2016年11月5日更新(2016年11月13日ページ移動。2018年11月24日一部写真削除)
■11月5日(土) 新MacBook Pro、実物はソリッドで格好いいです。しばらくご縁はなさそうですが...
1週間前、滞在していた札幌市内で、発表されたばかりの新MacBook Proを見ることができました。(写真はAppleのサイトより(c)Apple)
札幌駅脇のヨドバシカメラに13インチモデル(タッチバーなし)が展示されていたのです。注目するお客もいなかったため、それなりに操作することもできました。
個人的には、一目惚れ。実にソリッドで無駄がなく、とにかく格好いい。デザインでこんなに興奮したApple製品は、ホントに久しぶり。
iPhone 5/5S/SEをノート機にしたイメージ。展示はグレー(スペースグレイ)のモデルでしたが、デザインと相俟(あいま)って、非常に引き締まった印象を受けます。
見て呉(く)れだけではありません。前モデル──センセイが売却したモデル──で問題だったキーボードも改善されています。ストロークは浅いままですが、キータッチはかなりはっきりするようになりました。
所有したくなるマシン。でも現時点では実用面での問題が。電源を含めたインターフェースがほぼ全面的にUSB-TypeCに統一されました。
ただしそれが廃止されたiPhone 7と異なり、アナログオーディオ出力端子だけは残されています。TypeCはUSB端子としてだけでなく、電力を供給したり、ケーブル上にHDMIやLightingケーブルの信号を流すことができるようになっています。
要するに、これ1本で何でもできる。しかし見方を変えると、これしか使えない。micro SDもそのままでは接続できません。
センセイのようにACアダプターを自宅/研究室/アパート/出張用に各所に配置し、有線のイーサーネットで各種マシンと接続してシステムを組み、お気に入りのUSBマウスを使っているような人にとっては......絶望的な状況。
大学のシステムにログインするために必要なカード認証システムも使えるかどうか。というわけで、残念ながら西村センセイ、少なくともしばらくご縁はなさそうです。トホホ。
■11月4日(金) 樅の木は残った。が、MacBook Pro(Retina)は残らなかった
絶不調が続いていたMacBook Pro(Retina)を売却することにしました。
不調の製品を買い取ってもらうのですから、倫理的な問題をお考えの方がいらっしゃるかもしれません。でもどうやら、センセイの特殊な使い方をする環境でのみ障害が発生するようなのです。
初期化するとApple純正の検査ソフトは「異常なし」と報告するばかり。......どうも相性が合わなかったらしい。
非科学的なことを言うとお考えかもしれませんが、センセイにとってこのMacBook Pro(Retina)は40数台目のマシン。
これだけ使っていると「当たり」であるかどうかは割と早く分かるのです。今回は購入直後からイマイチ。キーボードのタッチが良くないこともあって密かに、ご縁がなかったのかなぁーと感じていたのです。
買い取ってもらったのはMac専門店。買い取り上限価格は12万円とのことでした。約1ヶ月前は14万円との査定でしたから、2万円ダウンしたことになります。
この間に新MacBook Proが発表され、状況が変化したことも関係していると思います。写真は大学の近くに引っ越してきたHARD OFF。旧店舗では何度もお世話になりました。
ここなら直接買い取ってもらえるので、昨晩持ち込んでみました。少し安いくらいなら......と考えたのですが、提示された買い取り価格は7万円。即座に売却しない旨を伝えたのですが、それを聞いた店員のきょとんとした表情が印象的でした。
この金額なら当然売却するはず、と考えていたようです。Windows 10に対応するノート機の件は、予想外の多額の損失を伴いながら振り出しに戻ってしまいました。
■11月3日(木:祝日) 富山県産の美味しそうなキャベツを見かけたので、買って千切りにしてみた
