2015年12月5日更新(2015年12月13日ページ移動。2018年1月6日一部写真削除)
■12月5日(土) ホール照明の位置から見てみると... ──金沢工大で研究会を開きました──
週末なので本来は新潟の自宅へ戻るのですが、今晩はまだ金沢に留まっています。
今日の午後、金沢工大を会場として、センセイらが関係する学会の研究会が開かれたのです。現在は慰労会を終えてアパートに戻ったところ。
昨日から会場の準備を始め、今日は早めにお弁当を食べて、正午前から作業再開。午後1時に開会。遠くは鹿児島からの方を含めて、参加者は約50名。大学教員だけでなく職員や、高校の先生方などが参加されています。
発表者は石川県内外からお越しの4大学の方。センセイの役目は裏方と最後のまとめです。記録を残しておく必要があるので、一般参加者の顔がはっきりと写らないように写真撮影。
ふと思いついて場所を移動し、カメラを構えたのが写真。小綺麗なこの会場、実は古い建物の最上階にあった小ホールを改装したもの。建物そのものが一昨年改築されています。
ホールなので、客席後部の階上にスポットライトを投光する場所があります。そこから撮影しました。こぢんまりとした研究会でしたが、その分、発表者や主催者と参加者の垣根は低く、活発な質疑統合が行われました。
そもそも問題意識を持った人の会合。ちょっと大変でしたが、心地良い疲れ方。マイクを持って会場内を走り回ったセンセイの実感です。
新潟の自宅には明日戻ります。もちろん安全運転に気をつけて、です。
■12月4日(金) HDV以外なら、何でも接続できます。OPPOの“BDP-105D
JAPAN LIMITED”
昨日の続きです。皆さんの予想は当たっていましたでしょうか。
OPPOの“BDP-105D JAPAN LIMITED”、良いです。もちろん不満な点はいくつかあるのですが、それを越えてユーザーを惹きつける魅力、筋の良さを持っています。
一番のポイントは音質の良さ。超高域が少し荒れ気味ですが、それもコンデンサー式イヤースピーカーシステムだからわかること。それなりに高価なシステムでも聴き分けられる人は少ないと思います。
デジタル機器にありがちなザワザワした感じが少ない。純アナログシステムにはかなわないものの、中音域から低域の艶やかな感じは今までのデジタル機器にはなかったものです。
お伝えしているようにセンセイはBDプレーヤー兼DAコンバーターとして使用するつもり。
このマシン、前部(写真)およびには多数の入出力接続端子を備えているのです。出力はもちろん、入力に関しても同軸、光デジタル(以上、音声のみ)およびUSB(動画、静止画、音声ファイル)を装備。
ドライバなしでMacに直結することができます。しかも何とHDMI端子(写真中央)まで!!つまり他のBDレコーダー類からの映像および音声信号をそのまま受けることができるのです。
リモコンの“INPUT”ボタンを押すと、ディスクを含めて8つもの入力ソースが表示されます。極端に言えば、デジタル入力セレクタとしても使えるのです。備えていない端子はHDVくらい。
しかしそれも、姪の結婚式などに使ったビデオカメラやアパートのデッキはHDMI端子を装備しているので、問題はありません。おまけに、最近の機器には少なくなったヘッドホン端子(写真右端)も。しかも高音質。機能面や操作性も優れており、取扱説明書はほぼ不要。
ソニーからOPPO社に移籍した日本人技術者が日本人のために造ったんじゃないか、と思う瞬間があります。
■12月3日(木) 「気をつけてください。重いですよ。」 ──BDプレーヤー兼DAコンバータを購入しました──
チャイムの音でドアを開けると、郵便局の人が。
もちろん頼んでいたものを運んで下さったのです。開口一番、「気をつけてください。重いですよ。」センセイがではなく、郵便局の方が、です。
それはそうです。センセイが今回購入したのは米OPPO社の“BDP-105D JAPAN LIMITED”というBDプレーヤー兼DAコンバータ。限定生産品です。
通常のよりモデルより約3kg重い10.7kg。台所で開梱したのはいいのですが、本体は重いのに外箱が軽いので、中身を取り出すことができません。
