2021年10月9日更新(2021年10月17日ページ移動)
■10月9日(土) ご当人にとっては記録より、記憶 ── 一家での薩摩芋掘りに出くわしました──
今日は土曜日。
家族サービスの日なのですが、こういう日に限って突然、センセイの身体にトラブルが(大したものではありませんので、ご安心を)。もともと午後に歯科医院を予約してあるのですが急遽、別な診療科の医院へ。
どこでもそうでしょうが、現在の病院は予約が原則。自宅近くのそのクリニックに到着した時、待合室はそんなに混雑していなかったのです。でも受付で事情を説明しようとして、脇に「診察が約10分遅れている」との掲示。予約なしである旨を伝えます。
すると、このままここで待つか、受け付けた上で、締め切り5分前に再訪するかにして欲しいとのこと。指定された時刻まで約1時間10分あります。さて、どうしよう。待つのは平気ですが、この調子だとすべての予約診療が終了してからになります。そこで近くのスーパーへ行くことにし、その旨を伝えます。
今のうちに夜のおつまみを買っておこうと考えたのです。地元産のお刺身が多い近くのお店を目指して歩いていると、突然、道路脇に頭からスッポリ何かを被った男女がいることに気づきました。何?!
続いて標識の陰から、こちらはかぶり物をしていない女性が。ますます何が何だかわからなくなります。そこに4、5歳くらいの元気な男の子の兄弟が飛び出してきました。なるほど、そういうことだったのね。
虫除けネットを被った老夫婦とお嫁さん──たぶん。実の娘さんかも──が薩摩芋掘りをしているところに、兄弟(兄は左側の標識の陰)が「手伝い」に来たのです。
それにしても2人は本当に元気いっぱい。写真でもおわかりのように、作業中の大人の周囲を飛び回っています。まるで子犬がじゃれているよう。お母さんもなかなかのもので、2人を上手くコントロール。
他方、老夫婦は黙々と作業を続けます。目指すスーパーにはお目当てのものがなかったので、いろいろ考えた末、ちょっと離れた別なお店へ。タイミング的に微妙だったのですが、結果的にはすべての目的を達して指定された時刻の5分前にクリニックへ戻りました。
おぉ、待合室は椅子がまったく足りないほど混雑しています。約40分待って診療して頂きました。それでも予約なしの患者の中では最も早かったのです。自宅へ引き返すとすぐに実家へ赴き、用を済ませます。その代わり、というわけではないのですが、たくさんの新鮮な野菜を貰います。
引き返すと、再び徒歩で歯科医院へ。それにしてもセンセイは医者通いばかり...。おっと、これって、これは老人の特徴そのもの。う〜ん、引退してホームグラウンドへ戻れっていうことかぁ?
たまたま新潟市にJターンした娘が帰省していたので夕食の席で21年前、彼女が7歳の時に連れて行った「モモ色 サマーカーニバル 2000」のことを覚えているか尋ねました。もちろんかなり良く覚えているのとのこと。
それだけでなく、その際に連れて行った「日本海タワー」(南山配水場)──2014年に展望台としての供用は終了──のことも。最初に卒業した大学のすぐ近く。そして個人的には思い入れのある場所です。
薩摩芋掘りの2人とそのお母さん、そして老夫婦にとっても「記録より記憶」なんだろうなぁ。日本海タワーがセンセイ(と娘)にとって、そうであるように。
■10月8日(金) こちらはコストと工期優先です ──大学近辺は、新・改築ラッシュ──
もう1日だけ新築ネタを。写真は先週木曜日のお昼過ぎに撮影したもの。
お伝えしたようにその日はアパートに一時戻ったのですが、その際、いつも利用する道の1本隣を歩きました。中間地点付近で、やっぱり...。
大型のクレーン車を使って新しいお宅を組み立てています。その日の朝早く、いつもの道を徒歩で出勤していると、隣の道路でアームを降ろしたまま待機しているこのクレーン車を見かけたのです。
たぶん...と思ったのですが、センセイは1限に今学期最初の授業。現場の様子を確かめずに去りました。ここは売り出中の立派な中古住宅(2枚目の写真)があった場所。でもなかなか買い手がいなかったようで、その後ひとまず更地になりました。
結局土地は2分割され、先月下旬に基礎工事を終えたと思ったら、そのちょうど1週間後にはもう、この組み立て。朝から作業を開始したはずですが、午前中には柱の組み立てを終え、センセイが通りかかった時はご覧のように、屋根の基盤部分と壁を貼り付けていました。
ホント、「パカパカ」とプラスチックモデルのように組み立てていきます。現場に施主さんの姿は見当たりませんでしたが、その日のうちに上棟式/棟上(むねあ)げまで終わらせたものと思われます。かように、このお宅は昨日とは対照的に、工期優先。もちろんそれはコスト削減のため。
