2021年9月11日更新(2021年9月19日ページ移動)
■9月11日(土) 西村センセイ、働く。時刻表も、働く。で、夜の血圧は...
学会当日。
さすがに今朝は、暗いうちに目覚めました。(片づけておくべきなのに)まだ片づいていない学会の仕事があるのです。でも、起床にはまだ早すぎる時刻なので、何とか眠ります。それでも予定より30分早く起きてしまいました。
目覚ましはセットしていないのに。ご存じのように、センセイのアパートの通信環境は極めて貧弱。iPhone SE(2nd)のテザリングだけなので、昨晩のうちにメール数通の着信を確認していたものの、本文は受信せずにそのまま残しました。
この機能、迷惑メールの事前削除にはとても便利。Windowsの一部メールソフト──受け持っていた学生に教えてもらった──では、それが可能なのです 「朝のうちははまだ、雨が残る場所があるかも...」との予報だったのですが、当地はまさにその特別なエリアだったらしい。傘を差してご出勤。
到着後はすぐにメールを確認し、添付ファイルを加工します。データのアップロードで手間取るなどバタバタしているうちに、関係者の打合せ時刻。何とか作業を間に合わせます。我ながら、この「火事場の...」はたいしたもの。10:00にセンセイの司会で、分科会開始。
写真は開始直前の様子。左端は生データが格納されたMacBook Pro(Windows 10)、中央がサーバー役を務めるMacBook Pro(Mac+“Fusion”によるWindows 10)。
おやおや何だかちょっと、様子がおかしい。ふだんは目の前の棚の上に置いてある時刻表2冊の上に鎮座しています。これは今日だけの特別な措置。ただし参加者はどなたも気づいていなかっただろうと思います。
さて、何のためでしょう?正解は、視聴者が感じる不自然さをできるだけ軽減するため。
ノートパソコンは通常、左のMacBook Proのように、机上に直接設置します。当たり前ですね。テレビ会議システム“Zoom”を使用する時、相手の顔は液晶画面中央に提示されることが多い。
こちらはどうしても相手の目に合わせて話をしてしまいます。「聴き手の目を見て...」は一種の礼儀だし、そう訓練されるのです。でもパソコンのカメラはたいてい、画面の上に設置されています。つまり相手からすると、話し手が下を向いているように感じがち。
要するに不自然。しかもこの傾向は設置場所が低いほど顕著。でも、画面とカメラをできるだけ上に置くと、それがかなり改善されて視聴者の顔を見て離しているように感じられます。本当は3冊重ねたいところですが、そうすると今度は操作性が大幅に低下します。
実際問題としては、この辺が落としどころ。ストレスのせいで睡眠不足だったのですが、何とか頑張って2時間の司会を乗り切りました。実際にはかなり発言するので、もう、ヘロヘロ。正午過ぎに散会したのですが、残念ながらセンセイには休息する時間が与えられていません。
すぐに学会総会が開かれ、センセイはそこで議長を務めるのです。センセイの貧しい脳みそはすでに、ほぼサル化──猿の皆様、この非礼な表現にお許しを...──しています。でも、これもお役目。一部の段取りを間違えながらも、学会にとって重要な審議事項を含めて、議事を乗り切ります。やれやれ。
そして、「もう、無理...」。午後はもう、参加するだけで精一杯。所用もあったため、懇親会に相当するネット上での「情報交換会」については、事前連絡の上で欠席させていただきました。ひとまずアパートへ戻ります。
明日のお役目は割り当てられていません。つまりセンセイにとっての大会は、本日午後に山場を越えました。腰ももうあまり痛くないし、(自分の意識としては)ストレスもかかっていないので、今日はもう大丈夫だろう...と期待しながら、定刻に血圧を測定します。
結果は何と、訳あって強いストレスがかかっていた4月下旬以来、4ヶ月半ぶりとなる悪い記録。ナシテ?!
