2025年8月9日更新(2025年8月17日ページ移動)
■8月9日(土) 田舎はいきなり「お盆休み」に。他方、センセイはお仕事モードへ切り替える必要が...
「ここまで一変するのか...」というのが、正直な感想。
世の中は今日から3連休。そして今年は1日置いて、田舎での正月と並ぶ大切な行事である旧暦のお盆に入ります。会社や組織によって12日(火)を営業するかどうか、また業務をいつ再開するかは異なりますが、夏休みの中核であることは確か。
もちろん以前から承知していたつもり。田舎のこの街も、数日前くらいから帰省客その他の受け入れ準備モードに変わっていました。写真の地元資本のスーパーの場合、商品棚を並び替え、しかもイートインコーナーの配置を変更して、お盆用の生花置き場に変更。
お刺身コーナーも単品はどんどん減少し、多人数用のものに代わられつつあります。人間の動きも同様。ご存じのようにセンセイが通常、家の外へ出るのはお昼前後。平日のこの時間帯にスーパーを訪れるのは単身の老女か高齢者夫婦がメイン。その顔ぶれはあまり変わらず、そこに帰省客および観光客が少し増える程度なのです。
でも最近は高齢者、つまりお客さんを迎える側の表情と買い物の量、そして中身がふだんとは大違い。「お盆が迫っているんだなぁ...」と、頭では認識していたのです。今日は午前中少し休み、お昼前に徒歩で外出。すぐに行き交う車の数がかなり増えていることに気づきました。(暑いので、歩行者は引き続きごく僅か)
地元の車とともに、見慣れない県外ナンバーの車がとても目立ちます。特に今日は、店内の雰囲気が一変していました。
土曜日であることを差し引いても、お客さんが格段に多い。そして何より緊張感が溢れています。「殺気立っている」という表現の方が適切かも。
ショッピングカートには大量の買い物。お客さんがいつ根拠地に戻られるのかは不明ですが、少なくともこれから何日か実家(あるいは海辺他の滞在先)で...という意気込みがひしひしと伝わってきます。
知識として認識していても、心の準備ができていなかったセンセイは呆気(あっけ)に取られたまま。で、センセイはというと実は、世の中のこの動きに抗して、徐々に「お仕事モード」へ切り替える必要が。お気づきかと思いますが、年度前半の成績を報告する必要があるのです。
ただし残念ながら、体力が回復していない。お伝えしたように、金沢工業大学大学院および前任校での講義そのものは先月末、無事に終了しているのです。ただし客観的に振り返ると、今年度前半は相当無理を続けていたらしい。
で、どうなったかというと、講義終了後はバタン、キュー状態。明るい材料を探すとすれば昨年度までの、集中講義(昨夏および今冬)で対応せざるを得なかった前任校での講義よりはマシ。
あの時は疲労困憊(こんぱい)の極致。ただし例年のことながら、追い打ちをかけるかのようにここに、実家の集団墓地の清掃が。お伝えしたように非常に厳しい条件下での作業だったので、身体的影響は甚大。
しかも加齢に伴い、疲労からの回復が遅れています。お察しかと思いますが、この背後にあるのは今夏の酷暑。体力の低下は免疫力の低下を意味します。加齢に伴いその事実を認めざるを得ない現在、センセイはかなり頻繁にエアコンを稼働させています。
されどエアコン使用による独特の疲労感があることもまた、事実。就寝時にエアコンを稼働させると確かに、痛風対策にはなるのです。また「暑苦しくて眠れない...」という状況にも陥りません。でも「室温を下げたからぐっすり眠ることが...」というわけにもいかない、というのが個人的な印象。
ここはできれば、他の方のご意見をお聞かせ願いたいところ。その結果どうなるかというと、講義本体そのものは終了しているものの、個別課題の採点には手つかず。つまり成績評価を大学に報告できる状況ではありません。今は多くの大学にとって集中講義と、それに続くお盆休み期間。
事務職員その他の方に、夏休みをきちんと取っていただく必要があるためです。だから成績報告の期限はお盆明け(さすがにこの点だけは再確認した)。実際、昨年までは集中講義を持っていたので、お盆明け後にすべてを一気に処理していました。ただし受講生の「学びたい」という気持ちに真摯(しんし)に応えるためには、適切とはいえません。