センセイは一昨日の火曜日に新潟の自宅から金沢へ車で移動しました。
途中、晩ご飯の惣菜か何かを買い求めるべく、例によって砺波市内のスーパーへ。どこか惹かれるものがあるのです。入口を入ると右奥が鮮魚コーナー、その隣が弁当屋惣菜のある場所。
それらに辿り着く前に、買い物客は野菜売り場を通り抜けます。今までは茄子くらいしか買ったことがありませんでしたが、この野菜コーナーもけっこう気になる。
特に地場ものが魅力的。いかにも新鮮なのです。一昨日は1/2切のキャベツに目が止まりました。手にとってラップ越しに見てみると、とても美味しそう。
金沢のスーパーで見るものとは全然違います。アパート到着後、まずキャベツ全体を水洗い。プリンプリンしています。どうしようかと思ったのですが、今日は千切りに。
大学生のころ、アルバイトをして覚えた方法です。生活費を稼ぐために勤めていたのは新潟市内の名の通った中華料理店。市内に10店舗ほど展開していたのですが、中華麺は本社近くの製麺工場で製造。
キャベツの千切りなどは、本町にあった別な工場でパート社員が加工していたのです。そのマニュアルによると、キャベツはまず上下に二つに切る。お饅頭のような大きな物体が2個できるわけです。上半分は「入」の字のように三つに分けます。
それを人の手で千切りにするのです。現在なら人力あるいは電力で動くスライサーを使うのだろうけど、何故かあの頃は手切りでした。で、センセイも量が足りなくなると業務用の包丁──「ヤッパ」(刃?)と呼ばれていた──で千切り。
慣れてくると手元を見ずに、リズム良く、かつ機械で切るより薄く均一に切ることができるようになります。信じてもらえないかもしれませんが。ツボは、キャベツを押して切るのではなく、包丁がまな板にぶつかって反動で戻ってくる時に切るような感覚。こちらも考えづらいと思いますが、ホントにそうなんです。
実際には、自分の方に戻ってきた包丁を、優しくまな板に向ける時に切っているのですが。だから業務用のまな板は大きく、質量があります。包丁も鉄製でかなり大きなもの。もちろん現在のセンセイはそんなものを持っていませんし、あの時のように切ることはできません。
あのリズムだけはまだ良く覚えていますが。で、富山産のキャベツ、何も付けずに葉の部分をちょっと味見したら、当たり前ですが「葉」の味がします。そしてその次に甘さ。茎の白い部分はというと、それに僅かに苦さが加わる。
センセイの母親が育てた柔らかく甘いキャベツとは違いますが、本当に美味しかったです。富山は、美味しいなぁ。
今日は見たままのお話を手短に。だからタイトルも、短い。
先日お伝えしたアパート近くのローソン一時閉店の件、約1週間後にご覧のように無事営業を再開しました。看板まで取り外していたのでどうなるのか心配したのです。
でも結果的に、ローソンから脱退することはありませんでした。確かに新しい看板。写真を比較すると、サイズも場所も変化していることがわかります。
でもここまでの工事が必要だったのかしら......。このお店、実はオーナーが何度も交替しています。正直なところ、経営はかなり厳しいんだろうと思います。
でもセンセイを含めて、老人にはありがたい存在。若い方はご存じないと思いますが、今日のタイトルは山本周五郎原作の小説『樅ノ木は残った』を踏まえています。
センセイは中学1年生の時に、NHKの大河ドラマで知りました。江戸時代前半、仙台藩で起きた「伊達騒動」を題材に、新解釈を加えた小説なのですが、大河ドラマでは先日急逝された平幹二郎氏が、主人公原田甲斐を演じ切りました。
氏と吉永小百合さん、栗原小巻さん、そして田中絹代さんらの女優陣の名演、そして佐藤慶氏の悪役ぶりが強く印象に残っています。平氏の冥福をお祈りします。
■11月1日(火) 道南では、函館本線沿線の無数の木々が根元から倒れたり、途中から折れたりしていました
もう1日だけ北海道の話題を。
学会初日、新函館北斗駅で北海道新幹線から函館本線の特急「スーパー北斗」に乗り換えました。きつい上り坂を越えると列車はすぐに「大沼公園前」駅に停車。
