2011年4月23日更新(2011年5月1日ページ移動。2015年2月11日写真削除)

──2011年4月第4週のニュース──

バックナンバーはこちら

4月23日(土) 満開の桜の下、柏崎市ではテニス大会が開催されていました

 週末なので新潟(柏崎市)の自宅へ戻りました。連休は電車が混雑することもあって、連休までの3週間は、電車派のセンセイとしては珍しく、連続して車を利用するつもりです。
 その先週末。

 金沢を発った時はすっかり葉桜だったのですが、国道8号線を走り続けて県境を越え、さらに富山県東部に至ると桜のピンク色が目立つようになりました。
 富山県。他県に比べると小ぶりな富山ですが、県の東西では、ずいぶん雰囲気が違います。

 そのまま新潟県に入ると、夜桜で有名な上越市以北──「以東」の方が実態に即しているんだけど──はかろうじて満開に間に合いました。
 もちろん上越市に隣接する柏崎市内も、です。自宅近くの跨線橋の上から撮影したのが写真。

 桜の向こうの土手になっている部分は越後線の線路。このごく僅かの期間、電車に乗っていると桜並木の中を走ることになります。
 絶景です。

 その手前、数面からなるテニスコートでは県内各地から集まった高校生が試合に臨んでいました。
 きびきびとしてその動作のたびに、声援がかかります。

 試合やその応援に夢中になっている生徒諸君は知らない──まだ幼かったので当然なのです──と思いますが、ここは新潟県中越沖地震で被災した方のために仮設住宅が置かれていた場所
 今日、この場所を見る限り、その面影は全くありません。

 道路の反対側はご覧のように緑色のネットが張られ、立ち入りが制限されています。お伝えした市民会館移設新築工事の一環です。
 現場は桜の木の右奥。

 免震構造を含む基礎工事は完了したようで、数日前から大きな鉄骨を組み始めています。写真左側の平らな部分は日本石油産業発祥の地。

 わかりにくい──撮影テクニックの問題です──のですが左手奥、この地域のシンボル「米山」が、まだ白いままでその姿を見せています。
 これらの場所、仮設住宅用地に転用されたテニスコートを含めて、多かれ少なかれ2007年に発生した新潟県中越沖地震で大きな被害や影響を受けています。

 被災した人々の内面はとにかく、少なくともあれだけの大災害でもあれから3年以上を過ぎてしまうと、表面的な傷跡はわかりにくくなってしまうんですね。
 もちろんそれは、基本的には良いことなんだと思います。センセイを含めて普通の人は、普通の生活を送ることが何よりも大切なのですから。

 でも、比較的短期間にこのような復旧と復興が実現できたのは、被害が地震の直接的な被害に限定されていたからです。
我が国は何度も何度もの地震被災経験を経て建築物の耐震基準を強化してきました。

 けれども今回の大震災は、想像を絶する津波と原子力発電所の想定外の弱点──これを人災と判断するか天災と見るか、主張は分かれるでしょうが──が、すべてを破壊し尽くしています。
 中越沖地震の比ではありません。

 個人的にどう考えるかどうかは別にして、柏崎市の新市民会館は、地域にとって復興のシンボル。それはそれで、わからないではありません。
 でも(被災前に現地を訪れた)センセイとしては、今回の大震災の被災地が、概ねこのような状態に復旧するためにはその数倍の時間と労力と、そして人々の地域復興に向けた意志を求めているようになりません。

 そして、一見するとそれと矛盾するようですが、そのような若い人の発想についていけない人々を含めて、肯定的に暖かく迎えてあげる仕組みも必要だと思います。



4月22日(金) 陽射しに誘われて(?)、講義棟前のスペースも活用されるようになってきました

 写真は昨日のお昼に撮影したもの。

 学生諸君が講義棟前でお弁当を食べています。隣は新厚生棟で、その一階は食堂ですから、そこで昼食を、というのが普通。要するに食堂が混雑しているんですね。
 朝晩は少し寒かったのですが、昨日の金沢はご覧のように好天。日中は実際の気温以上に暖かく感じられます。

 その陽射しに誘われるかのように、お弁当を買って戸外に出てきたようです。ほぼ全員が新入生。
 授業の受け方や自炊の仕方、そして食堂の混雑の混雑の避け方など、自分でしっかりと発見したんでしょうね。

