2018年12月29日更新(2019年1月6日ページ移動)

──2018年12月第5週のニュース──

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12月29日(土) 家が、揺れる... ──当地は風が強く冷え込んでいるものの、ほぼ積雪なしに新年を迎えることができそうです──

 自宅が、揺れている...。もちろん微かにですが。

 それに気づいたのは数日前のこと。センセイの書斎は2階にあるのですが、もともと近くにある信越本線を重い貨物列車が走行すると少し揺れます。
 軽い電車やだと揺れないし、1階だと揺れはわからないのですが。

 だから最初は貨物のせいだろうと思ったのですが、おかしい。貨物列車はこんなに頻繁には走らない。すぐに揺れが強風によるものであることを悟りました。
 もちろんこのところの悪天候のせい。

 でもこれまでこんなに揺れたっけなぁー、というのが本音。自宅は築22年を過ぎたところですが、親戚の宮大工──現在は廃業──がきちんと建ててくれた家なのに。
 経年劣化かしら。

 写真は今日のお昼、信越本線にかかる陸橋から南西方向を見たもの。正面には地域のシンボル(よね)があるのですが、頂上付近は雲の中。
 今回の雪は山雪型なので、ご覧のように平野部に積雪はほとんどありません。

 ただし風は強い。

 アメダスの記録によると昨日は20.6m/s、今日は18.7m/sの最大瞬間風速を記録しています。最低気温は0℃前後でそれほど冷え込んでいるわけではありません。実際、今回はまだ凍結を見ていません。
 しかし風が強いので、体感気温は実際の気温より2〜3℃くらい低く感じます。

 もちろん外出は自動車。屋根付きの車庫──ただし2面は壁がない──に置いているのですが、車を走らせようとすると、車体やガラスが白くなっています。
 雨に混ざった土埃もあるのでしょうが、海に近いので塩分が含まれていることは確か。

 今日は娘が帰省するので、午後、柏崎駅まで迎えに行きました。駐車場に車を止めると、少し離れた場所にパトカー。パトロールかなと思ったら、2名の警官が板のようなものを手にしていました。
 ここは昨年5月末で閉店した老舗和菓子店「美野屋」跡。

 強風で奥のシャッターの下部が破損して歩道に散ったようです。警官はそれを一時的に店舗脇に片付けていたんでしょう。それほど風が強かったというわけですが、一昨日お伝えしたように、当地は「風の街」。
 そして、センセイが生まれ育った町です。

 風が強いし冷えるけど、どうやら今回はほぼ積雪なしに新年を迎えることができそうです。



12月28日(金) 遅ればせながら、Googleのブラウザ“Chrome”を導入しました

 自宅に戻ってから1週間。実家の世話などはもちろんのことセンセイは、こういう機会でないとできないことにも手をつけています。

 その一つが、コンピュータの整備。センセイは場所はもちろん、コンピュータについても新旧Mac OSおよびバージョンの異なるWindowsなどいくつかの環境を切り替えながら、できるだけ首尾一貫した仕事をするように心がけています。
 というか、そうでないと仕事ができません。

 実は、今年に入ってから問題になっていたのが、ブラウザ。

 西村センセイはブラウザとして、フォントの見やすさ、ブックマーク管理、そしてファイルのダウンロード管理という三つの理由で主に“Safari”を使用しています。センセイの場合、古いOSのマシン(仮想マシンを含む)も多数利用しているため、それらにも同じ原理原則で対応する必要があるからです。
 ただし、世の中の主流でないことも、事実。

 セキュリティの問題もあるので、Windows環境ではすべてIE(“Internet Explorer”)と使い分けています。

 加えてWindows 10上では“Edge”も併用。Microsoftお勧めなので、今後メジャーになるのかしらと漠然と考えたからです。ここ数年この体制で乗り切ってきたのですが、今年の5月にYahoo!がセキュリティ管理を強化。
 “Safari”では対応できないページが増えてきました。

