2017年7月1日更新(2017年7月9日ページ移動。2019年5月1日写真削除)

──2017年第5週〜7月第1週のニュース──

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7月1日(土) 国道8号線沿いに、滝が出現しました ──西村センセイ、大雨の中を帰宅する──

 正確には、以前からずっと存在しているのです。

 ただし、ふだんは崖の上からここともう1カ所に水が流れ出ているだけで、なかなか絵にならないため、今ままでご紹介しなかったのです。でも今日は、ご覧のように凄まじい水の量。
 今朝、新潟の自宅へ戻る途中で撮影した写真です。

 ここは新潟県上越市西部の鳥が首岬付近。少し高く、柵のある部分は旧北陸本線で、現在は「久比岐(くびき)自転車歩行者道」として利用されています。以前ご紹介した丹原(たんばら)休憩所の近く。
 手前の道路は国道8号線。左側で海に面しています。

 もう少し正確に言うと、この付近から「名立崩れ」を含めた名立筒石テレビドラマのロケ地(こちらこちら)となった藤崎、そして能生までこのような地形が続きます。
 典型的なものではありませんがこれは、「海岸段丘」と呼ばれる地形で、地盤の隆起によって形成された構造でです。

 崖(「段丘崖」(だんきゅうがい))の上は比較的平坦な「段丘面」になっており、段丘面上を北陸自動車道が走っています。
 他方、国道8号線はこの間、海と崖に挟まれた汀線
(ていせん)部(海岸線)を進みます。

 このような地形だと、段丘面に降った雨は必ずしも太い河川を形成することなしに直接海に注ぎ込みます。
 この場所もその一つ。

 降雨はいきなり段丘崖に達します。こんな場所に旧北陸本線や国道8号線(北国街道)を建設したのですから、先人の苦労が偲ばれます。
 センセイはまだ幸運だったのです。

 今日はたまたま朝早く目が覚めたので、そのまま金沢を離れ、午前中に自宅へ戻りました。その際も、新潟県西部は運転中も身の危険を感じるほどの雨量。
 センセイの通過後、観測記録を更新するほどの豪雨になったそうで、上越地域の低地には避難勧告も出されました。

 センセイが通過した約1時間半後に富山−新潟県境は北陸自動車道、国道8号線ともに雨量が規制値を超えたため通行止めになりました。つまり陸路が完全に断たれてしまいました。
 雨に強い北陸新幹線ですら、運転を一時見合わせたほど。もちろん在来線は運転休止。

 通行止めから約12時間になるのですが、現在も道路の通行止めは解除されていません。センセイも以前、規制に出くわしたことがありますが、これからの見通しが立たないので、本当に辛い。
 車の中でひたすら規制解除を待っている方は、本当に大変だろうと思います。

 そして、他ならぬセンセイも、明日、ホントに金沢へ移動できるのか、微妙な状況なのです。



6月30日(金) 爪を少々切り分けていただき... ──台湾の研究者をお招きして、研究会を開きました──

 写真は昨夕撮影したもの。

 昨日、センセイらのグループは台湾の研究者(写真中央奥)をお招きして、学内で研究会を開催しました。関係者だけの会なので、実にこぢんまりとしたもの。
 彼女は13年前にも金沢工大にお越しになっています。

 一部関係者はその後も時々彼女に会っていたのですが、センセイはそれ以来のご対面。彼女はセンセイのことを細部に至るまで覚えてくださっていました。
 信じられない!!

 会は、彼女のその後の研究の展開から始まって、現在の状況、そして今後の見通しと課題へと続きます。
 直接紹介されたのはごく一部なのですが、その量、質、深さに圧倒されます。

 もともと才能をお持ちの上に、しかも大変な努力家であることがよくわかります。それでいて、苦労を感じさせない。センセイは全然かないません。
 そもそも、競争しているわけではないのですが。

 後半はみんなで自由に意見を交換した後、センセイが研究所長として、お互いの研究と交流をより発展させたいと抱負を述べて研究会は終了。
 ここだけは日本語でお話し、通訳していただきました。下手な英語が誤解を招いては困るので。

