2018年11月10日更新(2018年11月18日ページ移動)
■11月10日(土) 学生向けの貸金業はやはり、難しいだろうと思う ──大学の向かいにiPhone修理店がオープンしました──
「それ」に気づいたのは数日前のこと。
離れた建物──1階は大学食堂──へ向かっている時、道路の向こう側に見慣れないものがあることに気づきました。ビルの角の部屋に変化があるのです。
写真の左側には、パン屋さん「ブロス」があります。ここあったのは、学生相手の金融業者。営業している/していたのかどうかは知りませんが、センセイが金沢工大に移籍した時からずっとこの状態。
人の出入りを見たことはありません。それが小綺麗になり、照明も灯いていたのです。写真は今日撮影したもの。歩道に止められた軽自動車で奥の様子は良くわかりませんが、営業中のようです。
看板には「iPhone修理」。調べてみたところ、こちらは「アイピーリペア」というお店。お店のSNSによると、11月4日(日)に「こっそりOpenしました」だそうです。つい先日です。
iPhone SEの購入に失敗したので、センセイは7年目に入ったiPhone 5をまだしばらく使用するつもり。お店のサイトによると、同機種のバッテリー交換にも対応するとのこと。センセイのものは2年前に近くのお店で交換済ですが、いつ不具合が起こるかはわかりません。もしかしたら、このお店にお世話になるかも。
それにしても、学生相手の貸金業は難しいだろうと思う。特に、少子化が進んだ近年は...。
■11月9日(金) 車を運転していたら、隣に怪獣「タルカス」が停まっていた...
週末は大きな入学試験が実施されるので、センセイは一晩だけ帰宅。午後、金沢を発ちました。
日本海を低気圧が通過中なので天気は不安定。南から暖かい空気が入り込んでいるので、気温が急上昇します。もちろん車内にいれば問題ないのですが。安全最優先で運転します。
片側2車線の道路を走行中、赤信号で停車しました。右側車線の、女性が運転するトヨタ・ノアを追うような格好。ふと、左後輪のホイールの目が止まりました。最近流行している2色(アルミと黒)塗装。オーナーは、車が大好きなんでしょうね。
中心のキャップのデザインが凝っています...あれっ?!
5本のメインスポークの一つ(右下)に、“TARKUS”。「タルカス」と読みます。右上はそれを拡大したもの。もともとはEL&P(エマーソン・レイク・アンド・パーマー)が1971年に発表したアルバム(こちらやこちら)の名前。
LPレコードA面全部を使う同名の組曲に登場する空想上の怪物の名称です。キーボード担当のキース・エマーソンが思いついた「タルカス」という言葉。ゴロが良いのか、その後はマンガやゲームの登場人物の名称として用いられています。
やや意外なところでは、「セカオワ」こと“SEKAI NO OWARI”が2017年に開催したツアーの名称でも使用。それが、こんなところで使われているとは...。
帰宅してから調べてみると、BADX(バドックス)という日本の会社が「ロクサーニ」ブランドで発売している製品の一つだとか。メインスポークは剣を表象──Web上の「表彰」は誤字──しているだとか。
まさかこんな場所で出逢うとは思わなかった。EL&Pメンバー3名中、キースとグレッグ・レイクは既に鬼籍に入りました。「タルカス」の発表から47年。あの頃を正確に思い出すことが難しくなっています。
されど、言葉あるいは“pneuma”「言霊(ことだま)」は、強(したた)かに生き延びています。
■11月8日(木) イギリスとオランダからの研究者をお招きして、ワークショップを開催しました
正確に言うと、夕方と夜の2回。現在は夜の部を終えてアパートに戻ったところ。
センセイらのグループは今週、「研究ブランディング事業」の一環として海外からお客様をお招きして、一連の行事を開催しています。お伝えしたように、一昨日は外部団体との共催で国際シンポジウムを開きました。
お客様はその日のうちに金沢へ移動。昨日は授業と会議の合間を縫って内輪のミーティング。そして今日は、夕方にワークショップを開催しました。写真はオランダの研究者が報告しているところ。彼の国籍はアメリカ国籍なのですが、フランス語も流暢に話します。