誤解されると困るのですが、決して批判しているのではありません。ここに会った中古住宅が売れなかったのはおそらく、敷地や建物が広く、現在の若い方のニーズと資産力に釣り合わなかったから。小さな子供を場合によっては2人くらい抱え、そもそもまだ収入があまり多くない時代です。
中古で価格が下がっていたとしても、その後のことを考えると手を出しにくかったはず。この国は生産性を一向に向上させることができないので、他国とは対照的に経済は停滞し、労働者の実質賃金は良くて現状維持、多くは右肩下がり。そのような中で、若い世代が最も割を食わされているのです。
要するに、買い手の事情に合致しているかどうか。昨日のようなお宅は相当恵まれた、稀なケースなのです。
■10月7日(木) 現実は予想の、少し斜め上 ──近くのお宅の改築工事は徹底しています──
写真は今日のお昼に撮影したもの。
受講生も新学期に入り、今日から3週目。各科目にひとまず慣れる反面、ちょっと疲れが出やすい。しかも昼がどんどん短くなっているので、夜更かししやすい季節。まぁ、講義する側もそうなので、偉そうなことは言えません。
今日は、朝イチに講義があったのですが、この時間はそれが露骨に出ます。女子学生は皆元気なのですが、課題か何かがあったのか、男子学生の数名はかなり眠そう。実際、そのように感想を書いてくる学生もいます。今日は、本来ならば盛り上がるグループ討議。
実際、クラス全体としては熱心に取り組んだのです。でもごく一部は、「面白いんだけど、眠気には...」という感じ。う〜ん。
研究室へ戻り、最低限の後片づけをしてから所用でアパートへ。その途中、ふと思い出して近所の改築工事中のお宅の前を通過することにします。
とても立派な建物の一部解体から始まったこのお宅の工事。最初の予想以上に、工事は本格化。されどお伝えしたように、一部屋根の不自然な形状など、ちょっと中途半端な部分が残っていました。
同時に、若夫婦用と思われる別棟の基礎工事も着々と進行中。遠くから見ていて、基礎工事が進んでいることは知っていたのですが現場を訪れるとすでに、打設したパイルの上にコンクリートが張られています。(ただし、ここまでは当たり前)
現在は、そこから生え出たような格好の鉄筋を組み終え、それを軸として、建物の直接の基礎部分にコンクリートを流し込むための枠組みの組立作業中。ちょっと意外だったのが、母屋(?)の工事。
経費その他を考えると、屋根の不自然な部分はそのまま残すんだろうなぁ...と予想していたのですが、西村センセイ、ちょっと甘かった。写真中央奥、ご覧のように見事に切妻に修正されています。
「ここまで徹底するかぁ...」というのが、センセイの感想。その意志の強さも、もちろん驚嘆ものです。でもセンセイが最も驚いたのは経費面。もともとこのお宅の敷地や建物は広く、とても立派。それに加えて、これだけ本格的かつ大規模な工事の実施。
その面でも、センセイには絶対に無理だ。競争しているわけではないのですが。
■10月6日(水) 近くのちょっと冴えないビル。でもそこは何と、ヘルメットメーカーの本社だった
本当は昨日お伝えするつもりだった話題。
撮影したのは昨日の早朝。南東方向を見ているので、建物の左側半分だけが東側から太陽光線を浴びています。その部分がやや赤みを帯びているのは、太陽が非常に低い位置にあり、大気の影響を受けているため。
行き交う車はまばら。お伝えしたように「らーめん味噌屋 味そ蔵」は、もともとレコード店「ヤマチク」だった建物。向かいの「ローソン金沢横川店」は鉄工所があった場所。センセイが金沢工大に移籍するためにアパートを借りてから間もなく20年。
その間、周囲の様子は大きく変化しています。そういえば、ローソン並びのこの建物は昔、何だったっけ...。
移籍してから10年ちょっとは建物の配管工事、それもたぶんメンテナンス中心の会社だったはず。右側の狭い駐車場や近くの公道上──つまり駐車違反──にはいつも、仕事用のワンボックス。
でも数年前、それがいったん空き家になり、その後、何かの会社が入りました。でもこれが、何のお店かよくわからない。以前のように人が多数出入りする様子はありません。でもしっかりと会社は続いています。だから、ちょっと不思議に感じていたのです。
手がかりは、お店の玄関にいつもヘルメットのポスターが貼られていること。写真では良くわかりませんが現在、玄関ドアの右側には何故かエヴァンゲリオンの主要キャラクター3人と、ヘルメットが描かれたポスター。
