2018年8月11日更新(2018年8月19日ページ移動)
■8月11日(土) ほぼ初めて、BMW 320i M Sportのボンネットを開けました
...世の中は、お盆モード。少なくとも田舎では。
それを思い知らされたのは、お昼に、かつて実家で母親が育てていたお米に味が一番近いものを買い求めて、最寄りのスーパーへ行った時のこと。駐車場は満杯、店内のレジ前には長い行列ができており、緊張感が漂っています。
レジの女性の名札には「事務」。ふだんは表に出ない事務方が動員されているのです。
もっとも彼女は、判断も動作も極めて適切だったので、かつてレジで働いていらっしゃったのでしょう。で、センセイはというと、昨日までの集中講義の疲れが抜け切れていない。ずっと前に片付けるはずだった仕事も、あちこちへの連絡もできていません。
関係者の皆様、ゴメンナサイ。休み明けまでには何とか...。今朝はまず1週間、県北部へ遠征していた車を洗車。ついでに、以前から気になっていたボンネットを開けてみます。
今のF30──このシリーズのコードネーム──に替えてから、原則として毎週洗車している──ただし、例外あり──のですが、ふと、ボンネットの内側の汚れが目に入ったのです。
洗車と拭き取りを終えてからボンネットを開けてみました。もちろんこれまでも、ウィンドウォッシャー液の補給などの際に開けたことはあったのです。でも以前のE46よりもトラブルが減っていることもあって、ボンネット内をちゃんと見たことがない。油を帯びた細かい粒子や土が目立ちます。
水を含ませたタオルで拭いてみたのですが、残念ながらこれは逆効果。(反省)油脂分をはじいてしまうので、かえって汚れを広げてしまいました。ひとまず車庫に納めてから、アルコールを含んだ紙で拭いてみます。その時に撮影したのが、写真。
エンジンルーム内は基本的に、水を使ってはいけません。今回もその点は注意しています。で、汚れはあまり取れなかったのですが、いくつか発見も。設計思想が、E46と少し異なります。
F30は走行中、エンジンルーム内に入り込む空気を積極的に受け入れ、車体全体をいわば「空気の膜」で覆うという発想。対照的にE46は、エンジンルームを閉じた空間として扱っていました。変更の主たる目的はおそらく、空力抵抗の減少。
つまり燃費の向上。「...ここまで徹底するんだぁ」というのが今日のセンセイの発見。そして同時に、自身への反省なのです。
■8月10日(金) 「美味しさ」の秘密 ──前任校での集中講義を終えました──
今日はタイトル通りの話題。
金沢工大から特別な許可を頂いて、前任校で月曜日から実施していた集中講義を終えました。現在は2時間以上かけて帰宅したところ。道中、行き交う車には県外ナンバーが目立ちました。観光というよりやはり、帰省客が多いようです。
しかも帰省途中というより、すでに実家に戻り、こちらで活動しているような感じ。今回の講義は初日と今日を除いて、毎日1限から4限まで。休憩を取りながらですが、特にお昼は、しっかり食べて、ゆっくり休んでもらう必要があります。
もちろんセンセイもお昼を頂きます。これまでのセンセイは、元同僚と食べながら話す時などを除くと、キャンパス外へ出かけることが多かったのです。後にご紹介するように大学食堂は、センセイにはちょっと量が多過ぎる。
でも今回はすべて食堂にしました。どこへ行くにしても少し歩く必要があるので、ちょっと億劫。それに何しろ、この暑さです。そこで今回は、定食と麺類を頂きました。いずれも金沢工大より10%〜20%くらい高い。そして量が多い。
1回、すべてを食べきれなかったほど。こう書くとネガティブな印象を持たれるかもしれませんが、実際は逆。
まず、料理は基本的に、目の前で作ってくださります。もちろんサラダなどはあらかじめ用意されていますが、それでも最後はちゃんと手が入ります。そして何より美味しい。
ホントに、美味しい。集中講義期間中ずっと、その「美味しさ」の理由を考えていたのです。もちろん最初に思い浮かぶのは「美味しい」こと。素材やら、決して濃くない味付けやら調理方法やら。だけど、それだけではないんだろうな、と考えるようになりました。
ご覧のように、かなり広い厨房。もともと開学時の定員800名(現在は720名)の学生と教職員を想定して建設されています。今回は集中講義なので、一部の学生しか参加していません。要するに、お客さんは少ない......と言っても、予想よりはずっと多かったのですが。