 でも今は、ごく一部に「何だかついていけないような感じが...」とか「朝、起きようと思うんだけど...」という学生が出始める時期でもあります。

 入学直後、本人はずいぶん無理をしていて、その反動が出たり、「大学に入学する」という具体的な目標を達成すると、今度は何をしたらいいのかわからなくなったり。
 周囲は気づかないけれど......。

 ところでこの場所、もともとは駐輪場でした。それが新厚生棟建設の際、このように整備されたのです。
 最初はほとんど利用されなかったのですが、以前を知らない新入生にとってはくつろげる場所の一つになりつつあるようです。

 学生だけでなく、キャンパスも成長するんですね。ここでくつろいでいる学生諸君はもう大丈夫。

 残念ながらそうでない学生諸君の話を聞くのが、センセイの今年からの仕事です。母親同様、彼ら彼女らも何故かセンセイには話しやすいようで、いろんなことを正直に、しかも熱く語ります。
 誰かがやらなければならない仕事ですが、やってみるといろいろな発見があり、そして人間について深く考えさせられます。

 意外に思われるかもしれませんが、困っている学生諸君の成長を予感する場でもあるんですよ。

 それにしても結局、今週のニュースは大学の様子ばかりだったなぁー。ま、それだけキャンパスが日々変化、成長しているということなんですけどね。



4月21日(木) 何だろう。この毛むくじゃらの物体は... ──若鷲の巣の前で──

 すみません。予定を変更して、今朝、センセイが出くわしたものを。

 大学の斜向かいのパン屋さんでサンドウィッチを買い、新厚生棟の前の道路を通って研究室へ戻ります。街路樹の根元にゴミが二つ。心ない誰かが......。
 あれ?

 最初はレジ袋か食べ終えたパンの包装に見えたのですが、近づいてみると何だか毛むくじゃら。
 それが木の向こう(写真左上)にも。

 最初に目に入ったのはビニール紐の切れ端ですが、よく見ると細い小枝などが組み合わされています。
 そして何枚かの白い羽根。そう、これはたぶん、鳥の巣。

 最初は球状に見えたのですが、ご覧のように一部は口が開いています。ここに雛鳥がいたに違いありません。
 どこから来たんだろうと周囲を見渡したのですが、はやり街路樹の上に巣を作っていたように思えます。

 カラスか雉(きじ)だと思うのですが、大学構内の高い木の上に割と立派な巣を構えているのはよく見かけます。
 でもこの巣は、テニスボールより一回り大きい大きい程度。どんな鳥が子育てをしていたのでしょうか。

 人間に近い場所に巣を構えることで、逆に、大きな鳥などのライバルから子供を守ろうとしたんじゃないかと思うのですが...。巣の中はもちろん、周囲に卵の殻などはなかったので、雛(ひな)鳥は無事に巣立ったのでしょう。
 ちなみに、新旧厚生施設の相性は“Eagle's nest”。つまり若鷲の巣、です。

 このキャンパスは、いろいろな鳥(?)を育てている神聖な場所なんですね。



4月20日(水) 正門脇の低木が、謎を残したまま伐採されてしまった!!(番外編)

 今日は予定外の話題を。朝、所用があったので正門をを通って外へ出ようとして、え"!?

 校門脇で二人の作業員が低木を伐採しています。

 いつ咲くのかわからない不思議な小さな実(?)をつけていたので、その後も何度か(こちらこちら)お伝えした、あの灌木です。

 朝、車で正門を入る時は、いつも通りの姿だったのです。それが、僅かに幹の根元を残すだけ。
 ......そういえばその後、チェーンソーの音が響いていたっけ。

 う〜ん、なぜ切り倒されてしまったんだろう。

 景観の向上にそれほど役立っていたとは思えませんが、邪魔だったわけでもない。
 いつもきちんと刈り込まれていたし、低木だから視界を遮るなど、交通の邪魔をしていたわけでもないし。

 実は春休みに入った頃から、キャンパス内では木々の伐採が続いています。良く解釈すれば見晴らしが良くなりました。
 でもセンセイのようなへそ曲がりの人間にとっては、精神的な逃げ場が無くなってしまうような、そんな感じ。

 神社が神社である理由の一つは、鎮守の森だと思うのですが......。



4月19日(火) 同じ葉っぱでもこちらはぜひ、もっと逞しくなってほしい ──ニュートンのりんごの木──

キャンパス内では若葉の緑が急に目立つようになっています。

 研究室前の木も、見るたびに若い色の葉が増えていきます。ぼんやりと眺めていたら目の前でどんどん成長するんじゃないか。そんな感じすら受けます。
 さすがに写真は省略しますが。