倖い、明日から数日、比較的過ごしやすい日が続きそう。今までは、まぁ仕方ないのですが、さすがにそろそろ「お仕事モード」に切り替える必要があるようです。
なお、明日以降、西日本および東日本で強い降雨が予想されており、場所によっては被害も懸念されています。当地での酷暑一段落はそれによるものですが、「だから雨が降りさえすればいい」などと無責任に主張しているわけではありません。
決して誤解なきよう。
■8月8日(金) 【訂正あり】今回の水不足はやはり、一部の植物に回復不能なダメージを与えています
まずお詫びと訂正を。
昨日のこのページで「『早出川ダム』の貯水率は相変わらず0%」とお伝えしました。国土交通省「川の防災情報」上のデータがそうであったことと夕方のニュースで、やはり0%と報道していたからです。
でもNHK新潟放送局は今日のお昼、貯水率に関する報道を一部訂正。それによると、昨朝8時の時点での貯水率は71.5%とのこと。さらに今日現在94.2%まで回復したと今夕伝えています。ダム周辺にはこの3日間で、約160mmもの雨が降っています。(ただしそれが全量ダムに流れ込むわけではない)
だから変だなぁ...と感じていたのです。されど早出川の水位は高くないことと、何より「川の防災情報」上のデータがそうであったため「0%」と記しました。結果的に誤った情報をお伝えしてしまったことをお詫びして、訂正させていただきます。
なお「川の防災情報」が表示するデータは、現在も変わらず。不思議に思って「川の防災情報」上で全国各地のダムに関する情報を見てみると、興味深いことが。多くのダムではちゃんと貯水量が表示されているのです。でも「早出川ダム」を含めて実は、貯水率0%のダムが少なくない。
原因は不明です。さて今日は金曜日。実家を訪れて高齢の両親の面倒を看る日です。早めに到着したので、先日、関係者とともに清掃した集団墓地から、母親が耕す畑の一つを撮影したもの。(拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))
手前は墓参者用の駐車場。
今春以降、ここを何回か耕したのです。でも季節が替わっているので当然、その時と作物がずいぶん違っています。で、よぉーく見ると、やはりまだ水不足のダメージは抜けていない...。
ちなみに、左側の囲いの中で育っているのは西瓜とナス。実家へ入ります。お盆が目の前に迫っているので、あれこれ打合せ。それが終わると二人からそれぞれ、極めてマイペースな依頼ごと。父親からは、「これが(人生)最後の頼みだいやぁ...」。
...って、何度目だっけ。ま、いいんですけど。母親を後部座席に乗せて、スーパーで1週間分の食料調達。途中、農作物の育ち具合に話が及びます。正確に言うと母親が一方的に話し続け、センセイは適当に相づちを打つだけなのですが。(相当な大声で話さないと、後部座席には届かない)
その中で、「今年は、あれだけ虐(いじ)められたんだすけ...」。話題が誰かとの人間関係などに転じたのかと思って、ドキッとしました。でも彼女の話し方は変わりません。「作っている野菜が虐められた」という意味だったのです。
もちろん加害者は、水不足。母親によると、植物の実りのためには受粉後の水分が重要らしい。たぶん先日ご紹介した稲の「出穂期」に近い状況なのでしょう。ここで水が不足すると「実が入らない」。最初に植えた枝豆がそうで、後から植えた方が...。(以下、省略)
彼女の関心は、木の実に転じます。かなり唐突に、「今年はきっと不作だの」。
草本(そうほん)と木本(もくほん)──現在の生物学は、センセイが学んだ時のものとかなり相違している──の違いはありますが、やはり同じ植物。彼女が念頭に置いているのは、所有地にある栗の実。続いて、「(栗以外の)他の木の実もおんなじだから、今年はきっと熊が...」。
論理の一部に飛躍がありますが実は全体として、まさにその通り。実家および拙宅は海岸部の近くにあり、山間部からは遠い。
実家裏には猪が出没しますし、近くの集落に住んでいる従姉は鹿を目撃しています。でもさすがに熊が出ることはありません。ただし新潟県全体に目を転じると今年は、餌となるブナの実は凶作になるとの予測。
今後、熊による被害が強く懸念されます。センセイのマザコン度およびファザコン度は相当低い。でも、少なくとも生物に関する限り、やはり一目置かざるを得ないのです。え"っ?