箱を立てて(左)、その中から滑り出すように引き出したのが写真。黒いものは布製の鞄です。ちゃんと取っ手までついています。やはり上手く引き出せないので、傷つけないように注意して本体を取り出します。
これから配線をする関係で、椅子の上に置いて記念撮影。正面にはまだ保護テープが貼られています。それを剥がして本体をラックに収納し、改めて撮影したのですが、要するに真っ黒なので上手く撮ることはできませんでした。
センセイは5年前、英ケンブリッジ・オーディオ社のユニバーサル・プレーヤー“Azur 650BD”を購入しました。
31年前に購入したCDプレーヤー──現在も書斎で継続使用中──の後継機としてです。軽めながら現代的で、特に高音部は繊細な音まで聴かせてくれるのですが、生の音が持つ「太さ」がちょっと弱い。
もう25年以上使い続けている自宅システムと対照的な音質なので、音源によって使い分けてきました。ただし“Azur 650BD”、一つ困ったことが。ディスクを普通に再生している時もかなりシーク音がするのです。
電子技術が発展したため、ディスクをいつも読む必要がなくなり、先読みしてデータをメモリに蓄えるようにしたためです。でも静かな部屋で聴いていると耳障り。しかもAV機器とMacの境界が低くなって機器の使い方も変わってきました。
そこで今回、OPPO社のモデルを導入することにしたのです。OPPO社、実は“Azur 650BD”と因縁があります。“Azur 650BD”はヒットしたOPPO社の“BDP-83”を改良したものなのです。
つまりルーツは同一。しかし両社はその後、かなり異なった路線をたどります。ケンブリッジ・オーディオはどちらかというと低価格路線。
OPPOもメインは低価格。しかし今回購入したモデルのベースとなったマシンなど、かなり高級で付加価値の高い製品も販売しています。
しかも“JAPAN LIMITED”は日本の技術者によってかなり改良されています。前書きが長くなりました。“BDP-105D JAPAN LIMITED”、良いマシンです。非常に多機能だし、時間もないのでメインの機能を確かめただけですが、まず音は良い。
正確に言うとまだエージングが進んでいないので、高音部のしなやかさがイマイチですが、素性の良さはすぐに分かりました。スタックスの真空管ドライブ&コンデンサー式イヤースピーカーシステムにバランス接続で直結して聴いているのですが、今まで聞き逃していた音に驚かされます。音の線も太い。
100時間位通電してエージングが進めば、高音部の印象も変わってくると思います。この続きはあるかもしれません。ないかもしれません。悪しからず。
■12月2日(水) 西村センセイ、いそいそと帰宅する ──おぉ、何度目かの「マックのやきもち」──
仕事をサボって帰宅したわけではありませんので、念のため。職員の方が帰宅時刻を過ぎてからアパートに戻ったのです。
いつもより2時間ほど早いので、この機会にお米を研いだり──炊いたご飯は冷凍保存する──あちこちの掃除をしたり。そしていよいよ「作業」に入ります。
写真右側はアパートのAVシステムが収納されたラック。まず上段および中段のBDレコーダーが収められた棚の位置を少し上げて、下段のスペースを広げます。
そこに収まっていたのはBDプレーヤー(奥の黒い物体)と業務用サンプリング周波数変換器。簡単に思われるかもしれませんが、狭いスペースで、機器によってはかなりの質量があるのでかなり大変な作業。
あちこちに擦り傷を作りました。2時間ほどかけて作業完了。サンプリング周波数変換器は主に、BDレコーダーや左奥にあるMac miniからのデジタル音声信号をアナログ音声に変換するために使用していました。
BDレコーダーは録画済HDMI映像の再生用。つまりこれらの機能を、今晩届くはずの新しい機器に更新しようというのです。
相当複雑なシステムなので、新しい機器が届く前に再チェックしていると......おかしい。Mac miniからデジタル信号が出ていません。
昨晩までは何ともなかったのに。断線その他の可能性をチェックしたのですが、何と、Mac miniが正常に動いていない。おまけに、Windows側から起動しなくなってしまいました。
