2020年5月9日更新(2020年5月17日ページ移動)

──2020年5月第2週のニュース──

バックナンバーはこちら



5月9日(土) ツツジには、雨が似合うと思う ──ホットな授業を終えたセンセイを出迎えてくれたもの──

 今日は土曜日。つまり教員にとっては休日。

 でも金沢工大では、曜日による講義回数調整のため水曜日の授業を実施しました。お伝えしたように今学期のセンセイは火曜から木曜まで講義があるので今日はご出勤。されど一昨日の授業のまだ完全には抜けていません。
 間違いなく、加齢のせい。これが「老いる」ということなんですねぇ。

 午前中は人数の多い講義だし、初回となる前回は技術的な理由で見事にコケてしまいました(学生諸君の反応)。いわば今日はリベンジ、自(おの)ずと力が入ります。
 お陰様で、概ね問題なく終了

 水曜、つまり今日と木曜はお昼休みの後に授業があります。一昨日お伝えしたような事情で、重いものを食べるわけにはいきません。結局、何も食べないまま午後の大学院。
 結論から述べると、ホントに凄い。センセイらが、ではなく学生諸君が、です。今までの講義の中で、最も(知的に)面白かった授業じゃないかしら。

 もともと今回の受講生が優れていることはわかっていました。今回はみんなの顔を見ながら、そして実際にその場で意見を交換しながら実施したのですが、まさに、ホット。
 いや、凄かったぁ。

 3時過ぎに講義を終え、最低限の後片づけをして研究室を出ます。近くのドラッグストアで何か食べ物を買おうと思っていたのです。でも外に出ると、雨が降り始めたところ。
 予報通り。

 自動ドア(写真右奥)を出ると、近くの数カ所にツツジが植えられています。3週間くらい前から咲き始めたのですが、ふと、写真の花に惹きつけられました。写っているは1本のツツジ。全体は右奥に見えるように、グラデーションのかかったピンクの花。
 でもこの枝の花だけは白。しかも一部にピンクの筋が入っています。

 デジカメを濡らしたくないのでドラッグストアは断念して、研究室へ引き揚げます。桜の次はツツジ。

 そしてツツジには、雨が似合っていると思う。



5月8日(金) 果たして、ご縁はあるのか... ──大学近くの「麺匠 金色堂」、今週月曜日に正式オープンしていました──

 今日は見たまま、そしてタイトル通りのお話を手短に。

 お伝えしたようにセンセイは一昨日、金沢へ移動しました。お昼過ぎにアパートに着いて、ちょっと休んで──240kmも一般道を運転するので──から大学へ。途中で酒類量販店に立ち寄ります。
 もちろんサッポロビールを補給するため。

 「やまや野々市店」から大学までは、いくつかの主要ルートがあるのですが、安全運転を最優先にすると、自ずと経路が絞られてきます。『ドラえもん』第0巻を買った本屋の前を通り、チャンカレのところで右折。
 ...あれっ?!

 本屋の向かいにあるビルに動きがあります。つい先日ご紹介したばかりの麺匠 金色堂」が正式にオープンしたのです。前回訪れた時はまだ営業開始前だったのかも。
 写真は、おにぎりを買うためにキャンパスの外へ出た昨日撮影したもの。

 花環によると5月4日オープン。つまり連休中です。キャッチは「出汁をベースにした黄金のスープを自家製麺でシンプルに味わう」。素材の品質を重視しているようです。
 ちなみに、英訳だと思ってよく見ると、キャッチをそのままローマ字にしただけでした。

 気合いが入っているし、資金もかなり投入されている。興味はある。ただしセンセイはキンエン生活中。

 例外は許されないのか、「例外のない規則はない」なのか。う〜ん...。



5月7日(木) し、知らなかった... ──西村センセイ、訳あって数年ぶりに市販のおにぎりを買う──

 今日は木曜日。

 今学期のセンセイは、週の半ばに講義があります。関係者の配慮で、週末に自宅へ戻りやすくしていただいているのです。深謝、深謝。

 その代わり...という訳ではないのですが、水曜日と今日、木曜日はお昼休みを挟んで講義があります。講義の片付けと次の準備を考えると、通常でもお昼の時間は短い。特に、現在は遠隔授業を実施中。
 開始時刻30分くらい前からテレビ会議システムを使って「教室」を開設しています。

