2025年3月29日更新(2025年4月6日ページ移動)
■3月29日(土) 「見覚えがない」過去と、「知らない」未来の狭間で ──新・新潟駅を訪れました──
家人から今月2回目となる企画乗車券(会員用)を譲り受けました。
当然、食い気...となるところですが、4月中旬からは金沢工大大学院と前任校で講義が。電車通勤を考えている後者は、往路復路ともに新潟駅での乗り換えが鬼門。
そこでこの機会に、実際に利用する可能性が高い列車の一つに乗ってみることにしました。新潟駅は信越本線、羽越本線と繋がる白新線、そして越後線が乗り入れているため、複雑怪奇なホーム運用。(ただし発車時刻はかなりパターン化されている)
そもそも1年半ほど、新潟駅をちゃんと訪れていないし。今朝は5時半に起床。駅に到着する寸前、6:42発の快速列車が目の前を通過。首都圏へ向かう乗客が中心でしょう、乗車率は割と良い。実はこの列車に乗り長岡駅で乗り換えると、新潟経由で大学最寄り駅まで到達可能。
だから利用候補の一つなのです。でもセンセイは昨秋乗車済。目的の6:56発の新潟行に乗車します。こちらは途中の長岡駅では乗換不要ですが、新潟駅で別な列車に乗る必要が。要するに、途中の長岡/新潟のどちらで乗り換えるかという問題。
そこに乗換時間の多寡(たか)や利便性が関係してきます。列車は柏崎駅始発。発車時刻が迫っても乗車率は10%くらい。1駅ずつ丁寧に停車する状態が約2時間10分続くので車内は徐々に「行(ぎょう)」の様相を呈してきます。新潟駅に近い新津駅で動きが。
そもそも脚立と望遠レンズを装着したカメラを持った客が複数乗車していることに気づいていたのです。車内アナウンスによると「臨時列車運行のため、当列車の発車時刻が一部...」とのこと。新津駅に到着すると、おぉ、1番線に「SLばんえつ物語号」(C57 180)が。ただし本日走行するのは磐越西線ではなく羽越線の新津─村上間。
帰宅後に知ったのですが今日と明日、新津─村上間で「SL村上ひな街道号」(村上市観光協会)が運行されるのです。
徐々に通勤/買い物客が乗車してきて、ほぼ所定時刻に新潟駅到着。本来乗車すべき白新線・羽越本線経由の列車発車時刻まで40分ほどあります。
ごく稀にですが乗車してきた列車が番号を変更して、そのまま村上行に充当されるケースが。その場合は何と、乗換なしで大学最寄り駅まで...と淡い期待を抱いていたのですが、さすがに甘かった。乗ってきた4両B編成は回送列車に。目的列車の発車番線は確認済。
少し待っていると、越後線下り列車が6両(2両A編成+4両B編成)で入線してきました。目的の村上行に違いないのですが、ひとまず全員を下車させます。つまり列車編成を変更するということ。丁寧に作業してAB編成を切り離します。
さてこれで乗車...と思ったら、B編成を白山駅に引き揚げた上で、A編成2両の停車位置を変更。やはりこのような運用は現場で確かめないとわからない。早起きした甲斐がありました。ただし実際に乗車するのは初回講義の4月17日からで今回、乗車はパス。
改札を出ます。駅舎の工事は完了している(はず)ですし、隣接するビルを含めて多くのお店が入る駅ビルも昨春オープン。駆け足でしたがひとまず一周してみました。1階は駅南北を繋ぐ自由通路兼バス発着場。(写真左端)
何だか一昨年訪れた帯広駅のように、センセイは完全な異邦人(L'Etranger)。
そりゃ、そうでしょう。センセイがこの辺を公務および私用で頻繁に出入りしていたのは四半世紀以上も前なのですから。駅舎を振り返るような格好で北東側から撮影したのが写真。(拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))
地上部左側はバス発着場で、右側はまだ工事中。旧駅舎時代に使われていた自由通路が空中で途切れているなど、思い出も痛々しさとともに失われていきます。でも、ま、しかたない。再び駅に戻り、隣の東新潟駅へ。駅前のスーパーでお昼を購入して、再び新潟駅へ向かいます。
村上始発の列車が、新潟駅から越後線に乗り入れるのためです。吉田駅で乗り換えて、計画通りに柏崎駅到着。所要時間は約6時間半。乗換の関係で、講義開始後は新潟駅を起点にあちこち...というわけにはいかないはず。
いろいろな思い出がある新潟駅とその周辺ですが、今はJ. P.サルトルの『嘔吐』(La Nausee)──ただし直訳すると「吐き気」つまり違和感。またアクサンが入る──の末尾のように、新・新潟駅は「貴方は誰?」。
他方、旧駅舎は「見覚えがない」。確かに、旧駅舎および近辺の施設はほとんど残っていない。
(2回目の)ま、しかたない。
■3月28日(金) スパムがこんなところまで!? ──西村センセイ、サイトとともにメールも管理する──
正確には「メールシステムを管理」。後述するように、実際には放置したままですが。
センセイが朝、書斎で最初に行うのはメールのチェック。
...というより、スパムメールの削除。日によって多寡(たか)はありますが、朝は十数通届いているのが普通。多い日は1日で40通くらいだと思う。多くの方は全メール受信後、スパムを選択して削除していらっしゃるのでは?
