2020年7月11日更新(2020年7月19日ページ移動)

──2020年7月第2週のニュース──

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7月11日(土) 止めを刺したのはこちらも、新型コロナウイルスか... ──残念ながら「つけ麺 凪」は閉店したらしい──

 ある意味、昨日の続き。ただし大学近辺ネタというより、閉店繋がりです。

 週末なので新潟の自宅へ帰宅したのですが、その途中、沿道の変化に気づきました。近くに車を止め、撮影したのが写真。

 先月、アパート近くのつけ麺専門店「二郎系つけ麺 凪(なぎ)」がこのところ少なくとも営業を休止しているらしいということをお伝えしました。
 ここはもともと
老舗レコード店「ヤマチク」本社だった場所。

 2009年の同社倒産翌年、建物の一部がこの二代目つけ蔵 TSUKEZO」としてオープン。センセイも何回か入ったことがありますし、金沢ではそれなりに知られたお店。
 ちなみに建物の後ろ半分は、まったく別の工務店の事務所として使用されています。

 オープン後はお店の前の駐車場ではスペースが足りなくなり、向かいのコンビニに無断駐車する利用者が出て苦情が寄せられたため、隣の駐車場の一部をほどの繁盛ぶり。
 されどその後、お客さんはやや減少気味。

 それもあってか、昨年夏には店舗を改装して店名も変更しました(チェーンから独立したらしい)。残念ながらセンセイはその前からキンエン生活に入っていたのでお店に立ち寄ることはなくなりましたが。
 お客の増加にはなかなか繋がらなかったようですが、それでもしっかりと固定客を抱えていたと思います。

 休業時の写真ではわかりませんが、卓上にお客さん用の調味料が載っているなど、ホントにその直前まで営業していた、という感じだったのです。この状態が数ヶ月続いていました。しかし今回は明らかに、店内の什器(じゅうき)備品が搬出に備えて移動されています。
 店内に人の動きは感じられません。

 これはやはり、閉店と判断するしかない。

 たぶん、何もなかったらまだ営業を継続できたんだろうと思います。お察しの通り、止めを刺したのは新型コロナウイルス。春は目に見えて外食産業の利用者が減少していました。もちろんお店はテイクアウトメニューなどで対応しようとしました。
 ただし麺類など、汁物を扱うお店はやはり難しい。

 個人的にはお店に入るかどうかは別にして、もうちょっと頑張ってもらいたかった。

 ただしこれを経営者の側から見ると、話はまったく別。改装費用はそれなりにかかっており、正直なところ負債も抱えているんじゃないかと思います。ただしこのお店の経営者は明らかに、店舗の外観などに無用な支出を控えています。
 現状を客観的に判断した結果、ここはひとまず撤退。

 新たな借金は抱えずに、「次」の再起に向けてしっかりと準備する。組織を運営する者としてのセンスはある、とセンセイは考えます。

 どうでしょう。



7月10日(金) 大学脇の「ゼロカフェ」跡が、空室になっていました

 天気が悪くてしばらくキャンパスの外へ出ていなかった間に、市内の様子がずいぶん変わっていた(例えばこちら)シリーズ(?)。

 写真は一昨日、高橋川の向こうにある「ほっかほっか亭」を久しぶりに訪れた時に気づいて撮影したもの。大学のすぐそば、ファミリーマートが入ったビルにある元「ゼロカフェ」跡が空室になっていました。
 右隣は台湾料理の「
鬚張魯肉飯(ひげちょうるうろうはん)」です。

 センセイが金沢工大に移籍したばかりのことは良く覚えていないのですが、気づいたら、ここには「びっくりラーメン 工大店」がありました。
 当時のセンセイはラーメンを食べていたし、とにかく安かった──味はそれなり──だったので、時々利用していましたが、経営不振で約10年前に閉店。

 しばらくは空室だったはず。そこに新たに店を構えたのが「ゼロカフェ」。企業をスポンサーとした、本学学生対象の無料カフェだそうな。金沢を拠点とし、かつては複数店舗が存在したようです。
 金沢大学前店については現在も営業中であることは、この目で確認しています。