だから、かもしれませんが、切り盛りしている3名の女性だけ。お互いに声を掛け合いながら、調理作業を切り盛りしています。メニューの一部は日替わりなので、注文が集まると提供されるまでかなりの時間、彼女らの働きぶりを目にすることになります。普通の表現なら、「待つ」ということです。
確かに、効率はあまり良くない。でも、物理的に待つだけでなく、目的が達成されるまでのプロセスとその間の苦労を疑似体験することになります。もちろん精神的に幼く、それを理解できない人──生物学的な年齢は問わない──も多いけど。
今回は最後に、特別に『星の王子さま』のお話をしました。長い旅の最後、地球に降り立った王子さまに、キツネが人生の秘密を語ります。それを聴いた王子さまは、自分が為すべきことを識り、物理的な身体を地上に残すという形で故郷へ戻ります。知識の断片を覚えるより、ずっと大切なこと。
美味しい、わけだ。
■8月9日(木) 「Googleユーザーのあなた、おめでとうございます!」
今日は見たままのお話。
集中講義も4日目。朝1限から夕方4限まで連続という、物理的にヘビーなワークだし、センセイの講義は、学生諸君の、ふだんあまり使わない部分のオツムを酷使するので、その意味でも大変な時間。でも、講義部分は今日が最終日。
明日の試験を残すだけとなりました。今年の受講生はバラエティに富んでいたのですが、結構見所があるし、反応も良い。結果的に落伍者はもちろん、欠席者すら出さずにゴールを迎えられそうです。素晴らしい。でも、白状すると講義をする側も、結構大変。特に初日はいろいろな準備が必要です。
何より初めての対面する相手なので、間合いの取り方に注意しなければなりません。どうにかしてその壁を上手く乗り越えることができれば、お伝えしたように講義は終わったようなもの。
で、とにもかくにも講義のペースをつかむことができたら、今度は本務校の仕事に対応する必要があります。金沢工大はすでに夏期休暇に入っているため、大急ぎの仕事はないのです。でもやり残した仕事や、休暇明けのイベントの準備が必要。
一方で集中講義期間中はヘトヘトになっているため、ホテルに戻ってからクリエイティブな仕事をするのは難しい。で、「出勤」前にメールをチェックしてから、ニュースを確認し......あれっ?!(昨朝撮影)
共同通信のニュースサイトを見ていたら、何もしていない(はず)なのに突然、写真の画面に切り替わりました。「Coogleユーザーのあなた、おめでとうございます!」
センセイの場合、Coogleは検索に使っているだけなんだけど。「おめでとうございます!」の中身を確かめると、「毎週水曜日水曜日[原文のママ]幸運な10名のユーザーが・・・」とのことで、そのご褒美としてiPhone Xを選択の上、贈呈するとのこと。
白状しますが、一瞬、その気になりました。でも、どう考えても怪しい。ざっと見た限りでは、一時期のスパムメールにあったような、すぐにわかる変な日本語ではありません。「水曜日水曜日」は読み返して初めて気づきました。
最初は気づかなかったのですが、画面中央には次の画面に遷移するまでのタイマーが表示されています。1分30秒以内に対応しないと、当選権が次の人に委譲されるとのことで、その下のクイズへの回答を迫っています。ここでスクリーンショット(写真)を撮影して、この場を離れます。
客観的には非常に危険な状態だったからです。公式サイトを閲覧していたにもかかわらず、何らかの理由でフィッシング詐欺の画面に遷移してしまったようです。
調べてみたところ、報道(例)にあるように、個人情報を盗み出すサイトのようです。ただし状況によっては、偽画面であることを見抜くことは難しいのではないかと思います。センセイも一瞬騙されかけたし。
......迷惑だから、止めてよね。
■8月8日(水) 明日ハ晴レカナ、曇リカナ ――良く働いた夕方の、ご褒美――
月曜から始まった集中講義も、3日目が終了。
9時過ぎから16時20分までの講義が連続します。もちろんその間には休憩や、昼食時間が入りますが。センセイは準備や冷房を入れる必要があるので、8時過ぎに大学へ。
受講生だって同じようなもの。住んでいる場所によりますが、通学時間を考えると、かなり厳しい状況を乗り越えての受講となります。幸いにも、脱落者は皆無。こちらも気合いが入ります。
ただしその分、講義の進み方が早い。学生もそれを感じているようで、講義終了後、「このままだと早く講義内容が終わってしまいますが...」、と、有難い助言。まったく、その通り。でも、ま、何とかなるでしょう。