やっぱりマザコンだって?
■8月7日(木) 何と、アパートがある地区すら... ──石川県加賀地方に線状降水帯が発生しました──
今日は、立秋。
つまり暦の上では秋。その意味で、昨日から今日にかけての雨は季節の節目として相応しかったのかもしれません。でも関係者としては、百歩譲っても「さすがに節度を...」という感じじゃないだろうか。
昨晩は雨雲レーダーで様子を確認しつつ、就寝。(当たり前ですが)予測通り、3時頃から雨が降り始めました。大きなペア(複層)ガラスの窓を閉めていたにもかかわらず強い雨だとわかるほど、しっかり降っています。トイレに起きたついでに外気温を確かめ、窓を開けました。
当然、激しいザーザー音。寝直すことには成功。ただし気温は下がったものの、雨音がうるさいのか降り方が気になったのか、昨晩は深く眠れませんでした。定刻に起床すると、雨は小降りに。朝食後書斎に入り、降雨状況を確認します。
未明は眠ったものの、センセイとしては当地の降雨状況を概ね把握しているつもり。
まず、決して少なくはない量の降雨。農家にとっても恵みの雨であることは確実。でもこの農業用水不足を一揆に解消するか...というと、それは難しいはず。
同時に、渇水に苦しむ県中部「中越」や西部の「上越」の状況が気になります。で、結果はというと、当地についてはほぼ予想通りの40mm(/24h)。県内の水不足に悩まされていた地域は概ね、当地の1.5倍くらいの雨が降りました。
もちろんありがたい雨ですが、農家の率直な感想は「これでやっと一息...」程度だと思う。県北部など豪雨に見舞われた地域を除けば、やはりまだまだ水を溜めたいところ。でもなかなかダムの貯水率は回復しません。ご紹介した「早出川ダム」の貯水率は相変わらず0%。【訂正あり】
上越地方の水瓶「正善寺ダム」も、わずか1.4%回復しただけ。(いずれも国土交通省「川の防災情報」による)写真は雨がほぼ止んだ正午前に外出した際に撮影した近くの「よしやぶ川」。40mmの降雨は田圃の水量が4cm増えたことを意味します。(拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))
実際、どこの田圃も水で満たされており、稲(および雑草)はホントに嬉しそう。でもそれ以外の場所に降った雨は順次、川に集まってきます。さぞや川は濁った大量の水で...と思って現地を訪れると、確かにそれらしき音。でも確認すると、音の出所は隣接する工業団地に降った雨が「よしやぶ川」に流れ込む際の音。(実話)
川の水量も、それほどではなく、ちょっと意外でした。(ただしいつもはチョロチョロ流れるだけ)お察しかと思いますが、以上は長い長い前フリ。朝、書斎で雨雲レーダーを見た瞬間、金沢市を含む石川県加賀地方がとんでもない状況に陥っていることを知りました。さすがにこれは想定外。
しかも状況は刻々と悪化していきます。いくら学校の大半は夏休み期間中とはいえ、平日。当地とは桁違いの雨が降っているので、外出することすら躊躇(ためら)われる場面すらあったはず。仮に無理に家を出たとしても、道路はあちこちで冠水。
電車も不通。Googleマップで道路の混雑状況を見ると、高速道路を含めてあちこちで通行止め。車は流れている道路に集中するので、広域で渋滞あるいは低速を意味する赤い線ばかり。この状態が概ね解消されたのは、お昼近く。
降り始めからの雨量は実に、331.5mm!!(/24h)。当地の8倍以上、昨日までの佐渡南部の倍以上もの降水量です。それでも倖いなことに、現在のところ富山県黒部市で自宅の雨漏りを修理していた高齢男性が転落して意識不明の重体に陥る──ご快癒(かいゆ)をお祈りします──などの例を除けば、大きな人身被害は報告されていないようです。
でもこれは、実際に発生した被害のごく一部に過ぎないはず。金沢市北部および東部の、標高が低い地域では多くの浸水被害が発生しているようです。また、ある程度標高があっても、川の流域では被害の可能性が。実は現役時代にお借りしていたアパートがある地区も、避難指示の対象になったのです。(実話)
これはたぶん、伏見川および金沢工大脇を流れる高橋川の氾濫を懸念しての措置。実際には、アパートおよび隣の大家さん宅は無事に違いないのですが。