 そんな早くから「教室」に来る学生は少ないし、現在は入室制限もかけていないので、ほったらかしにしておいて構わないのです。でもそうはできないのが教師。
 というわけで、お昼が異常に短い。

 連休前の週は、1回はお昼を抜いたのです。でも、午後の授業でパワーを維持できませんでした。翌日は「ほっかほっか亭」で「のり弁当」を買ったのですが、こちらは満腹すぎて悪影響。
 そこで今日はわざと、大学近くのコンビニでおにぎりを2個購入しました。

 実は西村センセイ、市販のおにぎりを買うのは数年ぶり。ただし嫌いなんじゃなくて、その逆。センセイは農家の倅(せがれ)なのでご飯派なのです。
 でも、ある時気づいたことが。

 発端は市販のおにぎりに感じた微かな違和感。味の問題です。何だか味がしっかりし過ぎている...。ここ20年くらい視力が低下しているセンセイ、裸眼で細かい文字をことはできません。
 ある時、大学近くのドラッグストアで買ったおにぎり(写真とは別)を持ち帰り、ラベルをよく読むと、おぉ。

 1個あたりの食塩(NaCl)が何と、1g前後もあります。愕然としました。他に何も食べなくても、おにぎり5、6個で成人男子の1日の摂取目安量6gを超えてしまう数値。最初は具のせいだと思ったのですが、比較してみても差は少ない。
 ナシテ?!

 おにぎりはご飯、つまり炊いたお米を丸めたもの。お米──というより植物全般──はNaClをほとんど含んでいません。ご飯そのものは良く噛むと甘い味がするけど、それとともに、一緒に頂く惣菜の味を引き立てる脇役に徹しているのです。
 そして実は、健康食品。

 お寿司が塩分を多く含むのは有名な話。頂く時につけることが多い醤油を考慮する必要があるのですが、それがなくても、そもそも酢飯を作る際に塩を使うのです。調べてみると、コンビニやスーパーなどで売っているおにぎりも、酢飯同様。炊く段階で塩を加えているそうな。
 知らなかった。

 キンエン生活中の西村センセイ、塩分が多いパンよりも健康に良いと思って食べていたのに...。

 おにぎりを手作りする時、最後に僅かな塩をつけることがあります。これで美味しさが引き立つから。でもそれは、ポテトチップスにまぶされた塩と同様、塩辛く感じるだけで、摂取する塩分の総量はあまり多くないんだそうです。
 それよりも市販のおにぎりの方がはるかに塩分総量が多い。

 今回の話題は、若い学生諸君にはほとんど関係ありません。身体機能に余裕があるので、NaClを多少多めに摂取しても体外に排出されてしまうのです。でも中高年になると事情は変わってきます。身体能力が低下。
 加えて、塩味に慣れた身体がより多くの塩分を求めてきます。

 皆さんにはまだリアリティのないお話ですが、老婆心ながら、ひとまずお伝えしておきます。



5月6日(水:振替休日) 【祝】納車後4年3カ月で、BMW 320i M Sport(F30、MT)の走行距離が100,000kmに達しました

 今日は移動日。

 日中は雨との予報だったのですが、それでも新潟県内はたいして降らず、このまま...と思ったら甘かった。富山県内はまだら模様に雨。それでも石川県内は降雨がなかったか、あるいはあまり降らなかったらしい。
 交通量は非常に少なく、運転そのものは順調。

 なぜ雨を気にするかというと、黄砂の季節だから。連休中に綺麗に洗車したのですが、車庫──ただし解放式──に納めているにもかかわらず、翌朝には車体がうっすらと黄色くなっていました。花粉か黄砂。
 やはり後者だったようで、金沢到着時には薄いながらも再び泥まみれ。トホホ。