 メインを切り替えるにしてもIEは文字を読みにくいし、“Edge”はWindows 10専用。それにそもそも、Mac版は存在しません。

 そこで今回、遅ればせながら、Googleのブラウザ“Chrome”を導入してみました。まずは自宅のMac mini(OSは10.6.8)。もちろんインストールできたのです。ただし「OSが古いので、対応するChromeも以前のもの(49.0.2623.112)ですよ」という意味の警告が。
 そりゃ、そうでしょう。

 起動するたびに「古い...」という警告が出るのですが、それ以外、基本的には問題ありません。多少の追加作業が必要だったのですが、IEではできなかった“Safari”ブックマークの順序を保った移行もできました。
 これで複数環境でのブックマーク管理が格段に楽になりました。

 ほぼ唯一の問題は、ブラウザに振り回され気味なこと。いかにもGoogleらしいと言えばそれまでですが。

 閲覧履歴やその他情報が見事に残されたまま。センセイの場合、まったく個人での使用ですが、さすがに気味が悪い。消そうとするとああして、こうして、消えない...。
 調べてみると「シークレット モード」なるものの存在を知りました。情報をあまり残さないモードです。

 それだったら誰だって、最初から「シークレット モード」と考えるはず。実際、Windowsマシンはプロパティに多少書き加えるだけで「シークレット モード」で起動できます。ただしMacはちょっと難しい。
 結論から言うと、この二つのモードを切り替えながら使用しています。

 写真は昨日のこのページのリモートサイトを、Mac miniの仮想マシン(OSはWindows 7)上の“Chrome”(画面左側)と“Safari”(右側)で見ているところ。
 お気づきと思いますが、フォントの太さと行間が異なります。

 “Edge”は比較的“Chrome”に近く、“Internet Explorer”では文字が非常に細く、かつ行間が詰まります。

 いろいろありましたが現在のところ、自宅のMacの大半には“Chrome”をインストール済(一部仮想マシンを除く)。金沢(大学およびアパート)のマシンについては、年明け以降順次インストールするつもりです。
 これでダウンロードの問題さえなければなぁ...。

 ところで、報道によるとMicrosoftは“Edge”に代わる“Chrome”ベースのブラウザを開発中とか。もしそれが本当なら“Edge”の、あのゴリ押しは何だったんだろう...。



12月27日(木) 柏崎市の複合商業施設から、ゲームコーナーがなくなっていた... ──これからの地方のあり方──

 新潟の自宅に戻り、電話で実家の様子を尋ねる──というより両親の安否確認──と、母親から頼まれごとが。

 所用で柏崎市内へ行くのだけれど、帰路を送ってくれないかとのこと。往路は路線バスだから帰りだけでよいそうな。ご褒美じゃないけど、自宅に戻る際に野菜を渡すとのこと。待ち合わせ場所は、旧市街地中心部の複合商業施設「フォンジェ」。
 中国語で「風の街」という意味だそうです。

 施設は立体駐車場を兼ねているので車を止め、建物の中に入ると、あれっ?!

 入口近くにあった書店が閉鎖されており、広い空きスペースになっています。囲いはなく、煌々と照明がつけられたまま。電気代のことは気にしないのかしら。
 エスカレーターに乗る必要があるので建物を回り込むと、再び、え"っ......。

 ゲームコーナーがなくなり──より適切には「ゲームコーナーすらなくなった」と言うべきか──写真の「フリースペース アオハル」になっていました。
 「アオハル」の意味はわかりませんが、手前では男性の高齢者3人がくつろいでおり、奥では高校生(?)が勉強しているのかマンガを読んでいるのか...。

 良く考えてみると、センセイが「フォンジェ」の中にちゃんと入るのは数年ぶり。地下のスーパーは年1、2回立ち寄るのですが。ここ数年で大半のお店が撤退したようです。
 そもそも「フォンジェ」は2001年、経営不振で民事再生法の適用(≒倒産)を受けています。