ただし意外なことに彼、オランダ語に割と近いドイツ語は得意じゃないらしい。
それはともかく、彼の発表は実に興味深い。そして人物は極めて優秀で、かつ、厳しい。文字通り、「知性」が溢れ出ています。尋ねると彼は、哲学者とのこと。
やっぱり。イギリスの研究者──こちらはドイツ人──の発表にもいろいろ気づかされるところがありました。
彼の英語はドイツ風の英語で、以前はとてもわかりにくかったのですが、今日はかなり聴き取ることができました。その分、知力体力を使いましたが。
残念ながら時間が限られていたので、分散して金沢駅前の飲み屋へ移動し、私費で延長戦に突入。酔っぱらうと外国語でベラベラしゃべり出す癖があるセンセイなので、宴席では日本語と英語とドイツ語とフランス語が飛び交います。ちなみに、センセイの乾杯の挨拶は一部ラテン語。
現在では使われていない言語です。知的に、そして本当に心地良く疲れることができました。この国だけでなく、最近はいろいろな国や地域で軽んじられている「知」“scientia”が持つ、本質的な力を見せつけられた1日でした。
う〜ん、この世の中、まんざら捨てたものじゃない。
今日は見たままのお話。
写真は3週間くらい前、センセイが珍しく大学食堂でお昼を頂いている時に撮影したもの。アジフライ定食を頂き始めた時、奥のコーナーがいつもと違うことに気づいたのです。何より、華やかさが漂ってきます。
白状するとその時まで認識していなかったのですが、ずっと向こうで、来春の卒業式で女子学生の一部が着用する袴の紹介が行われていました。
従業員の方が二人。中央、横向きに立って──たぶん正面に姿見が存在する──試着(?)しているのは本学学生でしょうか。「学生だったら無加工では紹介できないな」と思いながら、パチリ。
「凛々しい」というのが最初の印象。姿勢も良い。それに美人。作業はずっと続いています。着付けにはこんなに時間がかかるのかしらと感じて、母親の着付けにも時間を要していたことを思い出しました。
昼食を終えて、トレイを持ち上げようとした時に、着付けは終了。あちこち確認した後、女性は手前の受付のテーブルに着席しました。学生ではなく、従業員の方だったのね。どうりで、とても大人っぽいわけだ。
縮小加工後の精細度も考えて、今日はそのまま紹介させていただきます。春が、一足早く──暦の上では今日から冬なのです──やって来たので。
■11月6日(火) 「自分の声が、自分を追いかけてくるんです...」 ──東京と金沢を結んで国際シンポジウムを開きました──
「 」内だけだと、「西村センセイもいよいよヤキが回って...」などと思う人が出てしまうかもしれないタイトル。
決してそんなことはないのですが、「自分の声に追いかけられた」こともまた、事実。
今日は午後から、文部科学省に採択された「研究ブランディング事業」の一環として、東京の虎ノ門にある本学大学院キャンパスと、大改装された12号館のホールをテレビ会議システムで結んで、国際シンポジウムが開かれました。
正確には外部組織との共催。本来ならば主催者の一人として上京すべきなのですが、今夕、入試部長として絶対に参加しなければならない会議があります。そこで、冒頭のみ金沢から挨拶し、その後のシンポジウムは中継を見せていただくことにしました。
ご覧のように金沢側では、関連する講義の受講生も聴講。
写真はセンセイの挨拶に続いて、イギリスからお招きした先生が講演しているところ。学生諸君は熱心にペンを走らせています。ただし実は、ここに来るまでが大変。
今回は離れた二カ所をデジタル回線で結んで、映像と音声をやりとりしています。問題は、後者。センセイが金沢から話しかけた内容は、こちらのホール内に拡声されるだけでなく、東京の会場内でもかなり大きな音量で流されるのですが、デジタルシステムは本質的に、情報処理に一定の時間がかかります。
映像も音声も揃うように調整して処理するので、東京側ではあまり問題はないのです。ただし、東京の会場内でセンセイの声は大きく聞こえているので、会場のマイクロフォンがそれを拾って金沢に伝え、大きな音で流れます。ディレイ(遅延)あるいはエコーと呼ばれている現象。