■9月10日(金) よ、夜の血圧が... ──西村センセイ、学会の仕事で働く──
「仕事で働く」という表現は二重形容なのですが、問題にしないように。
それはともかく、今日のセンセイは割と良く働いた。何しろ明日、明後日とセンセイが役員(「理事」)を務める学会が、年次研究大会を開催するのです。今回はどこかの大学をお借りするのではなく、完全なオンライン。
長距離の移動など物理的な苦労は激減します──反面、旅の楽しみも減る──が、今までとは違う苦労が。西村センセイ、今回は三つの場面で働くことになっています。何という働き者だ。昨日は役員会(「理事会」)に続き、1時間かけて、ある会合の打合せと予行演習。予行演習なんて初めてです。
今日はいくつかの準備と、自由研究発表の仕事。対面なら事前に発表要旨を読んだ上で口頭発表を聴き、その場でコメントと質問をします。続いて一般参加者からの質問を受け付け。ただし今回は遠隔開催のため、発表者は音声付の動画スライドを事前に作成。
今日、それが公開されたので視聴してコメントし、質問事項を記入します。対面ならその場だけのやりとりですが、今回はすべて文字情報となって記録されます。だからというわけではないのですが、ます、要旨をちゃんと読み込みます。続いて録画された発表を部分的に停止および巻き戻し──内容確認のためには便利──ながら視聴。
その上で良い点を見出し、問題点を指摘します。学会の司会でこんなに集中したのは初めてだ。なお、今まで手を抜いていたという意味ではありませんので、念のため。通常の4倍くらいの時間をかけて仕事に区切りをつけ、やっとで帰宅の途へ。
秋の夜は釣瓶(つるべ)落とし。日没がどんどん早まっています。写真は先週、やはりかなり暗くなってから帰宅する時に気づいて撮影したもの。
実際は相当暗く、西の空にかろうじて明るさが残っているという状態。そんな中、いつも歩く道に写真右側の電話ボックスのようなものが建っていることに気づきました。
わかる人はすぐわかる。知らない人は、たぶん何だかわからない。これは工事用の仮設トイレです。
つまり中央のお宅で何らかの工事が始まるということです。写真ではわかりませんが、付近をよく見ると工事会社の名前と「改築工事中」と書かれた折り畳み式の看板が置いてありました。
その通りなのでしょう。今週に入るといよいよ工事に着手。仮設トイレを設置する──つまり通常のトイレを使用しない──くらいなのだから、さぞや本格的な...と思ったら、これが予想外。
まず玄関周りおよび階段に養生シートを貼りました。翌日には2階でかなり大きな作業開始。今日も通ったのですが何と、天井裏に梯子を掛けていました。考えられる可能性は、例えば子供が大きくなったから、2階の間取りを変更して小さな部屋を人数分確保するなど。
もちろん、このお宅の方に直接伺ったわけではないので、本当のところはわかりません。どうやら、1階には手を付けないらしい。う〜ん、でもそれなら仮設トイレを設置する必要はあったんだろうか...。
悩みながら帰宅した(?)ためか、荷を解いた直後に測定した今晩の血圧は最近の平均値より約40mmHg(!!)も高い。これにはビックリ。もちろん実際には夕方、かなり無理して予稿集を読み込み、コメントと質問を記入したためでしょう。
今日はさすがに少し働き過ぎだったようで、落ち着いた後の最高血圧(「収縮期血圧」)は最近の平均より6mmHgほど高めでした。でも、まぁ、これも仕事。
明日と明後日は、ちょっと頑張らなければ。
■9月9日(木) 確かに、とても重要だ... ──キャンパス内で見慣れないトラックに出くわしました──
今日は見たままのお話。
写真は先日、所用でセンセイらの研修室がある建物の西側のドアから出た時に気づいて撮影したもの。いつもと写真の雰囲気が異なるのは、小型デジカメを持っておらず、iPhone SE(2nd)で撮影したためです。
道路脇に2台のトラックが停車しています。荷物を運ぶ途中のようです。写真には入っていませんが、中央奥の建物には多目的ホールがあり、式典を含めた各種の行事に使用されるています。だからここに大型トラックを止めて物品を出し入れすることそのものは、決して珍しくありません。
でもこの運送業者の名前は初めて。不思議に思ったのでトラックに近づきました。リフトに半透明の割と大きな容器が重ねられています。中には何も入っていません。側面隅には「医療廃棄物」。もう、おわかりですよね。
新型コロナウイルスワクチン接種会場──正確には受付チェックおよび受付会場──の前。実際に接種が行われる多目的ホールもここも医療施設としてはまったくの仮設。