何度見ても美しい風景です。列車が森駅に向かって坂を下り始めた時、あることに気づきました。線路脇の暴風防雪林の木々が皆、綺麗に伐採されているのです。それも線路からかなり離れた場所まで。
最初は、冬に備えて倒木が線路を塞がないように伐採したのだろうと思ったのです。でも良く考えると、それでは防風林の意味をなしません。変だなぁと思っていると、異様な光景が目に飛び込んできました。
無数の木々が根元から特定の方向に倒れたり、写真のように途中から折れたりしているのです。人為的なものではありません。災害、つまり夏の颱風の猛烈な風で折れたのです。まるで大きな爆弾か何かが破裂したかのよう。
よぉーく観察していると、あるパターンが。木々は人工的に植林されたものなので、たいていブロック型に形成され、それが線路脇にずっと続いています。
被害は南東あるいは東の木々に集中しており、その背後は無事なことが多いのです。自分の身を犠牲にして、他の存在を守ったということです。写真は被害が大きい場所で撮影したため、大半が倒れたり折れたりしていますが。
被害は大沼公園駅を過ぎた場所から八雲駅までに集中。森駅付近では廃屋や工場にも大きな被害が残っていた──現住家屋に被害があったのかもしれないが、たぶんそちらは修復済──のですが、八雲をを過ぎると目立たなくなりました。
長万部を発つころにはまるで何ごともなかったかのよう。被害は局地的なものに留まったようですが、見方を変えると、この現実を見ようとしない人、あるいは目に入ってもその意味がわからない人には何もわからないということ。
乗客の様子からもそれがうかがわれます。
■10月31日(月) 北海道新幹線に乗車しました。ただし車両はJR東日本所属でしたが
西村センセイ、今日と明日は休暇を頂戴しています。
入学試験で日曜日に何日も出勤しているため、どこかで代休を取らないといけないのです。現在は新潟の自宅に戻っており明日、金沢へ移動します。
国際会議を終えた昨日、無理をすれば新幹線乗り継ぎで真夜中に自宅へ戻ることも可能だったのです。でもせっかくの機会なので、今回は日本海側を南下することにしました。ただし(新)青森─新潟間は距離があり、しかも特急列車の本数も少ない。
かつては青森─大阪を特急「白鳥」が結んでいたのですが。さて、すでにご存じと思いますが今回の北海道出張に際して、センセイはすべて鉄道で移動しました。
つまり北海道新幹線に初めて乗車しました。航空機でも良かった──西村センセイ、実は飛行機も大好き──のですが、小松─新千歳間はともかく、自宅の移動と関係づけると使いづらい。
また公費で出張している関係で、航空機を利用する場合は別な手続きが必要です。出張初日は上越新幹線で大宮まで出て、最初の写真、「はやぶさ5号」に乗車。ただし車両はJR東日本所属のE5系でした。
JR北海道所属のH5編成はまだ僅かしか揃えられていないのです。「はやぶさ」は盛岡まで最高速度320km/hで快走します。いつも感じるけど、センセイにはちょっと怖いほどのスピード。
個人的にはここまでしなくていいんだけど。盛岡以北は整備新幹線区間なので260km/hで走行します。その分、揺れも少なくなり、個人的にはこんなものかな、という感じ。新青森駅でお客がかなり下車し、乗車率は40%程度に。
乗務員も交替しました。ここからが未乗区間。するすると加速するのでそれほど速いとは感じませんが、実際はかなりの速度。
10分ちょっとで「奥津軽いまべつ駅に」接近します。ここで明らかに減速。左側から在来線が接近して、三線軌条区間に入ります。間もなく「奥津軽いまべつ駅」通過。
並行する在来の津軽線は線形が悪く、走行に時間を要したことが嘘のよういくつかのトンネルを経て、青函トンネル到着。青函トンネル内では在来狭軌の貨物列車とすれ違うため140km/hを保つことは知っていました。
でも結局、トンネル内だけでなく、三線軌条全区間で減速していたようです。広軌(国際的には標準軌)を140km/hで走っているので、揺れは非常に少ない。どっしりとした走りです。