 ボードには何枚かの大きな模造紙──新潟県では「大洋紙」と呼ぶ──が張られており、ポストイットで立ち寄った人(?)の意見が貼付されています。その1枚には「フォンジェの課題」。
 スーパーのレジで精算を終えた母親を迎えます。

 レジが混んでおり、時間がかかったとのこと。目の前で見ているのですから、それは良くわかっています。旧市街地で営業していた「イトーヨーカドー 丸大 柏崎店」が8月に営業を終えたため、高齢者を中心とする買い物難民がこの「フォンジェ」に集まっているのです。
 自動車を使えない人には、このお店しかないので。

 振り返ってみると柏崎市は、数年前の「はるやま柏崎店」撤退に始まり、今年は「イトーヨーカドー 丸大 柏崎店」、「ミスタードーナッツ柏崎店」、「メガネパリミキ柏崎店」、そして地元資本のガソリンスタンド2店舗と閉店ラッシュ。
 さらに春には、富士ゼロックス柏崎工場の閉鎖が控えています。

 でもこれは当地だけの現象ではありません。全国を行脚(?)しているセンセイがこの目で見た限り、稚内市から糸満市までの地方都市で共通して起きている現象。

 端的には一極集中、少子高齢化、あるいは人口減少。そしてその背後にあるのは、急速に進展する科学技術と結びついたグローバル化。一種の地殻変動です。
 ......おっと、これじゃ講義だ。

 何を言いたいのかというと、その背後にあるもの、あるいは論理を考えなければならない、ということです。「フォンジェ」のあり方は青森市や富山市で進められている「コンパクト・シティ」の考え方と共通するものがあります。
 果たしてそれで良いのですか、ということ。

 「フォンジェ」のすぐ近くには、以前ご紹介した「シルバーふれあいサロン『やまゆり』」があります。真冬なので並んでいる野菜も、そしてお客さんもそんなに多くはありません。でも、身の丈に合った暮らし方を提唱しています。
 センセイが現在、そのような生き方をしているかどうかは別ですけど。

 おっと、やっぱり講義になってしまった。 



12月26日(水) 西村センセイ、2014年に付け替えされた吾妻線の新線区間に乗車する

 今日は見たままのお話。鉄道ネタです。

 群馬県渋川市の渋川と吾妻(あがつま)郡嬬恋(つまごい)村の大前を結ぶ吾妻線に乗車しました。2002年に同線の終点を訪れていますから、16年ぶりとなります。乗り終えた区間なので、必ずしも乗車する必要はないのですが、これには事情が。
 吾妻線は、吾妻川に沿って敷設されています。ところが吾妻川に八ッ場
(やんば)ダムが建設されることになり、途中の区間が水没してしまうことになったのです。

 旧線は川の北側(左岸)を走っていたのですが、南側(右岸)に新線が建設され、2014年から供用開始。

 上越新幹線に乗ると渋川に近い場所で、高架橋の上から吾妻線を見ることができます(ただし新線区間は見えない)。新線区間の様子を確かめたかったのです。
 とにかく高崎まで新幹線で移動。

 乗換駅だからでもあるのですが、実は吾妻線、すべての列車(各駅停車)が高崎始発。渋川始発の列車はないのです。今回は特急「草津」に乗車。
 写真は後述の長野原草津駅で撮影したものです。

 特急「草津」は上野始発なのですが、客室内はほぼ満席。ちょっと意外でした。センセイのことですからモーターを搭載していない車両の中央部、一番良い席を確保済。
 改めて車内を見渡します。

 前回は各駅停車で移動したので、雰囲気が全然違います。乗客の大半は行楽客。高齢のカップルが主ですが、中には医学書を開いた若いアベックも。目立つのはアジアからの観光客です。
 草津温泉へ行く途中なのでしょうね。

 それはともかく、特急「草津」は所定の時刻に高崎駅を出発。新前橋─群馬総社間の中国映画「頭文字 D」撮影現場を線路の両側に見ながら──意味がわからない人は映画を観てね──快走します。
 渋川から上越線に別れを告げて吾妻線に入ります。