おぉ、(有名な)マックのやきもち。でも今回はMacをどうこうするのではなく、その音声のグレードを上げようという話なのに。
持ち主のセンセイに似て、Mac miniはけっこうおっちょこちょいらしい。あ"、玄関のチャイムが......。
■12月1日(火) 僥倖は連続するか ──西村センセイ、盛岡で危うく自動車に轢かれそうになる──
センセイは旅先で土産物をかなり買います。一つは大学で留守を守ってくださる事務職員へのもので、洒落たお菓子など。
でもメインは個人用。両親や伯母、自宅近所の方々が皆高齢になり、自分の力では遠くへ行けなくなっているため、彼ら彼女らへ土産話とともに差し上げるためです。
こちらは訪問先の海産物や漬け物など。値段はたいしたことないのですが、配る先が多いのでかなりの量になります。着替えも入っているので、旅行鞄はいっぱい。そこで今回は、ホテルに荷物を預けて岩手大学へ。
学会を終えると、当初予定通りホテルまで歩きます。ホテルが目の前に迫った時、センセイの行く手を小路から出てきた銀色のプリウスが右側から遮る格好になりました。車は左折したいらしい。車内には女性2名。
運転席には50歳くらいの母親。助手席にはたぶんその娘。横断歩道を歩くセンセイが車体左前方角に差し掛かったその瞬間、プリウスが突然、こちらに急速に迫ってきました。すでにハンドルを左に切っているので、このままだと瞬時に衝突。
センセイはボンネットの上に跳ね上げられてしまいます。もちろんこのように記述しているのですから、轢かれることはありませんでした。
自分でも信じられないのですが、即座に身体が反応して1、2歩下がっただけでなく、体躯を「く」の字型にしたのです。そのくぼんだ部分をプリウスが通過していきました。
プリウス、低速ではモーター走行なのでとても加速がいいんですね。(実感)身体は当たっていません。ただコートなど衣類は車体に接触したかも。右手にパソコンの入った重い鞄を持っていたのですが、こちらも衝突は免れました。
プリウスはまるで何事もなかったかのように去っていきました。というか、そもそも運転していた母親はもちろん、助手席の娘(?)もセンセイが目の前に存在していたにもかかわらず、「何も見えていなかった」らしい。
本当は車を叩くなどして警告しようかと思ったのです。でも車内の2人は問題を認識していないのだから、センセイを当たり屋だと誤解したり、生じた車の傷を弁償しろと難癖をつけられたりするかもしれない。もちろん(その場合)ぶつけられらのはこちら。
警察を呼んで事実関係を確認すれば責任の所在ははっきりします。でもそのためには現場検証の時間が必要。しかし新幹線の発車時刻は刻々と迫っています。
というわけで、結果的には何もしませんでした。この間、衝突するか否かの状況判断と行動はゼロコンマ数秒。叩くか叩かないかなどを含めても1秒かかるかどうか。
身体能力が高いとは決して言えないセンセイですが、先日の正面衝突未遂事件を含めて、いざという時の人間の行動はふだんと全然違うんですね。新幹線を乗り継ぎ、乗換駅の長岡で柏崎行きの各駅停車を30分ほど待ちます。隣のホームには越後中里行きのE129系が入線していました。
11月26日から上越線での運用が開始されたのです。信越本線のセンセイが利用する区間についても前日の28日から変更とのことだったのですが、新潟からやって来たのは従来の115系。
残念なような、嬉しいような。E129系はボルスタレスで115系はボルスタ付。センセイは後者がお好みなので。
ただし遠くない将来、新潟地区で115系の姿を見ることはできなくなるはず。北陸新幹線の開通で電車での移動が少なくなっていることもあって、115系に乗車できたのは幸いだったのです。
しかしそもそも、僥倖(ぎょうこう)はいつまでも続くものではない。冗談抜きで、くれぐれも車の運転には気をつけようと肝に銘じセンセイだったのです。
■11月30日(月) 持ちべきものは師 ──絹川正吉元ICU学長が大学教育学会の名誉会員に推挙されました──
西村センセイ、昨晩は新潟の自宅へ戻り、今日は休暇を頂戴して金沢へ移動しました。でも、もう1日だけ学会の話を。
お伝えしたように、先週金曜日は早めに学会会場へ。ほとんど一番乗り状態だったのですが、間もなく一人の老人が杖をついて入室していらっしゃいました。