要するに普通の建物を一時的に転用しています。ワクチン接種ではそれに使用する多量の医療廃棄物が出ます。使用済の注射針はそれだけでも危険ですし、何より他と違って各種病原体などが付着している可能性があります。
だから医療廃棄物は非常に慎重に、そして適切に廃棄する必要があるのです。センセイが小学生の頃、予防接種では少し大きめの注射器を使い、10人くらいまとめて接種していました。子供たちにとっての関心事は、何番目の注射か。
「後になるほど注射針が鈍るので刺す時に痛い」と騒いだものです。でも、本当の問題は別なところにあります。他人の持っている病原体を貰った──あるいは他人に伝染させた──かもしれないのです。
実際、これで肝炎が多数発生してしまい、国が救済措置を講じています。本学の場合、協力を仰ぐ医療従事者の都合で新型コロナウイルスワクチン接種は水曜日と土曜日に行われています。専門業者に依頼して、接種の合間にこの廃棄処理作業を行っている、というわけなんですねぇ。
なるほど。とても重要なこと。まさに日本が苦手としてきた兵站(へいたん)──ロジスティックス──そのものです。
う〜ん、まんざら捨てたものではないかも。
■9月8日(水) 明日は見えるか... ──「光」が差さないセンセイの研究室──
正確に言うと、可視光線ではなく電波。でも両者は同じもの──波長(/周波数)が違うだけ──なので。
きっかけは金沢のアパートで使っていた卓上時計が壊れたこと。金沢工大に赴任した約20年前、近くのホームセンターでに購入したものです。小型なのにその月のカレンダーを表示するという優れもの。
アパートにはカレンダーを置いていないので、重宝しました。難点は時刻があまり正確でないこと。当時は電波時計が出回り始めたばかりで、カレンダー付のものは非電波式のこれしかなかったのです。う〜ん、困った。
必要なものなので新規に購入するしかありません。でもカレンダー付のものは今でも少ない上に、そのほとんどが縦横20cm以上もある壁掛け式。
要するに大きい。実は自宅書斎ではもっと小型のもの──2台のモニタの間に見える──を使っていたのです。自宅新築直後、つまり25年前に購入したものですが残念ながら、こちらも去年壊れてしまいました。
そこで上京した際に、秋葉原駅前のヨドバシカメラで右側の電波時計を書斎用に購入。カレンダー付の中では最小だったのですが、それでも書斎に実際に置くと上手くはまりません。そこで研究室に持ち込みました。やはりこちらもカレンダーがないのです。
しかし今度は別な、そして深刻な問題が。自宅では正常に作動していた電波時計が、標準電波を受信できないのです。不良品あるいは故障かと疑ったのですが、どうやらセンセイの研究室の中には電波が届かないらしい。
当地では主に、情報通信研究機構が管理、運営している福島県のおおたかどや山標準電波送信所からの電波を受信しています。標準電波は40kHz(西日本は佐賀からの60kHz)という長波帯の電波を使用しています。高い周波数の電波と異なり直進性が低いので、割とどこでも受信できるのです。ただし鉄筋コンクリート製の建物が電磁シールドの役目を果たすため、その中での受信は難しい。
一縷(いちる)の望みは、受信性能の差。ネットで電波時計を調べたところ、一番売れているのは──ただしカレンダーなし──が写真左のもの。温度湿度計を装備するので、不満はありません。それでいて価格は最安1,000円くらいです。昔はその数倍したのに...。
購入すべくマウスをクリックしようとして、あれっ?!送料はかなり高い。
この週末、他の用もあったため最寄りスーパー脇の家電量販店を訪れてみました。現物があっただけでなく、何と、送料を含めるとリアル店舗の方が安い(実話)。もちろん即決で買って持ち帰りました。
書斎で正常に動作することを確認した上で、研究室へ。こちらなら福島からの電波を受信できるかなぁと期待したのです。されど残念ながら上手くはいきませんでした。写真はその時のもので、電源接続後2時間以上経過しているにもかかわらず、正しい時刻の右側と一致していません。
まぁ、右側も標準電波を受信しているわけではないので、1分近く遅れているのですが。というわけで結果的に両者は金沢のアパートへ。電池を入れてから左側はわずか数分で、右側も10分ほどで正常に作動し始めました。やれやれ。研究室にはアパートで使っていた電波式ではない卓上時計──もう30年くらい使っている──を玉突き異動させます。
まだちょっと慣れないけど、これでひとまず落ち着きました。でもこれって、センセイの研究室に、明日へ繋がる光は差さないってことかぁ?