リソースはいくらでもあるので。新潟県北部へ移動してからも暑い日が続いています。でもさすがに、以前ほどの厳しさではないらしい。それに対応して、天気もちょっと不安定。
基本的には晴れているのですが...。写真は今日の夕方、ホテルの部屋から撮影した夕日。刻々と色彩が変化していきます。
明日ハ晴レカナ、曇リカナ。(興味を持たれた方は、調べてね)
■8月7日(火) う〜ん、何だか盆栽っぽい ――夏の集中講義に臨む学生を迎えるのは...――
お伝えしたように、センセイは金沢工大から特別の許可を頂き、昨日から前任校で集中講義を実施しています。
内容はセンセイの専門である科学の歴史。ご存じない方がほとんどだと思いますが、西村センセイ、実はこの分野で世界初の歴史的発見をしているのです。というか、それをきっかけとして、予想外の学者生活に入ることになってしまいました。
それはともかく、若い学生諸君にお伝えしたいことは、山のようにあります。だからフルスロットルで講義を始めたい...のですが西村センセイ、そんなことはしません。受講生にも彼ら彼女らなりの準備が必要です。言い換えると、精神的な発達段階に合わせてお話しする必要があります。
誤解されると困るのですが、「上から目線」で「今どきの学生は...」と言っているのではありません。もし目の前にいるのが幼稚園児なら、腰を低くして話しかける必要があります。逆に見かけによらず精神的な成人なら、その人格を尊重しなければなりません。
というわけで、最初の時間はわざと曖昧な質問を投げかけて、受講者全員と丁寧にやりとりします。関係者ならご存知だと思いますが教科書の冒頭でも使った、いつものネタ。これで一人ひとりの性格や状態を掴みます。ここでうまくいけば、実は、講義はもう終わったようなもの。ホントに。
まだ始まったばかりなのに...。2時間目からは、受講生――ただし関心や能力、あるいは配慮しなければならない点は分散している――に合わせて講義を進めます。受講生の状況を含めて全体の構図を把握しているので、まったくの想定外という事態はありません。
ただし時々、「そう来たかぁ」という受講生の面白い反応が。これは貴重な財産。今日も何回か遭遇しました。写真は今朝、最寄駅から集中講義に臨む参加者を撮影したもの。出迎えるのは、事実上センセイが植樹した「ニュートンのりんごの木」(立看板奥)です。
今日の講義の最後で、受講生に植樹に至る約400年の事情を紹介しました。で、「ニュートンのりんごの木」。
ずいぶん成長して大きな木になっていたのですが、今回は予想外に小ぶり。極端に表現すると、ですが、何だか盆栽のよう。開学時から勤務されていた施設係の職員の方が完全に引退され、新しい方が手入れをされているようです。
写真には入っていませんが、キャンパスの芝生は、見事なまでに刈り取られています。センセイ個人としては何だか、逃げ場を断たれたような感じ。でも、彼がとても真面目、かつ一生懸命に働いてくださっていることは良く分かります。それが世代交代ということなんでしょう。
言い換えると、センセイが引退する日も近い、ということです。
■8月6日(月) 炎天下、慣れない一般道を約150kmを走ったセンセイを迎えてくれたのは、初めて見る花火でした
今日はタイトル通り、そして見たままのお話。
センセイは昨日、いろいろな教材を車に積み込んで、お昼前に自宅を発ちました。この時点での気温は33℃前後。目的地は110kmほど離れた、県北部の新発田(しばた)市。新潟県は細長く、そして広いのです。
まず実家に立ち寄り、荷物を預かります。届け先は新潟市北部。旧豊栄市内です。婿入りした弟の義父様が亡くなられてから5年経ったのです。
出発した時は晴れていたのですが、新潟市内に入ると徐々に曇ってきました。よぉーく見ると、フロントガラスに霧のような雨粒が当たることも。新潟県北部から秋田県にかけて、寒冷前線が掛かっているのです。目的地に近付くと、道路脇が濡れています。
局地的にはかなり雨が降ったらしい。計算通り、そしてあらかじめ伝えてあった時刻に弟宅到着。久しぶりにお母様に目にかかり、ご挨拶します。お元気そうでしたが、心なしか、ちょっと小さくなられたような。
1時間ほど滞在した後、大学近くのホテルへ向かいます。久しぶりに走る道路。部分的には付け替え工事が行われており、カーナビには情報が入っていませんでした。センセイにとっては初めての道。