 ただし、少なくとも工大前店については、ごく最初はともかく、本学学生の姿を見ることはほとんどありませんでした。しばらくしてお店は、系列の「ソレスト」・「ヒトタス」へ。
 しかしやはり、人の出入りは少ない。個人的には家賃負担が気になっていました。

 というか、このところはほとんど無人で何の用途にも利用していなかったようなのですが、どうやらそれが、完全撤退したらしい。事業展開にもよりますが、まぁ、妥当なところでしょう。
 つくづく学生を対象とした商売って、とても難しい。

 特に相手が工大生の場合は。



7月9日(木) これもコロナ騒動長期化への対応か?! ──大学食堂の衝立が、本格的なものに更新されていました──

 ご存じ方が多いと思いますが、東京都では今日、224名もの新型コロナウイルス感染者が確認されました。

 1日当たりの新規患者としては過去最高。もちろん大問題ですが、正直なところ「当然だろうな」というのが印象。このところ新規患者数はずいぶん増加していたのに、政府や東京都は何も対策を取っていなかったので。
 これらの患者は概ね2週間前に感染したので、しばらくの間、患者数が増加することはあっても、減少することは考えにくい。

 このような、大規模な病気の流行などでは、為政者が客観的な情報を提供し、明確な目標を示すことでそこに所属する構成員(今回は国民)が強く団結し、困難に立ち向かうという場面が多く見られます。
 その場合、支持率も上昇。

 ただし我が国の場合、今回そのような現象は見られず、むしろ支持率は目に見えて低下。ラテン語で“Vox populi, vox Dei”という格言があります。
 「民の声は(すなわち)神の声」という意味。朝日新聞の「天声人語」はこの言葉に由来しています。

 民は、見ていないようで──そして実際、見ていないことが多い──いて、しっかり見ている、ということ。後は個々人や家族、それぞれの組織が適切に対応するしかなさそう。
 写真は一昨日撮影したもの。

 所用で大学食堂の中を通りました。混雑を緩和するため、教職員は食堂利用の自粛が求められているため、ずいぶん久しぶり。すぐに気づいたのですが、雰囲気がずいぶん違います。
 違いはもちろん、写真のアクリル製の衝立
(ついたて)がもたらしています。

 以前の、既存の材料を利用し、手作りで製作した簡易なものではなく、テーブルのサイズに合わせて製造された本格的なもの。支える支柱も金属製。
 しかもテーブルに当たる部分はフェルト製。テーブルを可能な限り傷めないようになっています。

 患者増加の時期と一致したのは偶然ですが、どうやら金沢工大も、腹を据えて新型コロナウイルスとお付き合いする覚悟を決めたようです。ちなみにこの件、食堂を利用する学生諸君は良く知っているはずの内容。
 つまり今日は、それ以外の方への現状および今後の見通しのご報告、というわけです。



7月8日(水) 久しぶりの茜雲の下、僅かな乗客を乗せた「のっティ」は進む

 今日は見たままのお話。

 曜日数調整の関係で、金沢工大では今日、金曜日の授業が実施されました。センセイは今学期、金曜に授業はありません。この機会に、学期はじめに一部実施できなかった1年生との個人面談をすることにします。
 朝イチに最初の面談希望が入っていたので、いつも通りにご出勤。

 「彼」は、5分前に来室しました。午前中全部と、午後の後半を使って面談を実施。「話を聞くだけ」と思われるかもしれません。そしてある意味、その通り。
 でも、場合によっては、言葉の背後に存在するとてもデリケートな、そして本人すら意識していない問題を認めることがあります。

 だから実は、相当気を使う作業

 午後の前半は明日の講義を準備していたため、結局、今日は一日中バタバタした状態。体力も使いましたが、気力はかなり消耗気味。
 それでいて、仕事は進まない。

 区切りではなく、見切りをつけて、いつもより遅い時刻に大学を後にします。朝は雨だったので、今日は自動車でご出勤。今週は毎日です。
 基本的には研究室に籠もっていたのですがブラインド越しに、お昼前には雨が止んだことは確認していました。