 先週末に金沢を離れる時から注意していることがありました。愛車BMW 320i M Sport(F30、MT)の走行距離が100,000kmに達するのです。達成状況は、連休中の走行距離次第。でも真面目な西村センセイ、「自粛要請」にきちんと応えて(?)、実家以外はほとんど外出せず。
 そのため、今朝、自宅を出発した時点で、上越市名立
(なだち)地区(旧名立町)の海岸沿いでで記録に達することが確定。

 筒石の手前で撮影したのが写真。納車後4年3カ月での記録です。中央の“23.0km”は自宅出発後の平均燃費。燃費が急激に低下する市街地走行後の数値です。
 信じられない...。(トータルでの燃費は21.0km/L

 センセイの行動パターンは自動車の運用に関する限り、哲学者エマヌエル・カントにはかなわないものの、相当固定化されています。その方が、いつもとの違いに敏感になるのです。
 もちろん自他の安全のため。

 出張による電車での移動や夏期冬期休暇などを考えても、1ヶ月当たり2,000km弱。年にすると24,000km弱と見積もりました。もちろん想定通り。
 懸念していたのは、最も心配な交通事故にと、車の劣化。

 すでに国産車なら買い叩かれる走行距離ですが、ヨーロッパ車は違います。それでも前のE46は10万キロを超えたころからサスペンションがヘタってきました。
 そこでかなりの費用をかけてサスペンションを更新

 乗り心地は確かに元通りになったのですが、そのだけ更新しても他とのバランスが取れなくなっていた──特にトランスミッション──ようで、程なく買い替えることになりました。トホホ。その時に比べたらF30、思いっきり元気。
 サスのヘタレを感じることはありません。

 やはり着実に進歩しているんでしょうねぇ。少なくともドイツの工業製品は...。

 「ドイツ車の楽しみは20万キロから」というのは有名な話。これからもいろいろな意味で楽しくハンドルを握らせていただきます。そして、BMWもホントに楽しそうなその走りで、期待に応えようとしているのがわかります。
 ...かなわない。特に筋の良さに。

 で、今日は新潟県および上越市の休業要請を無視する国道沿いのパチンコ店──駐車場にホントに多くの車があった──と、雨の中の田植えと、富山・石川県内で咲き始めたフジと、富山市内の休業中のパチンコ店敷地内のテントと移動販売車群を目撃。
 最後のものは、富山市内の飲食店が共同で、ドライブスルー方式で弁当を販売していたということのようです。

 というわけで、ホントはいろいろ撮影したかったのですが、溜まっている仕事が目の前にちらついていたのと、雨のために停車することはありませんでした。う〜ん、残念。

 少なくともフジについては、あまりに美しかったので、次回帰宅する際に抑えたいと思っています。



5月5日(火:祝日) 「四段重ね」はやめておきます ──人間、引き際が肝心だと思う──

 せっかくのゴールデンウィーク。でも正直なところ、センセイはなかなか気分が晴れない。

 一つの理由は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、先月中旬から遠隔授業の準備と実施、そして後片づけに忙殺されているため。やっとすべての役職から降りることができたので、今年度は本来の教育と研究に専念するはず...だったのです。
 もちろん遠隔授業は、まさに前者の中核。

 講義といっても、遠隔授業ではパソコンに座っているだけ。いつものように歌ったり踊ったり──していない──しているわけではない。(していませんので、念のため)。

 だから身体を物理的に動かした心地よさとはかなり違う。講義内容そのものはほとんど同じなのですが、疲れ方がまったく異なります。また通常の講義と違って事前の作業量は膨大だし、後片づけも同様。
 余裕がなくなるほど、ミスや、やり残した仕事が増えるという悪循環。

 今回、金沢から帰る際は、意識してゆったりとしたスケジュールを設定したのです。でもそれでも、ハンドルはゆとりがなくなっていることを伝えてきます。見方を変えれば、それだけBMWは凄いということになるのですが。
 無事自宅に戻ってからは、可能な限り休息。

 体調のバロメーターの一つである血圧、特に夕方の変化が興味深い。遠隔授業開始時ほどではないものの、一時期かなり低下した最高値はその後やや上昇に転じ、現在は「プラトー」(高原)状態
 でも朝は、まったく問題なし(明け方に夢を見ると、10mmHgくらい高くなる)。