■9月7日(火) ここもやはり「長続きしない場所」なんだろうか... ──「スター軒」は一時休業中──
ご存じのようにセンセイは今年に入ってから、ほぼ完全な徒歩通勤。健康維持のためです。数年前に購入した自転車には申し訳ない。
どなたでもそうでしょうが、たとえ同じ目的地であっても徒歩/自転車/自動車では経路が微妙に異なります。だから途中で目に入る光景も異なります。まぁ、移動速度も違いますし、自動車の運転中は前方に注意するしかないのですが。
最近お伝えしている大学近辺の様子は基本的に、徒歩での通勤時に気づいたもの。写真の「ラーメン横町 スター軒」前もその一つ。正確に言うと、お店の前の歩道を歩くことは滅多になく、反対側から様子を見るのですが。
2ヶ月くらい前に気づいたのですが写真のように、「臨時休業」の看板が。その時はお店の都合か何かによる文字通りの「臨時」だと思ったのです。でも前を通るたびに注意していると、いつになっても「臨時休業」のまま。
行事の関係で日中に帰宅した際、気になったのでお店の様子を確かめることにしました。「臨時休業」の看板の上にある貼り紙には、臨時ではなく「一時休業」と書かれています。まず目に入ったのは、「新型コロナウィルス[原文のママ]感染症拡大防止のため...」、続いて「当面の間、休業...」。
説明文の後半には「メニューをリニューアルして再始動を予定...」とのこと。新型コロナウイルス感染拡大で営業時間を短縮し、結果的に来訪者が減っていたことは事実です。でも、営業している日は、お昼も夕方も、それなりのお客さんを迎えていました。
センセイの感覚では、一時休業までとは思えない...。ここはもともと、地元の有名レコード店「ヤマチク」本部だった建物。それが2009年に閉店、廃業した翌年、近くの、そしてこちらも良く知られた「豚蔵(とんぞ)」のつけ麺部門「豚骨らーめん 二代目つけ蔵 TSUKEZO」として開業しました。
センセイも数回入ったことがあります。ところが2019年、突然「二郎系つけ麺 凪(なぎ)」に。そしてそれが2020年、まるで夜逃げするかのような格好で突如休業、そして閉店。本家に当たる「豚蔵」では同時期、つけ麺の提供を開始したそうです。
詳細はわかりませんが、どうやら「仁義なき闘い」らしい。「ラーメン横町 スター軒」は昨秋、再び「豚蔵」のつけ麺部門としてオープン。「臨時休業」の看板の左上に「豚蔵」での割引の案内が描かれています。
競合他店の進出で撤退した可能もないわけではありません。実際、600mほど離れた場所に今春、北陸地方では割と知られたつけ麺専門店「つけ麺 是・空(ぜ・くう)」(金沢久安店)がオープン。
ただしこれが直接の理由とは思えません。この場所はやはり、「お店が長続きしない場所」──ただし、例外あり──なんだろうか...。
■9月6日(月) 素焼きの秋茄子が、こんなに甘いなんて... ──センセイの最近のマイブーム──
きっかけは家人が、センセイの母親からもらったかぼちゃを焼いたこと。
手抜きだったのかもしれませんが、これが実に素朴な味で、美味しく、甘い。まぁ、かぼちゃは天ぷらや煮物にしても嫌味のない甘さなので、当然といえば当然なのですが。
センセイは今週末、学会に参加する──というより開催する側──なので、ずっと金沢に留まります。その関係で、貰った美味しい野菜をほぼ全部、金沢に持ち込みました。いつもは自宅での消費分を残してくるのです。
今の時期、収穫できる野菜は限られます。具体的にはピーマンとかぼちゃ、そして秋茄子。信じてもらえないかもしれませんが、母親が育てる秋茄子は市販のものの倍くらいの大きさ。そして何より、美味しい。シンプルなおひたしにすると、それが良くわかります。
で、ふと、これをグリルで焼いたらどうなるんだろう...。グリルを使うと魚をとても上手に焼けるので、野菜の素焼きにも挑戦してみようと思ったのです。焼き茄子そのものは何度も頂いたことがあります。
でもその味付けはほとんど、調味料によるもの。試しに茄子だけを焼いてみたら、これが猛烈に甘い。白状すると、信じられませんでした。母親が育てた秋茄子を頂い60年以上になりますが、ただ焼いただけの秋茄子がこんなに甘いなんて...。
ただしどうやら、甘さには個体差があるらしい。おひたしにしている時から茄子の個体差が大きいことに気づいていたのです。柔らかさや食感、匂い、そして味の濃密度。でも甘さがここまで違うとは...。