1台のPCで作業しているのなら、それで問題ないのです。でもセンセイは3台のMacを使用しているため、まずどれかのMacを使ってサーバー上からスパムだけを削除。(出先でも問題なく可能)
その上で、各マシン2本(計6本)のメールソフトで必要なメールを六重に受信しします。この間のプロセスは郵便受を開けて不要なポスティング物を取り除いてから、本来の郵便物を手にするイメージ。
メール受信後、サーバー上からすべてを削除。これを可能にしているのが“Becky! Internet Mail”というメーラーの機能。15年くらい前、当時の大学院生に教えていただいて導入しました(深謝)。またこのソフトは、宛先(もちろんセンセイ)や発信元を明瞭に表示。
「そんなの当たり前でしょ?」と思われるかも。ところが必ずしもそうではない。センセイの場合、プロバイダが楽天に買収された関係で、メールアドレスが少しだけ変更されています。なお古いアドレスからも自動転送されるため、当方宛のメールについて心配される必要はありません。
届くスパムメールは見事に、古いアドレス宛だけ。ウィルスに感染したことはありませんが古いアドレスがどこかで流出して、それが出回っているのです。もちろんスパムを見分ける上で最も有効なのが発信元の情報。“Becky!”だとこれも見やすい。
というわけでサクサクと削除していると、え"っ?!
先日、スパムメールの中にセンセイの名前を載せている(!!)ものが。30年くらい現在(および変更後)のアドレスを使用していますが、これは初めて。
本当に驚きました。なお、当該メールについては内容を見ずに削除したので、メール本体あるいは画像等は残っていません。それにしてもどうやって...と訝(いぶか)っていたところ、再びびっくりさせられることが。
このサイトは現在、「さくらインターネット」のサーバー(の一部領域)をお借りして運用ししています。当たり前ですがセンセイはこのサイトの管理者。実は「さくらインターネット」の場合、サイトを立ち上げるとメールシステムを無料で運用可能。
つまりセンセイはメールシステムの管理者も兼ねて(/押しつけられて)いるのです。個人的にはまったく必要性がないので、登録済のアドレス──デフォルトで登録される──は管理者つまりセンセイだけで、他の利用者は皆無。
ところが1週間ほど前、サイト管理中にメールが届いていることに気づきました。ナシテ?!