ナシテ?!調べてみると何と、ここはオートバイ用ヘルメットメーカー「株式会社ウインズジャパン」の本社(!!)。確かに以前から、会社の2階や右側の倉庫にはヘルメットの箱が置いてあります。
実は、この並びにある「レストラン&ケーキカフェ コバタ KOBATA」も現在は倉庫兼、関係者用駐車場として使用中。「SHOEI」などのような大メーカーではありませんが、バイク乗りの心を鷲掴みにするようなオリジナル製品を提供しています。だから当然、ここは本社機能だけでなく新商品の企画、開発機能も担っているはず。
そういえば良くも悪くも、いろいろ考えていそうな細身の関係者が出入りしているのです。知らなかった...。沿革のページによると会社設立は2009年で、当地には2011年冬に移転したとのこと。数年前のように思っていたのですが、実際には10年前だったんですね。ちなみにサイトのトップページには、例の「エヴァンゲリオンエディション」の情報が。
生産国──たぶん東南アジア──でのコロナ禍による部品供給の遅延や世界的なコンテナ不足、港湾における物流の混乱で、納期が最大約1カ月遅れるとのこと。まさにグローバル企業。今の企業のあり方は、こんな感じなんですねぇ。何だか金沢工大の方こそ、現実の社会を後追いしているような...。
当地生まれの「ウインズジャパン」。
個人的にはご縁がなさそう──ただしセンセイは中型自動二輪の免許を持っている──ですが、ぜひぜひ頑張っていただきたいものです。
西村センセイ、火曜日は今学期も忙しい。
朝イチに1年生の講義が、お昼過ぎには70人受講する3年生の必修クラス。講義に続いて関係者の打合せ。大学院を含む明日の講義も準備しなくてはなりません。でもセンセイのことですから、目の前に迫らないと仕事に取りかかれない...。
トホホ。というわけで今朝はいつもより1時間半早く起床。まず血圧を測定──最近の朝はかなり好成績──してから、何と再び横になります。眠気に負けて二度寝しようとするのではなく、外耳炎の点耳薬を塗布するのです。
横向きになって片耳ずつ、消毒薬と治療薬を塗り、しばらくしてから反対向きになってそれらを流し出します。両耳なので、25分くらい時間がかかります。身支度を整えて、徒歩でご出勤。今日は暑くなりそうだった──金沢の最高気温は30.1℃──ので上着は残します。
ただし今日は、ネクタイ姿。研究室に入ると軽く野菜その他を頂いて、講義の最終準備。1限を乗り切ると、早めの昼食を挟んで、3年生の初めての対面授業。
初回となる前回は、遠隔だったのです。今日のクラスは知的にノリが良く、信じられないほど盛り上がります。メインはグループ討議なので、その間、センセイには存在理由がありません。
他の用もあったので、途中で建物内の別な場所へ。たまたま隣のクラスの教室前を通りました。もちろんこちらも熱心に議論しています。でも雰囲気はまったく違い、静かに話し合っています。この違い、どうしてなんでしょう。
それを終えると、遠隔で打合せ。すでに、体力をかなり消耗しています。されどまだ講義の記録の整理があります。大学でないとできない部分だけを片付け、残りはアパートに戻ってからすることに。講義の間に届いたメールを確認。
至急返信する必要のあるものが数通。お察しの通り、もうヘロヘロ。
帰宅予定時刻をかなり過ぎているので、トイレに寄ってから...と思ったら、窓の外に釘付け。澄んだ深い色の空の下半分が茜(あかね)色に染まっています。しかもそれが刻々と表情を変化させます。
研究室へ戻り、デジカメを手にして西側の空が見える場所へ移動。正確には、センセイらの建物の高い位置に、西側が見える場所は存在しません。北側の4階にバルコニーがあるのですが、建物の形状の関係で、西側を一望することはできません。それでも何とか撮影したのが写真。
写真中央下部、暗闇の中で赤く輝くネオンサイン(?)の帯は、チャンカレ本店。どこでどのように撮ったのかは、内緒。
それはともかく、頑張った日のご褒美、というわけです。
■10月4日(月) 非常用電源なんて、無理だってばぁ ──「味そ蔵」の向かいで起きたこと──
今日も「らーめん味噌屋 味そ蔵」にちょっと関係したお話。正確には向かいのローソンです。
写真は先週木曜日、「味そ蔵」の看板貼り替えを目撃後に撮影したもの。アパートから際出勤するためには「味そ蔵」脇(昨日の写真の左側)、とコンビニの間にある横断歩道を渡る必要があります。
看板は両面ともすでに貼り替えられており、業者の方が会社の車の脇で休憩していらっしゃいました。押しボタンを操作して歩行者用の信号が青になったのを確認後に片側2車線の道路を渡ります...あれっ?!