他方、県境部など山間部では別なリスクが。一昨年7月の豪雨(およびこちらやこちら)や、昨年9月の能登での豪雨(およびこちら)を踏まえると、相当深刻な被害が発生していても不思議ではありません。
ただしいずれにせよ、現時点で被害の全貌は不明。また個人的には金沢とのご縁はひとまず切れているので、少なくとも当分の間、現場を訪れることはないはず。
もどかしく、悩ましい状況を強いられます。
■8月6日(水) 植物はかなり元気に... ──当地はあまり降らなかったものの、明日にかけて大雨か──
状況が厳しい方へ変化したため、予定を変更して昨日の続きを。
昨日は寒冷前線が予想ほど南下せず、佐渡および新潟県北部にかかり続けたため、これらの地域では記録的な大雨に。たとえば佐渡南部の佐渡市羽茂(はもち)地区では、現時点での24時間降水量が270.5mm(!!)に達しています。
つまり1ヶ月の平均降水量約200mmを大幅に超える雨が、24時間で降ったことに。その反面、渇水が続いている県中部「中越」や西部の「上越」では、昨日も雨はほとんど降りませんでした。他方、当地の天気が下り坂であることは明らか。昨日のお昼頃から雲が徐々に増えてきて、夜になってもこの傾向は継続。
つまり放射冷却が起きないので、夜間も気温はあまり下がらない。そこで昨晩もエアコンを稼働させたまま就寝しました。朝起きると前日同様、湿度がとても高い。明らかに少し雨が降ったのです。アメダスには記録されていませんが温度変化からして、0時過ぎに降雨があったことは確実。
外を確かめると空は雲に覆われて陽射しはなく、いつ降っても...という感じ。他方、黒雲が立ちこめているわけでもないので、その時点で強い雨が降る可能性は低い。書斎に入り雨雲レーダーを確認すると、まさにその通りの状況。ただし能登半島などには強い雨雲が控えており、それが約2時間後に当地に至ることは確実。
広島への原爆投下時刻は書斎で迎えました。で、雨はというと当然、予測通りに。
当地では10時頃から、それなりに雨が降りました。お昼前には小降りになると予想されたので、それまで外出を控えます。他方、今朝は、新潟市を含めた県北部は猛烈な雨に。たとえば新潟市の場合、現時点での24時間降水量が136.5mm。
昨日お伝えした「早出川ダム」付近(旧村松町)は112.0mm。
水害が懸念される一方で、農家にとって農業用水が少しでも欲しいこともまた事実。「この雨で、問題は一気に...」と事態が展開すればいいのですが、二重の意味で思うようにはいきません。
大雨が続いている佐渡および県北部は問題がかなり解消されたのかも。(逆に、こちらは水害が心配)でも実は、新潟県の「河川防災情報システム」によると、前述の「早出川ダム」付近では確かにかなりの降雨があったものの、河川の水量はそれほど増えていません。
もちろん現在は、降った雨が大地に吸収されつつある段階。それが遅れて河川に流出するのですから、今日の降雨にはもちろん十分な意味があるのです。もっと問題なのが、それより南側の中越および上越地域。
当地の24時間降雨量は5.5mmで、他の観測点は0mmから14.0mm。渇水の解消には程遠い状況。雨が小降りになったので11時頃外出しました。写真はその際に撮影した道路脇の紫陽花。開花、受粉期を過ぎているので、この時季は花が少ない。(拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))
紫陽花の「花」だって、正体は「萼(がく)」なんだし。それはともかく、個人的にはこれだけの雨でも植物はずいぶん喜んでいる、という印象を受けました。個人的な感想だったので公開するつもりはなかったのです。でも夜のニュースで、水不足に悩む上越地方山間部の農家が同じコメントを。
やっぱり、そうなんだぁ...。ただし以上は、現時点での中間報告。西に延びる颱風崩れの寒冷前線──というより、実態は停滞前線(=秋雨前線)──は東西に長く、しかも非常に活発。明日は新潟県内で線状降水帯が発生する恐れすら指摘されています。
佐渡──南部には避難指示──および県北部には土砂災害警戒情報が発令中されており、すでにかなり厳しい状況。