もちろんスパムメールです。恐る恐る開いてみたのが右の写真。三井住友生命の“Vpass”を騙(かた)っていますが、対象カードはAmazonマスターのみというデタラメぶり。LINEは使えるらしい。(拡大写真(別ウィンドウ、1280×928))
メールが届いたのは1月中旬。つまり唯一の管理者であるセンセイ自身が、2ヶ月ほど気づかなかったということ。もちろん実害は一切なかったのです。
でもセンセイの氏名が漏れていたことや、「さくらインターネット」サイトへのスパムメール到達を考えると、冗談抜きでセキュリティ対策の必要性を実感します。最も安全確実なのは、このサイトの閉鎖。
その上で、(すぐにとは言いませんが)電子メールを廃止して、必要な連絡は郵便に切り替える。あと3年くらいは大学での講義を担当すると予想されるので正直なところ、その間は無理なお話。でも「終活」が視野に入ってきた現在、冗談抜きでサイト運営については熟考せざるを得ない段階に入りつつあります。
ある日、突然...ということがあっても、決して不思議ではありません。皆様、ご承知置きのほどを。
■3月27日(木) 明治23年生まれの祖母と、ほぼ同年代だ... ──廃トンネルが問いかけていること──
報道でご存じかと思いますが、今日の日本海側は南からの暖かい風がが入り込み、季節外れの高温に。
西隣の上越市では最高気温が国内最高となる30.0℃を記録。当地も27.1℃まで上昇しました。今日は所用で自動車で実家を訪れたのですが、車外気温計(0.5℃刻み)は最高29.0℃を表示したほど。
実家では食料を調達しただけでなく、肥料も購入して畑を耕起。先日とは別な畑だったので土が固く、軽量の耕耘(こううん)機はほぼ無力。かといって頼まれた仕事なので諦めるわけにもいかず、炎天下で1時間ほど格闘しました。帰宅後に体重を測ったところ700gほど「ダイエット」。
足はガタガタです。
その様子をお伝え...というわけではなく、今日の写真で最初に目に入るのは雪。これ以上遅くなると季節がズレ過ぎてしまうので。レールが見えますから、2日続けての鉄道ネタです。
悪しからず。写真は飯田線と中央本線(「中央西線」)他に乗車した帰路、トキ鉄妙高はねうまライン(旧信越本線)の妙高高原─関山間で、列車最前部から撮影したもの。(拡大写真(別ウィンドウ、1280×960。原寸トリミング))
わずか2週間前ですが、ご覧のように積雪が1.7mほどあります。ただし今日の主役は雪ではなく中央の廃トンネル。前々回気づいた──乗り慣れた路線なので、以前から目に入っていた可能性が高い──のですが、前回は撮影に失敗しました。
もちろん今回は事前に準備した上での撮影。このトンネルは旧信越本線長野─関山間全通のために1888(明治21)年に竣工した「坂口新田隧道」(「隧道」とはトンネルのこと)。約140年前ですよ。1944(昭和19)年まで現役。
実際に乗車してみると実感できますが新潟─長野県境は山あり谷ありの、かなり険しい山岳路線。写真では良くわかりませんが、この付近の旧信越本線は山と谷(右側は関川)に挟まれた急斜面に敷設されており、しばしば災害に遭っています。坂口新田トンネルの場合「偏圧により急激な変状をきたし」廃止とのこと。
たまたま当時、写真右側つまり谷側に新線を建設中。正直なところ、山側(写真左側)を削って...なら理解できるのですが、この時は逆。戦争末期だったことも関係しているのかもしれません。実は長野県側にも「大廻隧道」および「戸草隧道」という2本の廃トンネルが。
「大廻隧道」は列車内から良く見ることができます。これら3本のトンネルは明治期のトンネル建設技術を現代に伝えるものとして、日本土木学会の「土木学会推奨土木遺産」(こちらやこちら)に選奨されています。また最近までトキ鉄社長だった鳥塚亮(あきら)氏(現大井川鐵道社長)のブログでも紹介されています。
もちろん現在では使われていないトンネル。でも建設工事用の重機など存在しない時代に先達(せんだつ)がこれだけの工事を成し遂げたことを考えると、センセイは逆に、今を生きる私たちが何をすべきかを考えさせられてしまうのです。
今晩寒冷前線が通過した後、当地は明日明後日と「寒の戻り」になる見込みです。
■3月26日(水) 珍しく、観光客の姿が... ──リニューアルされたJR潟町駅を初めて訪れました──
白状すると、そもそも潟町(かたまち)駅舎を訪れたのは初めて。
ちょっと動きがあったので、今日は予定を変更して鉄道に関する話題を二つ。まず一昨日ご紹介したMaaSアプリ「RYDE PASS」に関するトラブルが無事に解決しました。会員登録できないという障害は予想通り、センセイの設定ミス。
今回は運営側と6回ほどやり取りしました。その中で、手元のブラウザと相手サーバーの間で“Cookie”小さなデータがやり取りできていないらしいということに。西村センセイ、思い当たる節が。パソコンでは可能な限り“Cookie”を拒絶しているのです。