 一度訪れている路線なのに、車窓からの風景は新鮮。空の高い場所に上越新幹線の高架橋を確かめます。特急「草津」地域の拠点都市中之条に停車。風情のある駅です。
 地元の方が下車。

 岩島駅を過ぎると、左手に立派な橋が見えてきました。これから入る新線区間です。右側に目を凝らすと細い旧線が見えますが、すでにレールは撤去されていました。
 ちょっと見ただけでは、線路の跡だとはわからないと思います。

 吾妻川に架かる橋を渡った途端、トンネル。トンネル、どこまでもトンネル。最近の工法のトンネルで面白くないし、そもそも何も見えません。
 確かめようと思っていた、長さ僅か7mと、日本最短で有名だった「樽沢トンネル」(「樽沢隧道」)も見えない。

 おいおい、と思っているところで急に視界が開け、2枚目の写真のように右側(北側)が迫ってきたところで長野原草津口駅到着。バラストの色を見てもわかるように駅付近の旧線区間は待避線として使用されているようです。
 それ以外の区間ではレールの撤去が進んでいました。

 特急「草津」はかつてこの先の、万座温泉および鹿沢温泉最寄り駅の万座・鹿沢口駅まで乗り入れていたのですが、現在は長野原草津口駅が終着。
 要するに、草津温泉最寄り駅まで観光客を運べば良い、という割り切りらしい。

 長野原草津口駅の旧駅舎は記憶にないのですが、少なくとも現在の駅舎は最近建設されたばかり。アジアからの観光客が記念撮影をしています。
 駅前は、というと、見事なまでに何もない。ホントに何もない。

 駅員も駅前で待つJRバスの乗務員も観光客をいかに効率的に運ぶかに専念しています。まぁ、事情はわからないではないのですが。やや意気消沈気味の西村センセイ。
 杜甫
(とほ)の「國破山河在」が頭に浮かびます。

 吾妻線は盲腸線。来た経路をそのまま戻ります。美しい路線です。

 ......大前までなら、もう1回乗ってもいいかな。もちろん各駅停車で、です。



12月25日(火) ゴミ出しできないから、体重が増えてしまう!? ──西村センセイ、「彩美食 絆」に入り損ねる──

 タイトルだけでは何が何だかわかりませんねぇ。「風が吹けば、桶屋が儲かる」のようなものですから。

 お伝えしたようにセンセイは先週土曜日に金沢を離れ、現在は新潟の自宅に滞在しています。年中忙しい金沢工大に移ってからは、珍しい長めの冬休み。ただし、一人暮らしの金沢では少々困ったことが。
 金沢を去る前にゴミ、特に生ゴミをどう処分するかという問題です。

 センセイが暮らす地域の生ゴミ回収は、月曜と水曜。

 一人暮らしのセンセイが出すゴミの量は僅かなので、いつも市が指定する一番小さな袋に入れて指定された場所に出します。問題は、木曜の朝に年内最後のゴミ出しをしてから発生する生ゴミをどうするか。普通の週末なら、1回くらい飛ばしてもあまり問題はないのです。
 数日後には回収してもらえるので。

 でも今回は2週間半の間があります。冬場といえども生ゴミをそのままにするのは辛い。聞くところによると金沢大学の学生はこのような場合、ゴミを冷凍庫に入れるんだそうですが、それもいかがなものか。
 もちろん不法な処理はしたくない。

 というわけで今回センセイが下した決断は、生ゴミを出さない。すべてを外食で済まそうというのです。

 ふだんのセンセイは自炊。炊いてから冷凍しておいたごはんと、自分で簡単に調理した野菜、それにスーパーで購入した刺身か焼いた魚で夕食を頂きます。栄養素も、分量も自分に合わせることができます。
 おかげで問題になるほど太ることもなく、基本的には糖尿病など大きな病気とは無縁(ただし例外〔こちら〕や〔こちら〕あり)。