しかも明日以降は、前線が南下すると予想されています。これを受けてJR東日本は、明日は当地および隣の長岡以北の県内路線の運行を見合わせると発表。多くの学校は夏休み期間ですが、大学は集中講義のタイミング。
もちろん通勤客はその影響を免れることができません。正直なところ不確定要素が多すぎて、当地もどうなるかわからない状況。明日未明に大雨が降ることだけはほぼ確実ですが...。
明日は続きをご報告する可能性が高いのですが、(偉そうなことを言っていても)どうなっているかはまったくわかりません。
■8月5日(火) 「ドブルル...」 ──県北部と佐渡は降雨があったものの、残念ながら他地域にはなし──
結果的に、昨日の続き。
昨日は日付が替わる前に就寝。雲が出てきて放射冷却が期待できなかった──実際、今朝の最低気温は高かった──ため、エアコンは入れたまま。また筋肉痛対策として、太股の前面に消炎剤(湿布薬)を初めて貼付します。
もちろん意識して、水分を摂取。おかげで前日に続き、まぁ眠れた方。でも朝起きると何だかムシムシしています。7時なのに気温が急上昇しているからですが、それだけでは説明できないような...。家人によると、2時頃雨が降ったとのこと。
なるほど。
朝イチに皮膚科医院を訪れたのですが、薬局駐車場の一部に水たまりが。気象庁のアメダスには記録されていませんが、ある程度の降雨があったことは確か。
で、天気はというと、雲は出ているものの雨が降るかどうかは微妙。アメダスによると当地ではこの頃、5mmの雨が降ったことになっています(水たまりはそのためかも)。センセイ個人は雨に遭遇していませんが、ホントに降るか降らないかという状態が続いたようです。
報道でご存じかと思いますが今日は、北海道東部および東北地方の日本海側で激しい雨が降りました。新潟県はというと、寒冷前線が佐渡から下越地方(県北部)にかかり続けたため、新潟市以北ではかなりの雨に。現時点での24時間降水量は、新潟市で9.5mm。
県北部の関川村下関で33.5mm。他方、渇水が続いている県中部以南(中越および上越)に、雨はほとんど降っていません。寒冷前線がそこまで南下しなかったからです。
テレビニュースでたびたび登場する「早出川ダム」(五泉市)付近は0mm。県北部および佐渡を除き、水不足はまったく解消されていません。
写真は正午頃、昨日の撮影現場の近くを通りかかった際に撮ったもの。線路脇の農道を歩いていると「ドブルルルッ!!」という、エネルギー溢れる音に気づきました。水が流れて渦を作っている音です。
ここがその現場。(拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))手前左から右に向かって用水路をたくさんの水が流れていきます。その流れを、右側の薄茶色の簡易土嚢(どのう)──肥料袋に土を詰めたもの──で遮り、中央奥の田圃へ流しているのです。渇水状況下でこれだけ見ると、不法行為を想像されるかも。
でも実は、そのさらに先にある田圃には水が十分溜まっています。つまり単に、「この田圃に水を供給する順番が来た」ということのようです。旱魃(かんばつ)になると当然、各農家の間では水源の取り合いになりやすい。これが「水騒動」。たいていは約束を決めて、順番に水を供給するのです。
センセイは現場を見ていませんが、実家の河川流域でも起きたと聞いています。現在、少なくとも平場では土木事業のおかげで用水路が張り巡らされており、この付近の田圃がそうであるように、水はそれなりに管理されています。もちろん現在進行中の極端な渇水などは別ですが。
昨日の繰り返しになりますが、だからこの付近の稲作にはあまり問題がないはず。ただし「天水田」が多い中山間地は別。
何より雨が降っていない。そしてそれ以上に深刻なのが営農者の高齢化と、それに伴う耕作放棄。実家を含めて、特に中山間部では農家の高齢化が進行し、担い手が急速に減少しているのです。
政府は本日、米作の増産方針転換を発表。ただし少なくとも中山間地の稲作については、もはや手遅れ。
これが顕在化するのは、数年後です。(キッパリ)
■8月4日(月) 「腐っても、タイ」 ──明日以降、颱風崩れの低気圧は恵みの雨をもたらすのか...
