黄色く、暑苦しい月」という印象を受けます。
冬の月が「高く、白く、寒い」と感じさせる、その逆です。でも、それにしても赤すぎる。いつもは同じ分量のシャープネスや色補正をかけるのですが、今日だけは一切の補正なしの写真です。
未確認情報ですが、火山の噴火等で成層圏中の微粒子が増えると、夕焼けが赤くなるとのこと。ご存じのように、ヨーロッパの火山噴火が続いており、火山灰が地球を覆っていることは確実です。
そういえば確かに最近、夕焼けが印象に残る日が多いような......。明日は、沖縄を除いて概ね天気は良いようですから、この記述がホントかどうか、月と金星の距離、そして月の色をご自分の目で確かめてみてはいかがでしょうか。