2018年4月21日更新(2018年4月29日ページ移動。2019年12月29日一部写真削除)

──2018年4月第3週のニュース──

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4月21日(土) 富山ではチューリップが見頃になりました ──西村センセイ、記録的高温の中を移動する──

 というわけで自宅に一晩留まり、金沢へ移動しました。

 実家に確認したところ、今回は食料の買い出しに連れていく必要はないとのこと。兄弟と孫とで順に連れて行っているのです。だから洗車だけして、9時ちょうどに自宅を発ちます。
 いつもより交通量が多く、その分、スピードは控え目。

 老夫婦や若い女性2人組、あるいは家族連れの車が目立ちます。買い物に出たり、行楽地を訪れたりするのでしょうか。
 今日は全国的に気温が高かったのですが、当地も例外ではありませんでした。

 それでも自宅を出た時は15.5℃だったのです。でも南からの風が入り込んだ上越市内は20℃。そこを過ぎて日本海に面した山陰に入ると、意外にも気温は低下。
 富山県内に入ると、まるで蓋が外れたかのようにどんどん上昇します。

 センセイが富山市内を通過中の午後1時頃、最高気温30.5℃(!!)を記録しました。石川県内に入ると27℃くらいまで下がったのですが。
 体がまだ暑さに慣れていないこともあって、わずか2週間前に、雪の中を走行したことが嘘のよう。

 写真はチューリップ畑。滑川市内で撮影しました。

 富山県は西部の砺波市と東部でチューリップを大規模に生産しています。全体的にはこれからがこれからが本番なのですが、この畑はご覧のように満開。
 手前の鮮やかな花の向こうに、黄色、ピンク、白色と続いています。

 奥には別な畑。そして最後に控えるのは、まだ雪を残す北アルプス。春と夏と、取り残された冬が同居する富山です。



4月20日(金) な、何だ?! ドヤ顔の、この左ハンドルBMWは...

 朝6時前に階上の女性が起床。バタバタと朝の支度。「日常」が始まります。

 いつもなら彼女と競争するような格好でセンセイも起床し、こちらはすぐに自転車か自動車でご出勤。だからセンセイは、彼女がいつお勤めに出るのか知りません。でも今日は別。
 今日は日曜日に行われた入学式の代休を頂戴しているのです。

 今週末も別な行事があるため、それに合わせて新潟の自宅へ帰宅することします。本当は昨夕に出発する方が合理的なのです。でも夜に金沢工大学園に勤務する教職員、700名以上全体の会議が開かれたためそちらに参加していました。
 問題は、出発時刻。通勤ラッシュとの兼ね合いです。

 業務の関係で土曜に帰宅することも多いのですが、その時は早朝に出発します。金沢市内の道路は空いているし、土曜日なので、通勤時間帯にかかる富山市内も交通量は少ない。
 でも今日は、平日。

 いろいろ考えた末、このところ働き過ぎなのでアパートでゆっくり休み、ラッシュがピークを越えると推測される8時半過ぎに発つことにしました。
 身支度を整えていると、8時20分に階上の女性がアパートのドアを施錠し、階段を降りてきました。

 続いてセンセイも行動開始。今日は基本的に移動日なので、焦らず安全運転を心がけます。考えていたのは、お昼をどこにするか。
 「なべや」が最有力候補だったのですが、結局、「よか楼 宇奈月」で初めての「チャーハン」(670円)を頂きました。

 例によって味は少し濃いめだったけどとても美味しい。満足感を噛みしめながら新潟県内、そして上越市内へ。ふと目の前に、写真の白いBMWが飛び込んできました。
 写真では良くわかりませんが、左ハンドル。

 ご賢察の通り、実はセンセイの車そのもの。センセイの前をタンクローリーが走行していて、ピカピカに磨き上げられたその車体に映った映像です。安全に配慮し、信号での停止時に撮影しました。
 その時はタンク後部が鏡面に思えたのですが、建物の縁などを見ると結構歪んでいるんですね。