──
昨日はやはり、疲れ果てていたらしい。
お伝えしたように昨日は、一種の緊張状態が抜けないまま。それはしかたないので「一晩ゆっくり眠れば、疲れも...」と願いながら就寝。当地は酷暑が続いており、痛風対策としてエアコンは稼働させたまま。
同時に血中尿酸値濃度を下げるべく、できるだけ多くの水を摂取します。その甲斐あってか「ぐっすり」とはいきませんでしたが、昨晩は割と良く眠れた方。「これなら...」と期待して起きると、身体が思うように動かない。他はともかく、太股前面の大腿四頭筋の下部がバキバキに。
平らな場所を歩く分には、たいした問題はないのです。でも膝を上げようとすると、うまく動かない...。最も怖いのが階段を降りる場面。手摺りに掴まり、足元を確かめながら降ります。ご存じのように、決して十分ではないでしょうが、高齢者としてはそれなりに運動しているつもり。
されどウォーキングと昨日の清掃作業は筋肉の使い方がかなり違ったらしい。農業その他は、かように重労働。自身の母親を含めて、改めて感謝せねば...というわけで今日は、(やや無理やりに)農業繋がりのお話。
写真はお昼に外出した際に撮影したもの。奥の特急「しらゆき」はたまたま通過したため撮影したものです。主役はその手前の稲。数日前に気づいたのですが、穂が出始めています。(拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))
「出穂期」に入ったのです。ちなみに読み方は、「しゅつぼ」でも「でほ/でぼ」でもなく、「しゅっすい」。知らない人が多く一昨年、県内のテレビニュースで農家にインタビューした際、「出水期」という字幕が表示されたほど。
少なくとも番組終了時まで訂正はありませんでした。
でもつい先日、母親が買い出しの車中で「もうすぐ『でぼ』だから...」。もしかすると誤読が定着しつつあるのかもしれません。それはともかくご覧のように、写真の穂は直立しています。
これは籾(もみ)の中がほぼ空っぽだから。写真の稲は現在「登熟(とうじゅく)」に向けて、太陽光を受け、水と二酸化炭素からでんぷんを形成し、籾の中に蓄積させて稲を実らせつつあるところ。
これからは文字通り、「実るほど、頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」に。もうお察しの通り、太陽光線と気温は十分すぎるほど。ただし何度もお伝えしているように水が不足しています。当地の場合、先月中旬を最後に3週間ほど雨が降っていません。
そもそもその前から小雨だったのです。それでも写真のような平場(ひらば)は用水路が張り巡らされており、それなりに水が。仮に水分不足による影響があったとしてもそれほどではないのです。
平場で怖いのは高温障害。コシヒカリの場合、30℃を越えると影響が出始めます。他方、水を降雨に頼っている「天水(てんすい)田」は危機的な状況を過ぎ、実際に被害が出始めています。昨日は農業水産大臣が長野県との県境にある津南町を訪れて、渇水状況を視察しています。(報道例)
彼に何ができるかは、まったく別ですが。他方、こちらもご存じかと思いますが明日以降、かなり深い寒冷前線が北陸地方を通過します。2週間くらい前から予測されていたことで程度はともかく、当地に雨が降ることは確実。ただし「恵みの雨」になるかどうかは、ちょっと微妙。
もちろん、このような状況での降雨はありがたいのです。ただし今回、北陸、東北地方を通過する低気圧は「颱風崩れ」。気象の世界では「腐っても、タイ(鯛)」という経験則があります。めでたい鯛にあやかっていますが実は、「颱風崩れの低気圧には気をつけろ」という意味。
低気圧周囲の空気が、大量の水蒸気を含んでいるためです。「恵みの雨」はもちろん、ありがたい。
されどその雨が、もしかすると災厄(さいやく)をもたらす可能性も。加えて大きく見ると、このように不安定な状況はお盆頃まで続く見込み。
不確定要素が多すぎるため、冗談抜きで明日以降しばらく、どうなるかわからない状況が続く見込みです。