 彼女の爪を少しでいいから切り分けて貰い......というのが本当の気分なのですが、「爪の垢を煎じて...」というこの表現、今ではもうセクハラになるかもしれない。



6月29日(木) 一つとして同じ形の照明がない... ──“Challenge Lab”が間もなく開館します──

 このところちょっと長め、そして熱めのネタが続いてしまったので、今日は見たままのお話。

 幹部教員に宛てて先日、26号館の改修工事が完了し、新たに“Challenge Lab”として活用することになったので、開館式に出席せよとのメールが配信されました。
 どうやら新夢考房41竣工式のように神事を行うのではなく、テープカットをするらしい。

 というわけで現地へ行ってみました。というか、弁当を買う途中で様子を確かめただけなのですが。
 26号館というのは、旧「夢考房26」のこと。

 新夢考房41の供用開始に伴って、閉館直後/約2ヶ月前/約1カ月前と、機械類の搬出や内装の整備が進められてきました。
 この間、ざっと3ヶ月。

 写真は一昨日撮影したものですが、この時点で、今までの金沢工大では見たことがないような照明器具が吊されていました。
 少なくとも同じ場所には、一つとして同じ形のものはないのです。

 写真には入っていませんが、左側には調理スペース(?)も設置されています。ただし家具のようなものは見当たりません。
 今日もお弁当を買ったのですが、何かの搬入作業(?)をしていました。

 開館式は7月3日(月)の午前中に執り行われます。その日、この空間がどんな姿になっているのか、興味津々です。



6月28日(水) 実は、こんな使い方も可能になります ──中古品のADC-DVI変換アダプターを購入しました──

 研究室に置いてあるG4 Cubeに端を発した旧Mac OSマシンの不具合。

 その後、まるで病気が感染するかのように、ロジックボード交換済の自宅のG4 Cube、そしてアパートのPowerBook G4(Titan)と被害が拡大しました。隠れていた障害が発覚したというのが正確な表現。
 各マシンに甘えて、ちゃんと手入れしていなかったセンセイが悪いのです。

 復旧の過程でいろいろ考えさせられたことがあります。まずバックアップシステムは必須。特に旧Mac OSではそれさえあれば、極めて短時間で元に戻すことができます。
 しかしハードウェアはいつか寿命が尽きます。

 センセイは現在、自宅と大学でG4 Cubeを、アパートでPowerBook G4(Titan)を使用しています。

 G4 Cubeについては予備のシステムに加えて電源ユニットを確保してあるものの、PowerBook G4(Titan)にはそれがありません。
 PowerBook G4 12"(PPC)も控えていますが、完全な代替にはなりません。

 そこで「いざ」という時のために、バックアップのG4 Cubeでもシステムを組めるよう、整備することにしました。
 必要なものはほとんど揃っているのですが、唯一不足しているのが。本体とモニタを繋ぐアダプター。

 G4 Cubeの世代のデジタル出力は、“ADC”(写真左側)という、Apple独自規格の端子。これを一般的な“DVI”端子(右側)に変換する必要があるのです。
 ADCはApple独自の、しかも短命で終わった規格。対応するアダプターはあまり出回っていません。

 センセイが3年前、自宅書斎用に購入したのは、本当に最後の1個。改めてアダプターを探してみたのですが、ない。
 本当に、ない......。

 それでもたまたま“Yahoo!”オークションで見つけたので、アカウントを初めて取得し、6,000円(+送料)で購入することができました。一時は価格が暴騰していたようで、その意味では、まぁ適正価格です。
 見方を変えると、さすがに需要が終息しつつあるのでしょう。

 届いたのが写真のもの。何の問題もありません。やりとりの文面からすると売り主はずいぶん手慣れた方のようで、宅配便の伝票はコンピュータ打ち出しでした。
 で、センセイの場合はこれを使うと、とんでもない裏技が可能になります。

 前述したように、センセイは3カ所で旧Mac OSマシンを使用していますが、これをG4 Cubeに統一したと仮定します。OSを含むすべてのデータは小型可搬型のSSD上に書かれています。
 つまり、煙草よりちょっと大きいSSDを鞄の中に入れて運び、それぞれの場所で記憶領域を持たないG4 Cubeに接続すれば、完璧に同一の環境を再現できるのです。

 システム全体をSSDに入れて持ち運んでいるだけなのですから、当然のことなんですけどね。



6月27日(火) 大学近くにごく最近、「糖質OFFキッチン ニクータ」というお店がオープンしました

 センセイらのグループがこの春出版した教科書、お陰様で好評を頂いております。

 さらにいろいろな人に手にしていただこうと、学会の重鎮へ献本しようとして......ない。クッションの入った適当な大きさの封筒がありません。そこで近くの近くの文具店へ。
 残念ながらちょうど良い大きさのものがなかったので、諦めて大学の書籍コーナーで探すことに。

 ......あれ?!