 守衛室で鍵をお返しして校舎を出ると、駐車場のある北西方向は見事な茜(あかね)空。このところずっと雨が続いていたので、本当に久しぶりに見た、という感じがします。天頂付近の暗い、青い空と夕日が対照的。
 小型のデジカメを鞄から取り出していたら、目の前を野々市
(ののいち)市のコミューター・バス「のっティ」が通り過ぎました。

 乗客はごく僅か。バスが高橋川に架かる橋の上に差しかかった時に撮影したのが写真。実際には相当暗い状況です。(輝度のみ若干修正)

 天気に関しては、個人的にも3週間くらい前からいろいろありましたが、センセイ個人は自動車を利用できます。でも最近の雨で学生諸君は大変だったし、自動車を利用できない老人などはもっと大変だったはず。
 そしてお察しの通り──目の前には存在しないけど──豪雨で被災した人々がいらっしゃいます。

 「のっティ」の利用者の多くは、そのような方々。

 経済性は重要で決して無視できないけれど、でもやはり、それは二の次、三の次だと思う。



7月7日(火) 日田と三次の共通点 ──金沢では今朝、1時間当たり41.0mmの猛烈な雨が降りました──

 今日は7月7日。つまり七夕。

 でも、ロマンチックな気分で星空を観ることができた地域は、全国的にはごく僅かなんじゃないかと思います。

 火曜日は朝イチに対面式の講義があります。夜明け前から時々目が覚めたのですが、その時はたいした降りではありませんでした。でも6時前、つまり起床の時刻には酷い雨音。でも例によって授業の準備が終わっていないので、どうしても出勤する必要があります。
 ヒラ社員に戻ってからは珍しいスーツ姿。

 もちろん自動車で出勤したのですが、駐車場からはそのスーツをかなり濡らしながら校舎へ移動します。皮肉にも、雨は小降りに。
 予定通りに準備を終えたのですが、この頃から雨の降り方が尋常ではなくなりました。

 後から知ったのですが、金沢では午前7時から8時までの1時間の間に41.0mmもの猛烈な雨を観測したんだそうです。「バケツをひっくり返した」という表現が相応しい降り方。ただしこれは金沢地方気象台の観測データ。
 正直なところ、大学近辺ではそこまでではありませんでした。

 しかし激しい雨が降ったことは事実。そして困ったことに、この雨はセンセイの講義にちゃんと参加しようと頑張った諸君を直撃したはず。この状況下、1名だけ遅刻者がいましたが、全員が出席。
 素晴らしい。

 写真は講義と後片付けを終え、お昼前にお弁当を買うためキャンパスを出た時に撮影したもの。大学脇を流れる高橋川の様子です。水は濁り、水位も上がっています。
 ...朝はこんなものじゃなかったはず。

 金沢付近は断層が日本海に迫っている関係で、手取川など一部を除くと短い河川しかありません。要するに、雨が降ったら川の水かさがすぐに増し、一気に日本海へ注ぐ。だから今朝、雨が集中した時は相当増水したんだろうと思います。
 ご存じのように、今日も九州を中心として大雨が降り、各地で大きな被害が出ています。

 筑後川(正確には、大分県側は「三隅側」)が氾濫(溢水(いっすい))し、市街地に重大な被害をもたらしたのが日田(ひた)市。センセイはここを二度訪れています。乗換(+お昼)の関係で2回目は日田駅前に降り立ちました。
 良い場所だなぁ、というのが第一印象。

 日田駅を出発し、お弁当を頂きながら久留米に向かっている時に気づいたのですが、ここはいくつかの、しかもかなり大きな河川が合流しています。駅は少し高い場所にあるのですが、筑後川(三隅川)が増水したらひとたまりもない...。
 そして実際、今回そうなってしまったようです。