 そのセンセイが、飲み会を除けば、年に1度あるかないかの外食を金沢で2晩(+都内でもう一晩)続けようというのです。候補はあったのです。アパート近く、以前美味しい讃岐うどん「こう泉」だった跡を改装した「彩美食 絆」です。
 お弁当は美味しかったので、夜の部も期待が高まります。

 ただし心配なのは、営業しているかどうか。夜は、お店を開いていないことが多いのです。実際、木曜の夜は電灯が消えていたので、仕方なく向かいの“Joyfull”ですき焼き定食を頂きました。美味しいのですが、味が濃い(≒塩分が多い)。
 翌晩、今度こそ「絆」へ。写真はその時撮影したもの。

 いざお店に入ろうとして、カウンターがない──少なくともお店の外からは見えない──ことに気づきました。個室ばかりなのです。諦めて別なお店へ行くことに。
 後で調べてみると「絆」は現在、夜は予約客しか対応していないようです。

 近くにラーメン店や洋食店はあるのですが西村センセイ、夜にラーメンを食べるという習慣はありません。基本方針を変更しようかなど考えた末、近くの「らーめん みそ膳 福々亭横川店」に入りました。
 宗旨替えをしたわけではないのです。ここでご飯を頂こうと考えたのです。

 単品の「野菜炒め」と「ご飯」が目に入ったのでそれをお願いすると、「豚バラ定食」(880円)と同じ値段で良いなら出しますよ、とのこと。諦めが早い西村センセイ、2枚重ねの感熱紙に二重線を引いてもらい「豚バラ定食」をオーダーします。
 程なく届いた定食は、お肉たっぷり、ご飯もたっぷり。その心意気はありがたいのですが...。

 飢えを覚えているセンセイらの世代に「出されたものを残す」という概念はありません。お腹一杯になって帰宅。翌土曜日の朝食と昼食は軽めにしたのですが、研究会終了から新幹線の乗車時刻までに、かなり時間があります。
 帰宅が遅くなることはわかっているのであらかじめ、夕食は不要と家人に伝えています。

 ここで食べるしかない。

 銀座から最寄りのJR有楽町駅近辺はお洒落な場所。しかもクリスマス前の土曜日。通りから外れた目立たない場所にある中華料理のチェーン店に入ります。入り口付近のカウンター席を指定されたのですが、ドアが開くたびに冷たい風。
 ただし調理担当を含めて全員東南アジア系の店員の対応には誠意が溢れています。

 で、センセイ、「肉野菜炒め定食」ではなく「野菜炒め定食」をお願いしたのですが、「みそ膳 福々亭」ほどではないものの、かなりの量。お肉もかなり入っています。もちろん美味しかったのですが、帰宅すると何と、いつもより2kgほど体重が増えていました。
 もともと先週は、食事量が多めだったのです。

 帰宅後は文字通りホームグラウンド。運動量が少なくなるため、食事には気をつけています。現在は本来の体重よりまだ1kgちょっと多いなぁ、という状態。

 それぞれの料理は美味しかったし、籠められた気持ちも有り難かったのです。念のため。



12月24日(月:休日) 金沢を発つ前に、センセイが大学付近で見たもの

 今日も見たままの話題。

 ただしセンセイが先週末に金沢を発つ前に見たものです。何だか縄張りを主張する犬のメーキング行為みたいですが、あまり気になさらぬよう。
 写真は先週半ば、お昼を食べにキャンパスの外へ出た時撮影したもの。

 気になる場所に近づくと、やっぱり...。

 ローソン金沢高尾台店跡地でのガソリンスタンド新築工事がずいぶん進んでいました。出光興産のマークが掲げられた看板の下には、空白の価格表と「セルフ高尾台」の表示。
 ふ〜ん、と思って通り過ぎようとしたのですが、何だか通常ではない雰囲気。