 文具店向かいの1階が新しい店舗になっています。最初は何のお店か良くわかりませんでした。
 看板には「糖質OFFキッチン ニクータ」(Facebookツイッター)とあります。

 欧文表示の“niquta”中の“n”はアラビア数字の“2”を、“q”は“9”をそれぞれ模しているようです。
 今月14日に新規オープンしたとのこと。

 後で調べてみると、グルメサイト「ヒトサラ」(たぶん「一皿」の意)のページが一番詳しいようです。
 店主やメニューもしっかり紹介されています。

 センセイは知らなかったのですが、食事の中の糖分を減らす代わりに、良質のタンパク質──要するに、お肉──や植物繊維をしっかり取ることによって健康になろうという動きがあるようです。
 ダイエットにもなるとか。

 田舎者の、そしてお肉をあまり食べないセンセイにはご縁はなさそうですが、お洒落を好む人や、体型の維持に関心のある若い女性などには受けるのかなぁという感じがします。
 店内では、いかにもソレっぽい感じのスタッフが働いていらっしゃいました。

 ところでこの場所、センセイの記憶にある限りでは、ラーメン店→金澤餃子の店金澤ストロング丼の店焼き鳥店イタリアン・レストラン(以上、閉店時)と移り変わってきました。
 その意味でも、注目されるお店です。



6月26日(月) 取り残しているのか、取り残されているのか... ──大学脇に、大きな空隙が生まれました──

 センセイはこのところ猛烈に忙しくて、時間がビュンビュン過ぎていくような感覚。

 学者なんだから研究に打ち込んでいたらいつの間にか日が暮れてしまい......だったらいいんだけど、大学内外の立場上の仕事に加えて、「頼む。センセイしかおらんけ...」(金沢弁)という、訳のわからぬ依頼も。
 週末はこれに家族サービスが入ります。先週末はサボりましたが。

 平日の行動は極端にパターン化しており、大学出勤後は研究室と教室と事務室とお偉方の部屋を行き来するだけ。

 お昼は大学脇の弁当店「ほっともっと」──もう一つの「ほっかほっか亭」へは1ヶ月以上行っていない──でお弁当を買い、夜はスーパー経由で帰宅。
 気がつくと、大学周囲の様子に気を配る余裕がなくなっています。

 これじゃマズい、と深く反省して、弁当を買い求めに出たついでに、金沢信用金庫の解体工事現場に立ち寄ってみました。
 つい先日までは、建物の形がかろうじて残っていたのです。

 ところが訪れてみるとご覧のような状況。左奥および中央奥の茶色い建物は大学の講義棟。
 左奥の白い建物は、大学関係施設も入る地元コミュニティ・FM局「えふえむ・エヌ・ワン」の建物。つまり大学構内からこの場所は丸見え。

 正確に言うと、この写真は数日前の天気が良い日に撮影したもの。今日、「ほっともっと」へ行った帰りに確認すると、ほぼ更地になっていました。
 あまりに急速な変化に、センセイはついていけない...。

 でも、よくよく考えてみると、必ずしもそうとは言えないのかもしれないと思うようになりました。加齢で体力、気力、そして知力が低下していることは否めない。
 代わりに、幼く、経験不足だった時には理解できなかったことが見えてきます。

 歳を取るのは悪いことばかりじゃない、と考えるセンセイなのです。



6月25日(日) 鬼門はやはり、ネットワークソフトだった... ──PowerBook G4(Titan)を復旧させました──

 その気になれば昨晩、あるいは今日の早朝に新潟の自宅へ戻ることもできたのです。

 ただしお伝えしたようにセンセイは金沢に留まっています。一つには、明日はたくさんの仕事が予定されており、それに合わせて自宅から移動するのは気力、体力両面で大変だから。
 そしてもう一つ。