 お気づきだと思いますが日田のこの地形、昨日ご紹介した三次ととてもよく似ています。そして古くから住む地元の方は、直接経験することはなかったとしても、諸先輩から氾濫と浸水について話を聞く機会があったはず。
 しかし、残念ながら...。

 もちろん実際には、そう簡単に引っ越せないとか、土地の土盛りには膨大なお金がかかるとか、現実的な障害がいくつも存在するのです。だからこそ、軽々しく「あの時、こうすれば...」などと口にすることはできない。
 水害の後始末は地震より難しく、しかも心身ともに激しく消耗する作業。

 前者はどこまでも泥と湿気がつきまとうのに対して、後者は壊れてしまっているため、すべてを捨てるしかない。

 この水害からの復旧と、復興までの長い道のりは、まだ始まったばかりです。



7月6日(月) あの日も、強い雨だった ──九州豪雨、被害が拡大しなければいいのですが... ──

 やはり、昨日は九州の水害についてお伝えすべきでした。その場合、今日も続編となっていたでしょうが...。

 九州で降り続いている激しい雨は、停滞前線の南下に伴い、今日の午前中は鹿児島県と宮崎県が中心となりました。鉄道路線でいうと、西の指宿(いぶすき)枕崎線や東の日南線。センセイは2015年にJR九州を全線完全乗車しています。
 これら南部の路線は、その際に乗りました。

 6月7日から8日にかけて乗車したのですが、実はこの時も、猛烈な雨に襲われたのです。だからセンセイの記憶は、とにかく雨、雨、雨...。写真は8日早朝に撮影した指宿駅。始発に乗車したので、駅付近には誰もいません。
 写真では雨を確認できませんが、道路は濡れています。

 指宿駅にはその前日の最終列車で到着したのですが、その時は猛烈な雨。折り畳み傘しか持っていなかったので、ホテルまでが大変だった──タクシーはいなかった──し、その後の食料(+ビール)確保も困難を極めました。
 翌朝、指宿から枕崎まで乗車したのですが、その頃まではこのような天気。

 ただし鹿児島中央駅に戻る途中で、再び雨が降り始めました。鹿児島中央駅からは特急に乗車したのですが、すぐに日豊本線「竜ヶ水」駅を通過します。
 険しい崖と海とに挟まれた狭い場所。そして崖は火山灰が軽く固まっただけのシラス台地。

 お気づきかと思いますが、ここは大雨で崖が崩れ、列車が土砂に押し流されて犠牲者が出た場所です。南宮崎駅で日南線に乗り帰る頃には、ひたすら強い雨。
 ローカル線を乗り継いでいるので、センセイは朝から何も口にしていません。

 終点の志布志駅前付近に食堂はもちろん、コンビニはない。でも事前にドラッグストアが存在することは確認済でした。そこで何か食べ物を...と考えていたのです。でも、甘かった。
 雨があまりにも強いので、目と鼻の先にあるお店にも行くことすらできなかったのです。

 実は鉄道の旅って、見方を変えると雨とのつき合い方の問題でもあるのです。

 センセイは2017年度末で廃止されたJR西日本の三江(さんこう)線に二度(こちらこちら)乗車しています。乗換の関係で、初回は広島県の三次(みよし)から島根県の江津(ごうつ)に下っています。その時も、猛烈な雨。
 やはり、食べ物に困りました。

 三江線は、今回大きな被害を受けた肥薩線同様、江(ごう)の川に沿って敷設されています。雨に降られた代わり、といっては何ですが、陸閘門(こうもん)など暴れ川である江の川とともに生きる人々の智慧を実感することができました。
 でも、本当にお伝えしたいことはここから。

 センセイが乗車した三次駅は上流ですから、物理的にはもっと高い場所に存在します。でも駅前を歩いていたら、ビル1階の天井付近(!!)に、豪雨で江の川が氾濫し、ここまで推移が上昇したとのプレートが。
 冗談抜きで、びっくりしました。