 正確に言うと、夕方の血圧は入浴および夕食前に測定しています(金沢と新潟では時間が異なる)。たいていはやっと仕事を終えて急いで帰宅...という場面。
 ストレスが多い時はかなり高めの数値になることがわかっています。

 このゴールデンウィークもかなり仕事をしたのですが、自宅では入浴の時刻が決まっている──センセイに選択の余地はない──ので、その時刻を前にして焦っている時は、かなり高い。
 でも深夜、このページを更新し終えて、ふと血圧を測定すると起床時と同程度で、低い(それが本来の値だというわけではありません)。

 いずれにせよ、今回は自宅であまりくつろげなかったのは事実。物理的に忙しかっただけでなく、(お伝えしていませんが)一昨日は家人の知り合いに不幸があり、昨日はブルーレイレコーダーが頓死。
 もちろんこれにコロナウイルスのストレスが加わります。

 予定通りにこなせなくなっているのは仕事だけではありません。自宅滞在を機会に、Macのメンテナンスをする必要があります。特にアパートでの通信環境はiPhoneのテザリングに依存しており、極めて脆弱。
 各種アップデータの更新が滞っているのです。

 写真は自宅のMac miniの上に、一時的にシルバー2台(下から研究室〔SSD〕、金沢のアパート〔HDD〕)を重ねたもの。遊んでいるのではなく、システム更新の最中。実は大学から、公費で購入──だからセンセイの所有物ではない──したブラックも持ってきています。
 でも、さすがに四段重ねはやめておきます。

 調べてみると実機はともかく、仮想マシン(64bit版Windows 7)は一昨年の5月3日以来更新されていませんでした。ヘソを曲げられても、反論できない。そして同様にちゃんと面倒を見ていれば、ブルーレイレコーダーの異変に事前に気づくことができたかも。
 厳しい環境に適切に対応できないほど、基本的な知力体力が落ちているんだということだと思います。

 現役引退の日は、そう遠くないなぁ...。

 いろいろ反省すべき点が多い、今年のセンセイのゴールデンウィーク。センセイはトホホでしたが、皆さんはいかがだったのでしょうか。



5月4日(月:祝日) 【悲報】「未来少年コナン」初回を無事に録画し終えたその朝、ブルーレイレコーダーが頓死してしまった!!

 ...実話です。信じてもらえないかもしれませんが。

 朝食を済ませ、2階の書斎で新聞2紙を読んでからメールを確認。

 受講生からの質問とともに、「未来少年コナン」の再放送を伝えておいた知り合いからメールが。「これはスゴイ。最近、自分を教育したのは学校の教師ではなくて宮崎駿だったのではないかと考えていたところでした」とのこと。
 本日未明(実質的には昨晩)の初回放送だったので、こちらもブルーレイデコーダーを起動して、確認します...あれっ"?!

 二重の意味で、おかしい。まず、おかしい。(これじゃ、意味がわかりませんね)

 10年前に購入したブルーレイデコーダー“BVZ-AX2000”の動作がおかしいのです。ついさっきまでまったく問題を感じさせなかったのでしが、動画を正常に再生できなくなっていることは確か。
 何度かリセットおよび再起動を繰り返しても正常に動作しない。

 そのうち、中央のFL管が“SYSTEM ERROR”とメッセージを発し、次には写真のエラーメッセージ。マニュアルによるとメーカーに連絡せよとのこと。
 液晶モニタに電話での連絡先が表示されます。

 フリーダイヤルの連絡先に電話するとあっさりと繋がりました。必要な情報と状況を伝えると、こちらもあっさりと「修理できません」。部品の保管期間を過ぎているのです。
 「買い替えしかありません」。

 何度か再起動を繰り返し、ひとまずシステム起動に成功しました。“E61xx”は内蔵HDDのエラー。それもおそらく致命的で、実際、レコードプレーヤーのアームに相当するアクチュエータから異音が...。
 内蔵HDDの容量は2TB
(テラバイト)

 2台購入した“BVZ-AX2000”ですが、使用頻度は金沢の方がはるかに高く、HDDも満杯に近い状況。自宅のものは1TBを越える程度ですが、自宅にしかない内容も多い。
 そのデータが危機に瀕しています。