道路は、センセイなんて知らないよ、と言う。かなり疲れていることはわかっていたので、安全運転を心掛けてとにかくホテルに到着。手続きを済ませてから、近くのスーパーへ徒歩で買出しに出ます。
一休みしてから入浴し、酔っ払いながらこのページを更新していると、慣れない音が。今回は道路側に面した部屋だったので、その音かと思ったのです。でも低く、腹に入りこむような間歇(かんけつ)音。まったく想定外でしたが、打ち上げ花火の音です。
慌てて撮影したのが写真。ずっと使用していたCANON“S110”だったら、すぐに状況に適応して感度や撮影時間を調節できたのでしょうが、故障で交換となった同社製“G9 X Mark II”は使い勝手がイマイチ。故障したこともあって、結果的に現在は、OLYMPUS“PEN Mini E-PM2”がメイン。
この時はOLYMPUSで撮影しました。設定変更に慣れておらず、とにかく撮ったというのが実情。CANONだったらシャッタースピードなどを調節できたかな、と反省、後から調べてみると、隣接する聖籠(せいろう)町で、「聖籠夏まつり」が行われたらしい。初めて見ました。ちなみに中央および右に微かに見えている赤い電灯は高い鉄塔についているもの。
写真左側に東北電力の火力発電所があり、そこからの高圧電線の鉄塔です。
いろいろ反省材料はあるけど、やや傷心のセンセイを地元の花火が温かく出迎えてくださった、というわけです。有難や、ありがたや。
■8月5日(日) 東広島市は今、どうなっているんだろう... ──上毛高原駅の座布団で考える──
直接には、昨日の続き。長岡駅を出発した新幹線車内から目にした光景なので。
西村センセイ、列車に乗る時はよほどのことがない限り窓際の席を確保します。理由は単純で、要するに外の景色を見たいから。小さな子供と同じですね。次に優先するのは、日光が射しこむ方向。夏場は辛いし、逆行だと景色が良く見えない。
たとえ個人的には耐えることができても、前後の乗客がカーテンを閉めてしまうので結局、外が見えなくなります。新幹線はというと、ちょっと微妙。在来線と違うのは、普通席だと2人掛けと3人掛け席があるからです。もちろん一般的には前者の方が望ましい。ただし最近はちょっと微妙。センセイが良く利用する上越新幹線や北陸新幹線で上京する場合、関東では南東に向かって走行するのです。
2人掛けの席は南西側。早朝を除くと、高崎を過ぎるころには右前方から日の光が差し込むのです。特に北陸新幹線の場合、石川、富山県内は北東から東方へ走行するので、午後遅くになるまで2人掛け席の横から日差しが入ります。
というわけで最近の西村センセイ、3人掛け席の窓側(A席)を利用する機会が増えています。東京電機大学を訪れた時もまさにこのパターン。揺れの少ない車両中央の偶数番号のA席に座ります。偶数席を予約したのは、乗ったのが二階建てのE4系だから。このタイプは窓が2席連続しているので、前方の視界を確保するためには偶数席が良いのです。
長岡駅を出発した上越新幹線は浦佐駅を過ぎて、長いトンネルに入ります。その手前、上越線との間にある保守基地の三線軌条は、今日もしっかりとチェックしました。おいしかった中華弁当でウトウトしていると、新幹線は上毛高原駅に停車中。
いつものように乗降客は......あれっ?!センセイが驚いたのは、お客の多寡(たか)――やっぱり、少なかった――ではなく、ホーム上に設置されたベンチ。正確には、その上に置かれた座布団です。駅員かどなたかが利用客のために配慮したのでしょう。
個人的には、まさにこのページを開設した18年前の記憶が蘇ります。その日のセンセイは、前夜、初めて乗車した夜行寝台特急の余韻を味わっていました。下車した岡山駅のことは今でも良く覚えています。そこから先は、通勤通学客とともに山陰本線で下りました。
沿線の光景も、しっかりと目に焼き付いています。降り立ったのは広島市内から移転した広島大学最寄り駅の西条。現在の東広島市内です。当時の西条駅は現在の姿からは想像できないくらい田舎の駅。実に長閑(のどか)。
で、そのホームのベンチに、明らかに手作りの座布団が置かれていたのです。しかしその座布団は、傷心のセンセイの、その心の隙間の癒してくれる人々の暖かさそのもの。センセイの考え方がちょっとだけ、しかし確実に変わったのは、この時からかも。たかが座布団、されど、座布団。
東広島市や呉市など、西日本が大水害に襲われてから1ヵ月になります。残念ながら今回の災害は、この国の根幹が朽ちつつある現状を暴露してしまいました。東広島市は現在、どうなっているんだろう...。