甘い茄子はごく一部に限られますし、残念ながら現在のところ、見分け方もわかりません。食べてみるしかない。図に乗ってセンセイは、このところ毎日野菜を焼いています。この日は北海道産の玉葱──実家産のものは食べ尽くしてしまった──も一緒にしています。難しいのは焼き加減。
例えばかぼちゃは、予想に反して火が通りやすい。もちろんカットする厚みにもよります。また、センセイが購入したガスコンロのグリルは、場所によってかなり温度差があります。中央やや奥で最も火が入り、次いで奥。手前はなかなか焼けません。試行錯誤の末、かぼちゃはカット後、両面を短時間電子レンジでチン。
グリルの火の弱い場所に玉葱を置き、茄子──ひっくり返しながら両面──そしてかぼちゃを入れます。ピーマンは火が通りやすいので最後。写真は作業途中のものなので、まだ火の通っていないものが混在しています。この状態で、弱火で加熱。もう少しだなぁ...と思ったら、塩分の少ない焼き肉のタレで味付けした豚肉約70gを投入。
センセイのような高齢者にとって、動物性タンパク質は「薬」なのです。ここで強火に変え、各材料に少しだけ焦げ目をつけて調理完了。お皿に移します。量が多いので、余ったら冷蔵して翌朝...のつもりなのですが、何しろ美味しいしので結局、残したことはありません。
しかも他の材料と違って、胸焼けを起こさない。(理由は不明です)後片づけはアルミホイルを捨てるだけ。炒め物と違って、室内の特別な清掃も不要。要するに、非の打ち所がありません。それに何より、とにかく美味く、甘い。
う〜ん、材料が続く限り今週は毎晩、焼野菜(+若干の焼肉)かぁ?
■9月5日(日) 新潟県中央部に位置する柏崎市の山々を、富山県内から撮影することができました
以前、条件さえ良ければ、ずいぶん遠くまで見通せる場合があることをお伝えしました。
雨はもちろん、雲が出ていると視界はそんなに効きません。でも、晴れさえすれば良いというものでもない。きれいに晴れ上がった日は、意外に視程はあまり良くないのです。日本海側の場合、天気が悪化する前に視界が良くなることが多いと聴きました。
経験的にもその通り。新潟との往復に際して条件が整った日に恵まれた──1年に1、2回程度──ので注意すると、おぉ。
写真は富山県下新川(しもにいかわ)郡朝日町境にある、国道8号線「金剛川橋」付近から撮影したもの。坂の上から北東方向を見ています。
下り坂を折りきったところが県境。旧北國街道は写真左側の海沿いにありました。境関所(こちらの写真3枚目)も置かれていました。でもここは、海と山に挟まれたとても狭い場所。
そこで現在は、県境富山側の境地区を背後に迂回する形で国道が走っています。中央に横たわるやや低い山々は、新潟県糸魚川市(右側)から上越市(左側)の海沿いの地域。左端の、それが日本海に沈む場所が、「丹原(たんばら)休憩所」がある鳥ヶ首岬(上越市名立区)です。
問題はその奥。中央奥やや右寄りに見える少し尖った山が何度もご紹介している柏崎・刈羽地域のシンボル、米山(993m)。それを何と、約90km弱離れた富山県内から見ているのです。
ここから米山が見えるのは、年に2、3回くらい。さらに注目すべきは、赤枠内。鳥ヶ首岬の奥に「島」が見えますが、これは島ではなく、米山から続く峰にある旗持山(城山)(365.9m)。米山は柏崎市と上越市の境界ですが、旗持山は完全に柏崎市。そんなに高い山ではありません。
旗持山が島のように見えるのは、その下部が見えていないからです。理由は簡単で、地球が丸いから。実際の土地は、さらに左側へ広がっています。柏崎市街地があるのは、写真左側に見える「道の駅越後市振の関」の標識のあたり。しかも水面下。つまりここから柏崎市の市街地を見ることはできません。
同じ理由で、新潟県の本土側から、佐渡の海岸線を見ることはできません。今回はたまたま天候条件に恵まれていたのと、撮影地点の高度──国土地理院の電子国土Webによると、撮影地点の標高は約30m──に助けられました。同じ理由で、さらに柏崎市に近づくと、新潟県弥彦村の弥彦山(634m)、次いで北側にある新潟市の角田山(481.7m)が順々に、その山頂から姿を現します。
つくづく、地球は丸いんですねぇ...。ちなみに古代ギリシア以来、少なくとも専門家の間では地球が丸いことは常識でしたし、おおよその直径も測定されていました。
念のため。