 でもこうやって見ると、まずタンク後部全体が凸面になっていること、そしてセンセイのBMWが“M Sport”というスポーツ型であることもあって、結構、ドヤ顔。

 端整な顔立ちだった318i(E46後期型、MT)とはずいぶん違います。



4月19日(木) 「別腹」は、男女問わず? ──センセイの認識は文字通り、甘かった...──

 それは昨日のこと。

 お伝えしたようにセンセイは水曜日、午前中に会議が一つないし二つあり、そして午後は講義が二つ続きます。場合によってはその後、会議が催されることも。で、その午後の講義、教室のある建物が違うのです。
 つまり移動しなければならない。

 具体的には、午後1時からセンセイの研究室がある建物とは別の号館で大学院の必修科目があり、20分の休憩を挟んで別棟で特別クラスの授業。
 移動と準備の時間が必要なので二つの講義資料+パソコン類という、計三つの鞄を抱えて移動します。

 2時半過ぎに大学院の講義を終了。

 4階の教室でからエスカレーターで地上階に降り、斜向かいの建物に移動する途中で気づいたのが写真の車両。
 数年前から昼食時間帯に大学構内で見かけるようになりました。一つの目的は、大学食堂の混雑緩和。

 たこ焼きなど3種類の車両があるのですが、昨日はご覧のように、クレープ。

 移動販売車が導入された当初は、女子学生(+女性職員)の利用が目立ったのです。男性はその陰でコソコソ、という感じ。
 でも昨日は、男子学生(だけ)が長い列を作っていました。これにはびっくり。

 その時は時間がなかったので講義を終えてから、つまり日が傾いてから撮影したのが写真。やはり男子学生だけ。決して、女子学生がいない時を狙ったわけではありません。
 センセイが抱いていたイメージは事実と相違しているらしい。

 いわゆる「別腹」は、性別による差はない、あるいは少なくともあまり大きくはないようです。

 反省。



4月18日(水) 良く働いた日のご褒美 ──実物はともかく、写真は今までで最高の出来栄えです──

 先週に引き続き、今日は水曜日。立場上の仕事と講義が集中する日です。

 原稿執筆など他の、しかも急ぐ仕事も溜まっているので、大学へは一番乗りでご出勤。天気予報通り、朝はまだ雨が止んでいなかったので、車でのご出勤。守衛さん以外は誰もいない建物で仕事に励みます。
 最初の会議はイレギュラーで、10時開催とのこと。

 でも5分前に到着した会場は真っ暗。関係者に尋ねると、通常の会議と併合して10時半から開くことにしたそうな。不正確な情報をもらったわけです。
 ひとまず研究室へ戻って仕事を進め、再び会議。

 お弁当屋さんへ行く余裕すらないので、お昼は大学食堂。すぐに戻って講義が二つ。それぞれ違った意味で気を使います。
 続いて、問題を抱えている学生との面談。

 気が付いたら夜の7時。スーパーに立ち寄、帰宅する時刻です。最低限の片づけをして、いつもの駐車場へ向かいます。
 ......あ"っ。

 その時はまだ、西の空に明るさが残っていたのですが、その中に輝く金星と大きな三日月が。そして月の影の部分がかなり明るく見えます。
 地球照(こちらこちら)です。

 アパートに戻り、近くの大きなゲームセンター(ラウンド1)の屋根越しにデジタル一眼で撮影したのが写真。

 実物は、微妙な明るさの天空に、ホントに球体が浮かんでいるようだった4年前にはかないません。でも写真としてはこれまでで最高の出来栄え。150mmだとクレーターまでわかるんですねぇ。
 もちろん変な加工なんてしていません。

 よく働いた日の、ご褒美です。



4月17日(火) 迷路(ラビリンス) ──『薔薇の名前』の場所──

 今日は見たままのお話。

 昨日の話題とは「本」繋がりですが、写真は金沢工大の、センセイらの研究室がある1号館という建物の内部。

 きっかけは日曜日。お伝えしたようにセンセイは完全に停電した校舎内で仕事をしていたのですが、復電してから、暗い廊下に男子学生が静かに座り込んでいることに気づきました。
 ぎょっとした、というのが正直なところ。

 最初は、病気で倒れたのかと焦ったのですが、すぐに状況を理解しました。授業時間内に終わらなかったドローイングを仕上げているのです。
 彼の左手が握るのはスケッチブック。