センセイが話すと約1秒後、自分を追いかけるように。センセイの声が金沢会場内に鳴り響くのです。もちろん事前のテストで分かっていたのですが、技術の方によると、「本番は問題ない」とのこと。でも......センセイはもちろん、目の前の学生諸君も行き交う音声の波の中で戸惑っています。
シンポジウムそのものはとても有益だったのですが、何だか冒頭でコケてしまったセンセイ。Y.M.O.(イエロー・マジック・オーケストラ)のアルバム“BGM”中の“Camouflage”(「カモフラージュ」)という曲の中で、この現象が活用されています。しかも手動で遅延時間を変え手いるので、音声のピッチ(音程)が変化しています。
そこで用いられているセリフが「自分の声が、自分を追いかけてくるんです」(はっきりと聴き取れないように加工されています)。イギリスおよびオランダ──ただし講演内容でアメリカ人だと初めて知った──からお越しになった2名のお客様は今晩、金沢へ移動されているはず。
これから数日間、お二人を相手に、金沢で国際的なやりとりが続けられます。
■11月5日(月) 学外から講師をお招きして、今学期初めての合同特別講義が行われました
今日はタイトル通り、そして見たままのお話。
朝からちゃんと出勤したのですが、とにかく仕事が溜まってしまい、首が回らなくなってしまっている西村センセイ。そんなに怠けているつもりはないんだけど。午後は特別に、1時間半ほど電話でやりとり。
もちろんセンセイは聴き役です。
本当は今日のうちに片づけたかった仕事があるのですが、夕方になってしまいました。名刺を持って、写真の大きな階段教室へ向かいます。
学外から講師をお招きして、センセイらが担当している必修科目のクラス合同特別講義が行われるのです。といっても、学年全体では1,600名ほどになるので、それをいくつかのグループに分けての実施。今回、センセイが担当してるクラスの学生は対象外です。
今回のテーマは、国際的な技術者の資格(PE)に関するもの。この分野では物や資本、人々の行き来だけでなく、教育システムや資格の相互認証が進んでいるのです。今回はその協会の会長らにお越し頂きました。
ただし講義は中盤に入ったところ。この問題を含むグローバル化や、企業内のお話は講義の後半に取り扱います。だから、せっかくのお話なのに、学生諸君にはちょっと難しかったかなぁ、という気がします。でも、いつかどこかで情報に触れていないと、種は芽を出さずに終わってしまうのも事実。
この辺は「これが唯一の正解」というものはないので、なかなか難しいところです。
■11月4日(日) 融雪剤で、冬用タイヤのアルミホイールが腐食してしまった!!
午前中に自宅を発って、金沢へ移動しました。
もちろん愛車に乗ってなのですが、昨日までとは乗り心地がずいぶん違う。昨日、長岡市のディーラーで早めに冬用タイヤに交換していただいたのです。交換後、走り出してすぐ、違いを感じました。
一言で表せば、まろやか。自宅に到着し、夏用タイヤを倉庫に運んで車に戻ると...あれっ?!
その時はうまく撮影できなかったので、金沢到着後に撮影したのが写真。ホイール内、点々と存在する白いシミのようなものがおわかりでしょうか。
それだけではありません。よく見ると、中心部から放射状に広がるスポークの内側がギザギザになっています。触ってみるとザラザラしています。冬季間に撒かれた粒状の融雪剤で腐食してしまったのです。
要するに、錆。アルミは酸化被膜で覆われているので、簡単には錆びないと思い込んでいました。それがこんな簡単に腐食してしまうとは......。アルミですらこうなのですから、鉄は簡単に錆びるはず。
数シーズンで車体下部は凄いことになるんだろうなぁ。夏用のタイヤとホイールは可能な限り洗浄しているのです。海岸沿いの国道を、海水を浴びながら走行するので。でも冬は寒いので、なかなかそうはいかない。
前の318i(E46)の時は鉄製ホイール+プラスチックカバー。錆びていたのかもしれませんが、気づくことはありませんでした。そしてもう一つ。この冬用のホイールはBMWの純正品ではありません(デザインは似ているけど)。もしかしたらその影響があるのかもしれません。