 相変わらずの忙しさで身動きが取れないので、今日、外へ出たのはお弁当を買う時だけ。
 途中、気になる場所へちょっとだけ寄り道しました。

 センセイが金沢工大へ移る時、キャンパス内3カ所に植樹したニュートンのりんごの木です。
 バス待機所のものはすくすくと成長している(こちらこちら)のに、正式な看板を背負った写真のものはなかなか大きくならない。

 幹が太く感じられるかもしれませんが、これ実は、相当接近して撮影しているためにそう見えるだけ。
 実は成人男子の人差し指くらいの太さしかないのです(親指の太さには、確実に負ける)。

 それでもご覧のように、小さな小さな葉が出始めています。その先端が茶色がかっているので、心配性のセンセイはちょっと気をもんでしまう。

 他の木々に多少負けてもいいから、もうちょっと逞しく成長してもらいたいなぁ。



4月18日(月) いつの間にかヘリコプターは撤去され、蒸気機関車は檻の中。そして...

 今日は見たまま、そして金沢ではなく、新潟県柏崎市のお話。

 センセイが住む柏崎市では、新潟県中越沖地震で大きく被災した市民会館を新築中です。
 市役所脇の古い建物はすでに解体済。

 この工事は駅前公園の整備と一体で進められており、公園の一部、中越沖地震後に仮設住宅が置かれていた場所も、一切合切取り壊されています。

 公園の反対側の隅にはヘリコプターと蒸気機関車(D-51、1号機)が置かれていたのですが、昨年、何故かヘリのエンジンだけが持ち去られました
 エンジンを外した後、ご丁寧に、機体を組み直しています。

 その後は放置されたままになっていたのですが、今月上旬、この場所を通ると機体も撤去されていました。
 残っているのは阪神大震災で活躍したことを記す説明文だけ。なぜ一度に片づけなかったんだろう。

 そして隣のデゴイチは、というと、これが見事に鉄製の檻の中。

 「檻」の前(写真左)には、篤志(とくし)家がこのSLを寄贈した経緯を示す看板が残っています。

 「檻」に貼られた説明によると、工事のためにいろいろ調査していく過程で、この蒸気機関車にアスベストが使用されていることが判明したため、近寄れないようにしている、とのことです。
 それなら解体するしかないと思うんだけど。

 お気づきかと思いますが、これらの写真は今月上旬、まだ寒さが残っている時に撮影したものです。

 この週末、柏崎でも桜が咲き始めたので、公園の桜をバックに撮影しようと思ったのですが、公園全体が工事用の柵で囲われてしまっていました。
 これらに近づくことは、もうできません。

 この場所はそのまま公園として残すことになっているので、(SLを除いて)囲わなくてもいいと思うのですが......。

 正直なところ、柏崎市のやることは、よくわからない。



4月17日(日) 研究室前の木の蕾が、たった1日で大きく変化しました

 センセイは明日の会議に備えて──「講義に備えて」、でないのが悲しい──すでに金沢に戻っています。でも話題は昨日の金沢での出来事。

 お伝えしたように、このところ割と暖かい日が続いているので、金沢は春がどんどん深まっています。日によっては初夏の気配を感じる場面も。
 昨日、研究室で仕事をしていて気づいたのですが、一昨日ご紹介した研究室前の木の蕾が、たった1日で大きく変化していました。

 たぶん萼(がく)になる部分だと思います──違っていたらごめんなさい──が、付け根の緑色の部分が大きく開いています。
 まるで蝶が緑色の羽根を広げているよう。生命力を感じます。

 気のせいか、蕾もさらに膨らんでいるような。

 さて今日は、と思って研究室から確認すると、部屋に到着したのが夕方だったためか、その後はあまり変化していませんでした。
 日が暮れると急に寒くなる、まだそんな気候だからでしょうか。

 今週の前半は雨も降る予報なので、水分を十分吸収したこの木と蕾がどうなるか、興味津々です。

 ところでJRの回数券が切れるのと、連休期間中はJRの混雑が予想されるので、今週、来週と車を利用する予定です。
 そのついでに近くの酒屋さんへ行ってみたのですが、柏崎で品切れになっているサッポロビールをちゃんと売っていました。

 う〜ん、せっかくの車。ここでサッポロビールを買って、柏崎の自宅へ運ぼうか。

「最近のニュース」(最新版)へ
バックナンバーのトップページへ
トップページへ戻る