 敷地の真ん中に紅白幕で覆われたテントが設置されています。それだけでなく、どうやらその中で、何かの行事が、まさに進行中らしい。
 もちろん無事な開店と繁盛を願う神事が行われているものと思われます。

 その後について直接この目で確認したわけではありませんが、恐らく翌日オープンしたんでしょうねぇ。ネット上で現在の価格情報を見る限り、ずいぶんお得。
 オープン限定特価なのかもしれないけど、これならセンセイが金沢で利用するお店より安いかも。

 交差点を挟んだ斜向かいにある従来型のお店は今後、相当厳しい状況になるんだだろうなぁと思いながらもう少し歩くと、あれっ?!
 かつて存在した天丼「てんや」の跡地で建設工事が行われていたのです。これは予想外。

 経営会社のにとっても期待だったであろう新業態での開店から突然の閉店、そしてあれよあれよという間の解体

 工事の進捗度は相当なもので、主たる作業は最外装と内装工事のようでした。形態からして店舗、それも飲食店の可能性が高い。要するにかつて存在した「てんや」そのもの。
 整地から始まる新築工事、閉店は仕方ないにしても解体工事費用も相当なはず。

 さらに、それをなかったことにしての、今回の新築工事。お金を含めたリソースの活用を考えれば、「居抜き」あるいはそれに近い形態の方が、格段にメリットがあるはずなのに。
 向かいの「はなまるうどん」(「幸楽苑」をほぼそのまま転用)のように。

 でも、まぁ、それを言い出すと建設業の仕事が激減してしまうかも。「人はパンのみにて生きるにあらず」は人間の本質を突いていますが、「人はパンがないと生きられない」こともまた事実。
 西村センセイ、個人的は、パンはほとんど食べない。

 されど、その意味の重さは理解しているつもりです。



12月23日(日) 時計の役目って、何だろう... ──西村センセイ、「時計台駐車場」の時計で希哲学する──

 今日は見たままのお話。

 お伝えしたようにセンセイは昨日、東京経由で帰宅しました。先々週末から自動車を使わず、鉄道だけでの移動。だから遅刻、すなわち乗り遅れは御法度です。昨日も早めにアパートを発ちました。
 金沢駅行の路線バスを追いかけるような格好で乗車できたので、予定よりも早く駅に到着。

 土曜日の朝で、通勤通学客が少なく、車中も、道路も混雑していなかったこともあります。

 センセイのことですからホームへ出て、あっちへ行ったり、こっちを尋ねたり。ふと、写真の時計が気になりました。金沢駅北の通称「時計台駐車場」、正式には「金沢駅西口時計駐車場」の時計です。新幹線および在来線の車中から良く見えます。
 ただし車中で目に入るのは、右側の時計だけ。

 新幹線ホームからだと左側のものも良く見えるのですが......う〜ん、見比べてみると、これでいいんだろうか。時計の役目って、いったい...。
 でも、まぁ、金沢工大構内の時計も、結構ずれているのですけどね。

 ただし良く考えると、もっと本質的な問題が存在するのかもしれない。哲学者の故藤澤令夫(のりお)によると、時間「アワー」の語源はギリシア語の「ホーラー」(“wra”)。
 でも、そのもともとの意味は「為すのに相応しい、適切な」という意味
(ただし、一部センセイの解釈を含みます)

 だとしたら、あまり細かいことに拘る方がおかしいのかもしれない。もちろん基準となる時計が狂って事故が起こったりしては困りますが。

 ある学会がゲストとしてお招きした時に、ボロボロになった氏の名著『ギリシア哲学と現代』を持参し、サインしてもらいました。このページを書くために岩波新書を探してみたのですが、書斎の中には見当たりませんでした。
 ただし『著作集』で確かめていますので、以上の内容に間違いはありません。

 定時に発車した北陸新幹線「かがやき」の車中で、「もしかしたら、事柄を矮小化しているのはこちらの方かもしれない」と、時計を見ながら反省したセンセイなのでした。

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