■8月3日(日) 33.5℃の炎天下、関係者と協力し、2時間以上かけて西村一族の墓地を清掃しました
タイトル通りのお話。
あと10日で旧暦のお盆。田舎の人間にとって正月と並ぶ最大のイベントです。当然、関係者は墓参や方丈様──菩提寺の住職のこと──の「棚参り」(檀家の仏壇にお経を上げること)などに向けた準備を進めることになります。
8月最初の日曜日つまり今日は、西村一族の集団墓地を清掃する日。退職した一昨年から、それまでの母親に替わりセンセイが担当しています。この年は「お墓掃除デビュー」つまり初めてであったことと前の晩、高温の自宅に泊まったため熱中症寸前になり、冗談抜きで身の危険を感じたほど。
翌年は早朝に自宅を発つようにしたのですが今年を含め、高温下での作業は変わらず。それでも今年は3回目なので、今までの経験を生かします。
まず昨晩は夜更かしせずに早めに就寝。できるだけ良質の眠りを得るため、エアコンは入れたまま。と、同時に、窓を開けて眠ると気温で脱水が進行して、痛風が再発する可能性があるからです。
白状すると、血中の尿酸値濃度はかなり高い状態を継続中。(慣れてくると、足指付け根の独特のムズムズ感でわかるようになる)
ぐっすり眠れたかどうかは疑問ですが、5時前に自分で起床。作業は7時からなので、準備を整えて6時過ぎに出発します。準備万端...のはずが、ちょっと綻びも。
清掃作業では大量の汗をかきます。当番の方が冷たい飲み物を用意してくださっていますが、こちらも冷水を準備。現役時代に使っていた象印製の割と大きい魔法瓶に冷たい水と氷を満たしてもらいます。
ところがそれを受け取ろうとした時、魔法瓶の外周が結露していることに気づきました。魔法瓶の二重構造になった真空部分に空気が入っているのです。以前はこんなこと、なかったのに...。不吉な予感がしますが、ここは行くしかない。
実家到着後、作業着に着替えて6時半過ぎに墓地へ一番乗り。写真は後述する2回目の休憩の際に撮影したもの。iPhone SE(2nd)を使っているため、ふだんとやや色合いが違っています。(拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))
これだけ見ると特別な印象を受けないと思いますが作業開始前の現場は、草ぼうぼう。ポツポツと関係者が集まってきて、7時前に作業開始。今までより遅めなのは(センセイを含めて)皆さんが連日の酷暑で疲れているからでしょう。実際、除草および清掃作業の進行は、割とゆっくり。
サボっているわけではないのです。繰り返しになりますが作業が遅れた理由はまず、この暑さ。作業終了時、車外気温計は33.5℃を示していました。でも最大の理由は参加人数の減少。一昨年はかなり多くの方が加わっていました。
でも今年はかなり少ない。当番の方も「やっぱ、最後はマンパワーだて」。
初めて2回休憩し、9時過ぎに何とか清掃作業完了。所要時間は約2時間15分。仕事量は変わらないのに人出が不足しているわけですから遅れは当然。病気その他の事情で参加できなかったり、(たぶん)失念していたりして、清掃参加者は減少傾向にあるらしい。
そもそも、一部の家とは連絡が取れない...。ほぼ高齢者ばかり──ただし同級生の息子さんが参加──なので、「(病気などでの不参加は)いつ、どうなるか、わからんて」。もちろん他人事ではなく、センセイ自身を含めてです。お礼を述べて、それぞれ撤収。
センセイはいろいろな道具を持ち帰って整理し、着替えてから帰宅。無事に帰宅し...で終わらせたいところですが残念ながら一昨年および昨年同様、酷い身体的疲労。横になっても疲れが抜ける感じがありません。もちろんお昼寝なんてできない。それどころか逆に、目は冴えるばかり。
それでも水分補給に務めたため、脱水しているという感覚はありません。でも、まぁ、これでお盆のお墓参りの準備はできたから...と考えるようにしています。
どう考えても、田舎の人間の発想に留まったままですが。