 この機会に片づけておかなければならないことがあるからです。お伝えしていませんでしたが、アパートで使用しているPowerBook G4(Titan)が重篤な状態に陥っており、本格的に修理しなければならないのです。
 事の起こりは、研究室で使用しているG4 Cube異状

 深刻な状況であったために、完全初期化後、自宅書斎のG4 Cubeのデータを移行したのですが、その際、自宅のG4 Cubeにも同様の問題が発生していることが判明。
 記録されているファイルの問題ではなく、ファイルを管理するシステムのトラブルです。

 二度あることは、三度ある。G4 Cubeの別な個体にほぼ同じ障害が発生したということは、リスク管理の面からも旧Mac OS固有の問題ではないかと疑うべきです。
 機種固有の問題に留まる可能性もありますが。

 G4 Cubeの問題を解決後、アパートで使用しているPowerBook G4(Titan)を点検すると見事に、ドッカーン!!
 やはり同じような、そして深刻な障害が発生していました。

 ご覧のようにApple標準の修復ソフト“Disk First Aid”では問題を見つけたものの、修復できないとのこと。
 別な“Disk Worrior”(次の写真)という強力な専用ソフトも「ディレクトリの損傷が著しい」ため修復不可とのこと。

 でも奇妙なことに、実はPowerBook G4(Titan)は今日まで、何の問題もなく稼働していたのです。
 G4 Cubeのトラブルがなかったら絶対に気づかなかったと思う。

 PowerBook G4(Titan)については3年前に完全なバックアップデータを外付けSSD上に残してあります。
 データやデータ構造をチェックしましたが、何の問題もありません。

 だから基本的には、PowerBook G4(Titan)を初期化し、バックアップからデータを復元すれば問題ないのです。
 ただしG4 Cubeの修復作業では、AdobeのAcrobatやATM(Adobe Type Manager)のトラブルが発生しており、今回も同様の事態が予想されます。

 このところ非常に忙しかったこともあり、PowerBook G4(Titan)については2ヶ月ほど騙しだまし使用し、集中的に修復できるチャンスを狙っていたのです。
 そして、その日が訪れたというわけです。

 PowerBook G4(Titan)を外部SSDから起動し、初期化後すべてのデータ(文書関係を除く)を移行します。作業は15分ほどで完了。
 すべてのソフトを試したわけではないのですが、ファイル管理を含めてさし当たり何の問題もありません。

 しかしPowerBook G4(Titan)から起動し、専用ネットワークソフト“DAVE”を用いてMacBook Pro(Windows)にアクセスしようとすると......繋がらない。全然繋がりません。
 ソフトのバージョンを切り替えてて何度インストールしても「原因不明のエラーで...」とのご託宣
(たくせん)ばかり。

 文書類はすべてMacBook Pro(Windows)の中に収納されているので、Windowsネットワークを組めなければ意味がありません。数時間かかっても状況を打開できません。
 正直なところ、今日のネットワーク接続は断念して、このページはWindowsマシンで書こうかと思ったほど。

 ヘロヘロになったセンセイですが、改めて原因、特に論理構造を追うと、一縷(いちる)の望みが見えてきました。それに従って作業すると、あっさりと問題解決。
 ネットワークは一度繋がってしまえば、後はまったく問題ありません。

 実はこの原因、2ヶ月前のG4 Cube修理を除き、Macの修復のたびに繰り返されていたのです。いつも同じ失敗と、論理的推測と回復を繰り返しています。
 しかし残念ながら、回復までに要する時間は徐々に長くなっています。

 なお、大学のG4 Cube上でPDFファイルを作成できなくなった件、問題そのものはまだ未解決ですが、整備の結果、G4 Cubeでも“PostScript”ファイルそのものは問題なく作成できるようになりました。
 これをプリンタに繋がったMacBook Pro(Windows)に書き出すと、“Adobe Distiller”が即座にPDF化してくれるので事実上、不都合は解消しています。ファイル作成時にプレビューできるようになったので、以前よりも便利になりました。

 本来の目的を達成するために、あちこちで助け合って自分ができる、そして自分が為すべきことをする。

 “For the Rest of Us”の精神です。

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