おぉ、師匠。到着されたのは、国際基督教大学名誉教授・元学長の絹川正吉先生(86歳)。
正確に言うと師匠ではないのですが、センセイが最初に奉職した組織が同大学の学部長直属。で、絹川先生は当時学部長。
つまり直属の上司だったのです。それ以前から存じ上げていますから、もう30年以上のお付き合いになります。まず近況を報告し、翌日は昼食を一緒に取りあれやこれやお話しさせていただきました。
写真は初日の夜に開かれた情報交換会(懇親会)での様子。絹川先生(そして故人となった師匠の一人)は今回参加した学会の会長を務められていました。
その功労に報いるため、名誉会員の称号が送られたのです。センセイ、大学・大学院時代の師匠やそれに準ずるような方々にはとても強い影響を受けました。
センセイが今あるのは、師匠らのおかげ。彼らの中でご存命なのは絹川先生ともう一人だけになってしまいました。お二人ともまだまだお元気で活躍していただきたい。
ホントにそう願っています。でも不思議なもので、判断に迷っている時などに「師匠だったらどうしただろう」と考えることがあります。まるでその場に存在する師匠に語りかけているいるかのように。
否。血となり肉となって、師匠はセンセイの中に存在し続けているのです。持つべきものは師。先生はやっぱり偉いのです。
■11月29日(日) 盛岡は猛烈に冷たい。そして岩手の人々はとても暖かい
今回の学会、主催者から参加者にあらかじめ伝えられていたことがあります。会場の盛岡近辺はこの季節、とても寒いと。
ありがたい助言だったのでコートはもちろん、背広の下に着用するカーディガンを鞄に詰めて盛岡へ。東北新幹線を下車し、駅の外へ出た途端、さ、寒い。
一昨日は細い雨が降っていたのですが、それがいつ雪に変わってもおかしくないほど。実際、昨日の朝、会場校へ移動する東北本線の中から見ていると、高い山の頂上部は白くなっていました。ご存じのようにセンセイは雪国の育ち。
北陸地方の寒さや冷たさには慣れていますが、盛岡のそれはずいぶん違います。さて大会2日目の今日は、会場を岩手大学に移して開かれました。センセイにとっては昨年2月以来の岩手大学。前回は路線バスを利用したのですが、結構不便な場所。
関係者にうかがうと、「道がわかれば盛岡駅まで25分」とのこと。実は帰りに新幹線を乗り継ぐ必要があり、時間的な余裕がありません。タクシーの利用は何となく悔しいので、お勧めに従って歩くことにしました。
朝は経路確認を兼ねて、その予行演習。大学まで歩きます。最もメジャーと思われる道を選択したのですが、駅を出るとすぐに「旭橋」で北上川を渡ります。
渡り始めると、おぉ、川上方向に岩手山が。今年7月に盛岡を訪れた時もその存在感に圧倒されたのですが、今回はそれ以上。
旭橋の中央部に石川啄木の「ふるさとの山に向かいて言うことなし ふる里の山はありがたきかな」という歌の説明が掲げられていました。
昨晩の情報交換会で、当地出身の学会会長がその意味を解説していらっしゃいました。岩手山に対してというより、この地の人々や文化に対してその有り難みを告白していると解釈すべきではないかとのこと。
確かに。お伝えしたようにセンセイは昨日、矢幅駅から昨日の大会会場まで歩きました。センセイは旅先でよく歩くのです。
途中に「矢巾ショッピングセンター」があるのですが、マックスバリュとショッピングモールが隣接しています。時間があったので、その両方とものぞいてみました。
後者は地元の人々が、それもほぼ個人単位でブースを出しています。取り扱っているのは1個100円の白菜など農産物が主ですが、海岸部の海産物、そして畜産製品も。その場所を借りて代理販売をしているのです。
で、まだ10時過ぎだというのに、店内は農産物を買い求めに来た地元の人でいっぱいです。品質は良いし、価格も安い。でもそれよりもこの場には、損得でも慈善でもない人々の根元的なエネルギー──すみません。うまく表現できません──が溢れていました。
ホントにびっくりしました。他方、隣のマックスバリュはというと、店内はガラガラ。もちろん、まだ早い時間だからなのでしょうが。
盛岡はものすごく冷たかったのですが、この地の人々はホントに暖かいです。