 そう言えば先週、別な学生があそこで...と思って訪れたのがこの場所。

 かなりの広角で撮影していることもあって、初めてご覧になる方は訳がわからないはず。1号館を正面玄関から入るとすぐに、天井の高い空間が広がります。
 その場所を上の方から見下ろしています。

 実はこの場所、以前少しだけ言及した、ウンベルト・エーコの小説『薔薇の名前』の映画版(1986)に登場する北イタリアの僧院内部にとてもよく似ている、と思う。
 映画の中で主役のショーン・コネリが“Uh..., labyrinth”と語ります。「ラビリンス」とは迷路あるいは迷宮。

 『薔薇の名前』は極めて秀逸。読む人の能力を問います。

 あまりに奥が深いので映画化、つまり脚本の執筆は困難を極めたはず。結果的に脚本は、ホームズとワトソンを意識した探偵ものと割り切って制作しています。
 舞台となる僧院の図書館内、物語の鍵となる秘密の区画は、オリジナルでは平面の迷路。

 でもそれだと画にならないので、映画ではスタジオにセットを造り、3次元に仕立てています。この写真をもっと暗くすると、その3次元迷路ととてもよく似ている。海外留学中のT先生、いかがでしょう。
 それにしても、約50年前の古い設計なので、各階を垂直方向で支える柱の太さが......。

 大丈夫かなぁ。



4月16日(月) 世の中に意味のないものはない、のかもしれない。それを識るまでの道程は長いけれど

 その日、センセイに届いた二つの悲しい知らせは予想外。ただしいずれも嫌な予感がしていたのです。

 お伝えしていなかった方は、センセイの本来の仕事、つまり学者としての研究に関すること。原稿の全面的な書き直し、あるいは使用断念を求められたのです。少々解説が必要でしょう。
 センセイが役員を務める学会は今夏、学会設立10周年を記念して3冊目の本を出版することになっています。

 これまでの2冊(こちらこちら)に加えて、センセイは今回も執筆することになり、珍しく一気呵成(いっきかせい)に書き上げました。査読も高評価で、問題なくパス。

 やれやれと思っていたのですが、先日の学会理事会の議論の中で少し気になることが出てきたので、関連する担当部署に尋ねたところ、大人の事情で、上記の対応を求められたのです。
 さて、どうしよう。

 昔だったらガックリきたのかもしれませんが、現在のセンセイはそれほど柔(やわ)ではありません。先方がそれを希望するにはそれなりの理由が。
 配慮が足りなかったのはむしろセンセイの方です。

 作戦を練り直し、いろいろ調べます。その過程で知ったのですが今回の問題の背景には、センセイが大学生の時に勝手に読んでいた本の内容が深く関連しています。
 これはさすがに想定外。

 現在の学生が心理学に興味を持つように、20歳前後のセンセイもその分野に興味を持っていました。恐らく、「自ら興味を持った」というより「読まざるを得なかった」というのが実情。
 食費を削って、高価な本を買い求めました。

 当時良く読んでいたのは、日本人なら笠原 嘉(よみし)や木村 敏(びん)といったドイツ精神医学の影響を強く受けた人たち。しかし彼らは、自分自身の言葉で問題を語ります。
 そしてR. D. レイン(大半を笠原が翻訳)など、彼らが訳した精神医学書。

 写真は木村がドイツ語から翻訳したH. テレンバッハの『メランコリー』の色褪せた表紙。用いられているのはデューラーの「メランコリア I」。
 深い鬱のために、天使ですらその羽根を休めています。
((c)みすず書房)

 正直なところ40年前のセンセイは、必要性があって読んでいることは認識していても、その核心部分を理解してはいませんでした。20歳前後の若造ですから、当然のこと。
 ところが今回、原稿の書き直しを迫られて調べてみると、その背景に存在する事情までもが、手に取るようにわかります。

 点と点の集合体に過ぎなかったものが40年後に突然、巨大な知的ネットワークに変身する。その中に無駄なものは何一つ存在しない(かのよう)。ただし、ここに至るまでの道程(みちのり/どうてい)は、あまりに長過ぎた。
 前者は極めて幸いなこと。ただし切実なのは、後者。