目の前にあるローソン金沢横川店の様子がちょっとおかしい。お昼を過ぎたばかりの時間で、本来ならばお弁当その他を買い求めるお客の車が駐車場を埋めているはず。
でも、それが1台も見当たらないのです。何か変だなぁーと思ってお店を見ると、カーテンが降ろされています。ただし店内には照明が。直射日光を避けるためにカーテンを降ろすのはよくあること。
でも現在、太陽は写真左後方にあるので、その必要はありません。というか、何らかの理由で店内を見せないようにしている感じ。その気になってよく見ると、入口付近の風除室3方向に貼り紙が。そしてその下にも掲示。
近づいて足元の赤地の掲示を読むと、「経営者変更によるリニューアルのため休業中」。金沢工大移籍当時、ここには鉄工所(?)がありました。でも程なく建物は解体、整地されて、このローソンがオープン。本部から多数の応援が入った開店の日のことはよく覚えています。
最初の、ちょっと珍しい苗字の、そしてとても頑張っていたオーナーの顔も。しかしあまり時間が経たないうちにオーナーは交替。それも次々と。
このお店、立地条件は決して悪くないのです。出店後は斜向かいにある別な会社のお店が閉店てしまったほど。されどゼロサムゲーム、つまり完全な過当競争のこの業界、生き残りはとても難しい。
初日の品揃えが嘘のように、食品の棚には僅かな品しか並んでいません。これはまったく個人的なことですが西村センセイ、オープン当初は毎日のようにここでサンドイッチかおにぎりを買い求めてからご出勤。でも、その価格や塩分の多さに気づいてからは足がすっかり遠のいています。
ここ数年、宅配便の発送以外で入ったことはないんじゃないだろうか。3年生向けの講義の初回、センセイは「地域全体が大規模停電に陥った場合、コンビニでは何が起きるか」という質問を出します。2018年に北海道で発生した大地震などをイメージしてみてください。
予想外の問いかけに、受講生はある意味パニックに。回答の一つに「非常用の発電機(/予備電源)が作動し、冷蔵冷凍庫の稼働を継続させるため...」というものがあります。確かにガソリンスタンドを含めて、ごく一部に災害対策用の設備を備えたお店があることは事実。
でも大多数のお店にはそのような準備はありません。狭い意味での経済──「採算」と表現した方が良いかも──に関して、世の中はもっとはるかに厳しいのです。
なお、学生諸君の思考を否定しているのではありません。3年生、特にまだ就職活動にリアリティを感じにくい前期だとクラス全体の雰囲気がこんな感じ。でもそれが目の前に迫る後半、それも年末や年度末になると雰囲気が一変。
程度の差こそあれ、大半の学生が同じような経過を辿ります。だからやっぱり、非常用電源なんて、無理だってばぁ。
■10月3日(日) 「らーめん味噌屋 味そ蔵」いよいよ営業開始。とても順調な滑り出しのようです
今日は予定を変更して、タイトル通りのお話を。
写真は今日の13時過ぎに撮影したもの。アパートに近づいて、「そういえば、どうなったのかなぁー」と思っていたら、おぉ、予想通り。
そして期待通り。先週末お伝えしたばかりの「らーめん味噌屋 味そ蔵」です。ご覧のように、本来は駐車場として用いられるお店の前だけでなく、道路にまで長い行列ができています。
後で数えてみたら21人。小さな子供連れ2組はオトナだけをカウントしてです。金沢では新聞を取っていない──単身なので読み終えた新聞紙を処理できない──こともあり、告知がどのような形で行われているのかはわかりません。
でも今の時代ですから、おそらくSNSがメインなんじゃないでしょうか。その証拠に...というわけではないのですが、行列のメンバーはほとんどが若者。中年男性が1名含まれていましたが、センセイのような高齢者の姿はありません。
まぁ、以前からそのようなお客は見かけなかったのですが。「ラーメン横町 スター軒」の時とは違って、お伝えしたように個人的もこの「味そ蔵」には興味があります。実際に入ってみるかどうか、あるいはそもそもそんな時間的余裕があるかどうかは別ですが...。
今度こそ、長続きしてもらいたいものです。で、写真左側に、お伝えした看板が見えます。確かに貼り替えだけなら、割と簡単にできそうですよね。もちろん専門業者ならではの領域もあるのでしょうけど。