 BDへの移行を試みますが、救出できたのはごく僅か...。困った。冗談抜きで、困った...。

 救出できず、失われる運命にあるデータも可哀想ですが、このマシンはもはや修理不能。HDDが損傷したからといって、パソコンのように交換後、再インストールすれば、(データはともかく)マシンは元通りになる、というものではない。
 特にこの時期のソニー製ブルーレコーダーはHDDと紐づけられており、データは暗号化され、メーカーしか修理できない。

 そのメーカーに断られたのですから、他の部分がいかに健全であっても、このマシンはただの廃棄物。2007年の4月にまず自宅用を、そして秋にアパート用を購入した“BDZ-V9”はまだ健在なのに...。
 これまで購入した9台のDVD/ブルーレイレコーダーの中で最初の廃棄マシンとなります。

 それはともかく、センセイのシステムにおいてこのブルーレイレコーダーは中核。単なる番組の録画だけでなく、異なるフォーマットからのデータ受け入れとBD化のプラットフォームとなっています。特に問題となるのが“iLINK”(IEEE1394)。
 DVおよびHDVからのデータ受け入れと、HDデータの送り出しができる機能です。

 この時代のソニー製は万能マシンだったのですが、ソニーの凋落(ちょうらく)により、その後2年ほどでその機能を備える機種はラインナップから消えてしまいました。残るのは、そして“iLINK”を継承したのは、勝者パナソニック。
 一部の業務用機器(JVCの“SR-HD1700”など)も可能ですが。

 でも、良く考えてみるとセンセイのブルーレイデコーダーの使い方もかなり変化しています。かつてはホントにマルチに活用していましたが、振り返ってみるとそのような使い方は5年前、北陸新幹線開業当日に催された姪の結婚式の記録編集とブルーレイ化まで。
 しかも最近は時間がなく──これが老化なんだと思う──録画した内容をあまり編集しない。

 というわけで、ここは気持ちを切り替え、新しいブルーレイコーダーを購入することにします。ところが、調べてみるとパナソニックですら最近は“iLINK”対応製品を製造していない!

 対応する高級機種は5年くらい前に製造を打ち切っています。どうやら2年前の“DMR-BRG2050”(製造完了)が最後のモデルらしく、後継機種は“iLINK”機能を搭載していません。もちろんカタログ落ち。
 在庫は乏しかったのですが、やっとで2台を発注しました。

 落胆しながらも今日、市内の家電量販店で後継機種を確認しましたが、小さく、軽く、おもちゃのよう。筐体は黒色ですが実態は白物家電です。凋落はソニーだけでなく、パナソニックも。そして、この国の姿そのもの。
 ...え"?!

 二つ目の問題は何だって?

 昨晩放映された「未来少年コナン」を一目見た瞬間、愕然としてしまいました。

 オリジナルは当時の放送規格である4:3。現在は16:9ですから、そのまま放送するわけにはいきません。だから当然左右に黒を入れててオリジナル映像をそのまま放送するものだと考えていたのです。
 でも何と、放送された映像は天地を切り取って、無理矢理16:9に嵌め込んでいました。

 何を考えているんだろう...。



5月3日(日:祝日) 奇遇 ──『ドラえもん』第0巻を購入しました──

 昔から訪れてくださっている方ですら、今日のネタは予想外なのでは...。

 タイトル後半の副題は読んだままの通り。最初の「奇遇」は「きぐう」と読みます。「不思議な/思いがけない/運命の巡り逢い」くらいの意味ですが、この段階で今日の話のオチを見抜いた方は、かなりのファンだと思う。
 通じましたでしょうか...。

 3週間ほど前、『ドラえもん』第0巻特設サイト)を大学近くの書店で購入しました。((c)藤子プロ)

 ほぼまったく訪れることがないコミックコーナーを彷徨い、書棚の最下段でやっと「ドラえもん」のコミックシリーズを見つけました。棚には単行本全45巻のうち、1/3くらいしか並んでいませんでした。
 「第0巻」は平積みされていると思ったのに...。