 今度は、センセイに残された物理的な時間があまり長くないことを認めざるを得ません。トホホ。



4月15日(日) 蛍光灯と違って、LEDの非常灯は明るく、長持ち ──西村センセイ、停電した休日の研究室で働く──

 事実です。また間違えたわけではなく、計画的犯行(?)です。事の始まりは昨日参加させてもらった新入生歓迎会。

 お伝えしたように、入試部長としてはぜひ新入生の様子をこの目で確かめたい。でも週末なので、帰宅との兼ね合いもあります。歓迎会に出席してから、好きではない高速道路でビューンと帰るか、その前に一時帰宅するか。
 お伝えしたようにセンセイが選択したのは後者。

 でもこの場合、問題が一つ。先々週の土曜日、大学を雷が直撃。大規模な停電が発生したのだそうです。センセイは自宅に戻っていたので後で知ったのですが。その時は数時間かけて仮復旧。
 ただし保安設備も壊れてしまったそうで、今日の午前中に改めて作業停電を行い、完全復旧させることになったのです。

 で、センセイは研究室で仕事をするつもり。どうしよう......。

 今夏学会から出版させる本の原稿をサラサラと書き上げたのですが、実はオトナの事情で、大幅に書き改める必要が出てきたのです。停電している間、アパートで仕事をしてもいいんだけど、何だかだらけそう。そこで一計を案じました。
 停電した研究室で、仕事をする。

 少々解説が必要でしょう。仕事をするには研究室の方が便利。広いし、資料は揃っているし、ネットも使える。わからないことがあったらすぐに検索して...のつもりが、意識は別な方向へ行ってしまいがち。
 皆さんも、似たような経験をお持ちなのではないでしょうか。

 今回書き直さなければならないのは、お客さんがお金を払って買ってくださる本です。生半可な気持ちで書くものではありません。でも、このところあまりに忙しくて、精神を集中できないのも事実。
 だから敢えて、停電した研究室で、自分の目と耳と頭だけで原稿の骨子となるアイディアを練り上げる。

 昨晩は意識して十分休んだはずなのですが、何だか疲れが取れず、7時過ぎに起床。雨が降っていたので車で出勤します。カーディガンの上に薄手のジャケットを羽織ります。もちろん寒さ対策。
 今朝は寒かったのでエアコンを入れて部屋を暖め、電気ポットでお湯を沸かします。

 停電は9時から11時の予定。それまで時計を見ながら電力を必要とする仕事をし、パソコンをシャットダウンしている最中の8時55分に停電。オイオイ。
 ブラインドを上げているので、それなりに外光が入ってきます。

 手元の印刷資料を見ながら、1時間ほどいろいろ考えます。トイレ──当たり前だけど、真っ暗だった──へ行く時に撮影したのが上の写真。実際には非常に暗い環境です。
 写真左側中央に明るく輝くものがあります。LEDの非常灯です。初めて見ましたが結構明るい。

 右上にぼんやりと見えるのも非常灯。ただしこちらは蛍光灯。最初は割と輝いていたのですが、1時間ほどで写真の状態になってしまいました。
 いざという時、どれほど役立つんだろう。

 でも、光に関しては、まぁ、概ね想定通りだったのです。意外だったのは音。エアコンなどの騒音が一切しないので、窓ガラス越しに外の音が良く聞こえてきます。当たり前といえば当たり前。
 でもその中には鶯の鳴き声も。

 春先はまだうまく鳴くことができないのですが、今年の陽気のせいか、今日はとても良く鳴きます。というか、おぉ、窓の前の木に止まって鳴いています。
 写真中央、おわかりになりますでしょうか。

 復電してパソコンを立ち上げてから再度停電するなど、ちょっと想定外のこともあったのですが、予定していた11時頃には作業完了。軽自動車数台でお越しになっていた業者の方も引き揚げていきます。
 やれやれ。

 ......といきたいところですが、最もうまく行かなかったのは、お察し通り、西村センセイ。紙とペンを用意しておいたのですが、前者は白紙のまま。
 復電するとネットが使えるので、頭に浮かんだことを調べ始め......全然進まない。

 この状態で、夕方に至ってしまいました。さすがに少しは書いたのですが、出版社の編集担当や学会の編集責任者であるY先生、そして学会長のF先生にあわせる顔がない。

 トホホ。

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