狭軌を国内最高速度の160km/hで駆け抜けていた特急「はくたか」に乗り慣れたセンセイとしては、正直なところ、イマイチ。青函トンネルを抜けると、新設された貨物列車待避施設を経て「木古内駅」通過。ここで貨物列車用の狭軌が地上へ分岐。
在来線と別れた北海道新幹線は、スピードを上げます。場所によっては右側(東側)の車窓から函館山を望むこともできますが、防音壁で見えない区間も多い。
旧海峡線および江差線とはまったく違います。あれよあれよという間に「新函館北斗駅」到着。2枚目の写真は在来線乗り換えホームでの駅標。
最後の写真は昨晩、帰路で撮影した「新函館北斗駅」と北海道新幹線。(安全柵外から撮影)わざわざ先頭車両まで移動して撮影したのではなく、モーターを積んでおらず振動の少ない先頭車両を予約しておいたのです。
危険防止のため、ホーム安全柵(右)より内側、先頭部分には立ち入れないように警備員が配置されています。帰路も安定した走行だったのですが、できれば「奥津軽いまべつ駅」とその先にある新中小国信号場の様子も見てみたい。在来線との混用を管理する重要な施設なのです。
ただし今回は真っ暗な中での通過。何も視認できませんでした。謎を解き明かすべく、北海道新幹線に再び乗車する日は意外と近いかも。
■10月30日(日) 夏の名残り ――雪の舞う北海道から、本州に戻りました――
......つまり、まだ自宅にも金沢にも戻っていない、ということです。はい。
上空に強い寒気が入っているそうで、札幌は今日も冷えました。朝、駅に向かって歩いていると、雪が舞っていました。個人的には今シーズン初めて間近で見る雪。
寒さの中、センセイは3日間の国際会議を終えて、予約しておいた特急「スーパー北斗14号」で札幌を13:32に発ちました。実はこの時刻、北陸新幹線の開業に伴って廃止された夜行寝台特急「トワイライトエクスプレス」のそれに近い。正確には、こちらが30分ほど早いのですが。
センセイはそれを頭に置きながら、ぼんやりと風景を眺めています。もちろんあらかじめ車両中央の一番揺れず、しかも視界の良い席を確保してあるのですが。
これでサッポロビールと毛ガニがあれば、他に望むものはないんだけど......。「トワイライトエクスプレス」は、東側に通路がありました。つまり個室の窓は原則として西向き。
そこで今日はわざと東側、つまり太平洋や内浦湾(噴火湾)を一望できる席に座りました。「トワイライトエクスプレス」は洞爺駅で後続の特急に追い抜かれます。つまり最悪の場合、それに乗れば、先行する上り「トワイライトエクスプレス」に追いつくことができるのです。実際に使うことはありませんでしたが。
「スーパー北斗14号」は定刻通り、伊達紋別駅に停車。ふと、ホームの行先表示が目に入りました。「洞爺・長万部(おしゃまんべ)・函館」、そして「上野方面」。
夜行寝台特急が運行されていた時代の名残です。この辺りから長万部の手前まで、あの時代にどうやって鉄道を敷設したんだろうと思える程の悪路が続きます。
この辺りから、内浦湾の向こうに駒ケ岳が見えてきます。もちろん北海道入りした一昨日も駒ケ岳を間近で見ています。でも今日は、その時と違って五合目付近より上が真っ白。
比較的暖かいとされる北海道南部でも、相当冷え込んだようです。今回のツアーでは外国人客、特にアジア系の観光客を多く見かけましたが、本当に寒そうでした。何より、センセイも寒かったし。
そう言えば、昨日お伝えし損ねたことが。ホテルの近くにはレンタカーの事務所があったのですが、タイヤは全て冬用のスタッドレスに交換されていました。
地元の、事情を良く知っている方ならともかく、一見(いちげん)のお客さんに、不適切なタイヤを原因として事故を起こされては困るからでしょう。写真は明るさを補正していますが、実際には相当暗い状況で撮影しています。色バランスが少しおかしいのと、車内の灯りが映り込んでいるのはそのためです。
長い目で考えても、そして短く見ても、季節の変化は確実に進んでいます。