 後から確認すると三次は、江の川にいくつかの割と大きな河川が合流する場所。駅前は割と平坦ですが、見方を変えるとそれは洪水でもたらされた土砂が形成したもの。つまり、今回の熊本県人吉駅付近と同じ構造。
 未確認ですが、人吉駅も浸水したようです(少なくとも人吉温泉駅と車両は浸水した)。

 他方、雨、つまり水は敵ではありません。人体はもちろん、この世の生物は基本的に水分から構成されていると言っても過言ではない。ウイルス同様、ポイントはそれとのつき合い方。でも、言うは易し、行うは...。
 今日の雨は、午後から北部中心になりました。

 これ以上、被害が拡大しないことを願うばかりです。



7月5日(日) 音質の、もう一つの秘密。 ──約30年連れ添ったDAコンバーターを開腹して、お別れを告げました(2)──

 多くの方がそうでしょうが、センセイも昨日の朝から「心はちぢに乱れて...」。

 東京都知事(ちじ)選挙のことではありません。「千々」(「千千」)と書きます。もちろん熊本県南部で起きた水害です。センセイは人吉と八代を結ぶ肥薩線(旧鹿児島本線)に2回(こちらこちら)乗車しています。
 その時に初めて知ったのですが肥薩線と道路は、球磨
(くま)川と険しい山の僅かな隙間を縫うように敷設されています。

 四国と違って山々そのものはさほど険しくないのですが、人吉は盆地なので、上流からの水だけでなく周囲からの川の水が集中します。そしてその出口付近は昨年の長野市と同様、川幅が急に狭くなっています。
 要するに、氾濫しやすい。

 人吉駅の売店で、実家と伯母のために地元産の美味しい漬け物を買ったのですが....。千々に乱れるわけだ。

 されど現在のセンセイにできることは限られているので、昨日の続きを。本当は昨日お伝えするつもりだったのですが、水害の影響で(?)蘊蓄(うんちく)が長くなった──そして誤字その他が多数残ってしまった──ため、今日に送りました。
 回路的にはデジタルなのですが、アナログ基盤に装着されていたので、その繋ぎと理解してください。

 ご紹介した“D-500”DAコンバーターは、音質に関しては優れた潜在的能力を有していました。コストの関係で、そのままではしょぼい音でしたが。
 その高品位音質には、三つのポイントがあります。

 まずは昨日ご紹介したPHILIPSの“TDA1541A S1”DACチップと外付けのコンデンサー。二つ目が本日のテーマ、「ディザ」(Dither)回路です。
 それを担うのが、写真のIC。昨日のアナログボードの右端裏側にあります。

 「ディザ」は、実は広く活用されている技術。デジタル信号は1/0だけなので、一度に扱うデータの幅(bit)をどんなに増やしても、本質的に不連続です。
 しかもアナログ信号に変換する時には、どうしても特定の誤差が発生します。

 例えば画像などだと、コンピュータからの映像をそのまま表示すると、不連続な部分──多くはまだら模様──が目立ちます。デジタル・オーディオだと初期のCDプレーヤーが「硬い音質だ」と表された理由です。
 それを軽減させるのが「ディザ」。決して解消するわけではないのですが。

 オーディオの分野で初めてディザを活用したのはTEACだと思う。“D-500”だけでなく、この時期の同社製マシンは「ZDサーキット」なるものをアピールしていました。“ZD”は“Zero Distortion”のイニシャライゼーション。歪みがない、という意味。
 実際には、歪みの絶対量は増加するのですが、人間には軽減して感じられるのです。

 確かに、それまでの「硬い」音とは違っていました。「腰がない/弱い」など、別な問題も存在しましたが。それはともかく、「硬さ」を解消したのがTEACのこのチップ。同社はICチップを製造していないので、どこかに発注したはず。
 それを問題にしているわけではありません。ビジネスとは、そういうものです。

 ただし、このICチップあるいはボードだけを持っていても意味がないので、“D-500”は廃棄します。黄色いビニール袋に詰められた同機は、明日には回収されるはず。

 デジタル・オーディオの音質を左右するのはアナログ技術。まだ、三つ目のポイントが残っています。続きはたぶん、明日。

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