 昨年末、センセイは新聞紙上で「第0巻」が発売されたことを知りました。昨日もお伝えしましたが、センセイはマンガやアニメをあまり見ません。自慢しているわけでも奇妙な精神論を説いているのではなく、結果的にそうなっただけ。
 でも、テレビで流していれば、立ち止まってしばらく見る時もある。

 別な観点から言うと、センセイを含めて、小さい子供を育てている時に「アンパンマン」や「ドラえもん」のお世話になって人はほとんどいないんじゃないかと思う。もう少し成長すると、戦隊ものか「プリキュア」(センセイの時は「セーラームーン」)になるのですが。
 センセイは1985年から年間、都内で暮らしていました。

 振り返ってみると現在よりもはるかに健康な生活を送っていて、勉強なしは仕事を終えると、夕方には帰宅。7時のNHKニュースの前に、テレビ朝日で放送されていた──はず──のが、「ドラえもん」。
 少年誌に連載されていたはずですが、前述したようにマンガは読まないので見ていません。ただし、小学館から発売されていた雑誌に掲載されていることは知っていました。

 当時のセンセイの理解は、ドタバタアニメ番組。実際、当時はその色彩が濃かった。

 やがて30分番組として放送されるようになってから、センセイの理解は徐々に変化。三鷹駅前の三省堂書店で単行本『ドラえもん』第1巻を購入...と覚えていたのです。
 でも所有する現物を確かめてみると実際は、どこかの古本屋で子供の書き込みの入ったものを買ったらしい。

 もちろん子供向けのコミックですが作者、藤子・F・不二雄氏の考え方に興味を持つようになり、全巻を購入。ただし途中からペースダウン。ご存じの方も多いと思いますが、藤子氏(本名藤本弘氏)が体調を崩されたためです。(1996年没)
 完結は1996年。センセイが新潟へ引っ越した後です。 

 「ちびまる子ちゃん」の作者さくらももこ氏(2018年没)は落語への造詣が深く、ストーリーを「チャンチャン」という形で終わらせます。進行にも落語の影響が見て取れます。
 藤本氏にも似たような面が。

 ただしオチを強調するのではなく、何をやってもダメなのび太の良い面に着目。逆境でドラえもんの「道具」に頼って事態を打開しつつも、最後は自分の力で成長するしかないことを悟る、という構成。基本的に例外はありません。
 ただし長編映画は別。個人的にはほとんど興味ありません。

 この構成の背後に存在するのは、作者藤本氏の人間への優しい眼差し。厳しい現実──今回、小学校時代に激しいイジメに遭っていたことを知りました──を醒めた目で認識しつつも、それを超克(ちょうこく)し、普遍的なメッセージに昇華(しょうか)する。
 それを可能にしているのは、もちろん氏の才能。潜在的な能力(ポテンシャル)を有しているだけでなく、相当勉強していることがわかります。

 前述したように、「ドラえもん」が幼児向けおよび低学年向け書籍に掲載されていることは知っていました。

 もちろん、これらの原本は残されているのでしょうが、一般の読者が触れる機会はありません。特に興味深い初回、つかり登場時とその前後のエピソードをまとめたのが「第0巻」。これはもう、買うしかない。
 写真はその表紙──正確にはカバー──ですが、手足は現在の白色ではなくピンク色。その他にも...。(内緒)

 実際に手にすると、藤本氏の子供たちへの理解がいかに深かったかに驚かされます。「愕然と...」というのが最も適切な表現。

 「第0巻」、一部は上記リンク先から一部無料公開中ですし、第1巻〜第3巻も5月14日までの期間限定ながら、無料で閲覧可能です。興味を持たれた方はぜひアクセスし、よろしければ冊子ないしは電子版のコミック購入を検討してみてください。
 ...あ"、忘れてた。

 「ドラえもん」の「のび太」(2005年までのテレビ朝日版)と、昨日お伝えした「未来少年コナン」の主人公「コナン」の声優は、小原乃梨子さん。わざと日程を調整したわけではありません。

 こういうこともあるんですねぇ。

「最近のニュース」(最新版)へ
バックナンバーのトップページへ
トップページへ戻る