先方からの指導であれこれ設定を見直している中で、「すべてのCookieをブロック」という設定になっていることを見つけました。(運営側からの指摘ではない)「ブロックしない」設定に切り替えたところ、あっさりと登録画面に。「設定」の、それもかなり深い階層にある項目なので、iPhone SE(2nd)”を購入した頃からこのままのはず。正直なところ「ブロック」にした記憶はありません。
ただし「絶対にしていない」と拘泥(こうでい)するのは高齢者の特徴。(もちろんそうでない人もいらっしゃいます)おそらく購入後の早い段階でセンセイが設定したのでしょう。それはともかくこれで「RYDE PASS」を使えるようになったはず(たぶん)。7月中旬以降はこのMaaSアプリを使って、鉄分を補給しながら大学院講義に励むことにします。
鉄分繋がりで、こちらもお伝えし損ねていたお話を。
先日、飯田線その他に乗車した間を利用して、愛車のブレーキパッド交換その他の整備をしていただきました。センセイはAT車を運転できないので代車はない。
そのため整備に出す時も受け取る時も、片道は電車。特に預ける時は、電車の運行時刻と合わないのが普通。今回も列車到着まで40分の間が空いてしましました。どうしようかと思ったのですが、東隣の潟町駅(写真)まで歩くことに。(拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))
現在は上越市に編入されていますが、ここは旧大潟町さらに古くは潟町村の中心地。写真の駅舎は2015年春つまり北陸新幹線開業直後にリニューアル工事されたもの。古い建物を利用して、割とお洒落っぽく見せています。
お気づきかと思いますが、駅名の右隣には人魚像。何度かお伝えしましたが、当地は人魚伝説の町なのです(こちらもご参照)。「それだけの理由でリニューアル?」と訝(いぶか)った方は、ある意味、正解。
これは近くにある「鵜の浜温泉」(鵜の浜温泉旅館組合)の活性化と関係しているものと推測されます。
温泉は1956年の石油試掘の際に湧出した温泉を使って1958年に開湯。つまり新しい温泉です。石油試掘を契機とする温泉開発は県内の瀬波温泉(村上市)や月岡温泉(新発田(しばた)市)も共通。
個人的にはご縁がなかったのですが、たまたま2005年頃に温泉街を車で通過。周囲は本当に何もないところなのですが温泉街だけは別世界。驚愕(きょうがく)したことを覚えています。ピーク時には16軒のホテルや旅館があったとのこと。
されどバブル経済崩壊や全国的な温泉離れで当地も衰退し、近年もホテル2館が閉館。(こちらおよびこちら)後者は国道8号線沿いにあるので金沢への通勤途中、毎週様子を見ていました。JAグループが運営していたのですが、それを経営を引き継いだ会社も事業停止という惨憺たる状況。
「鵜の浜温泉」は現在、民宿を含めて7軒が営業している模様です。その「鵜の浜温泉」のキャッチの一つが、「人魚が恋した夕日」。当地の人魚伝説にあやかって...ということのようです。1枚目の写真、出入り口の右側には円い窓が。
駅舎内から撮影したのが写真のステンドグラス。(拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))気をつけていれば電車内から見ることができます。
この潟町駅は「鵜の浜温泉」の最寄り駅。最も近いホテルからだと徒歩10分くらい。ただし観光客の姿を目にすることはほぼまったくありません。通勤通学時間帯でなくても数名の乗客がここで乗り降り。
でも利用者は皆、地元の方。電車で訪れた遠方からの温泉利用客は、ホテルが上越妙高あるいは直江津駅まで送迎するのです。
この日は珍しく、70歳くらいのご夫婦(たぶん)がホームに。ただし例えば首都圏など、遠い場所からお越しになったとは思えない。県内の方が温泉を訪れて、「帰りは(最寄り)駅まで送って...」と要請したような雰囲気。
う〜ん、そうだとするとリニューアルする必要性は...。それはともかく実は当地、童謡「夏は来ぬ」他で知られる作曲家小山作之助(1864〜1927)の生誕地(聞いたことはあった)。駅前の観光案内によると、近くに「夏は来ぬ」歌碑(「作之助記念庭園」)や資料室があるそうです。
自動車販売店には本当にお世話になっており、ご縁は続きそう。「片道電車」の機会を利用して、ちょっと探検してみたいと考えています。
■3月25日(火) 一部スペックはもはや実機を上回るほどに ──仮想マシン“SheepShaver”は安定稼働中──
事の起こりは先月上旬の集中講義。お伝えし損ねていた話題です。
ただし事の顛末を説明するためには、さらに4ヶ月遡る必要が。お伝えしたように昨秋、“MacBook Pro”のWindowsボリュームが頓死。根本的な原因はWindows側ではなく、Mac側ボリュームの経年劣化による管理情報の混乱。
Windowsボリュームも、ハードウェア的にはMacのSSD上に存在するので。詳細はその頃の記事をお読みいただければと思いますが、2TBのSSDを4TBの新品に交換してMac OSを新規インストールし、“BootCamp”を使ってWindows 10をインストール。鬼門だったWindowsネットワークへの確実な接続も確立。
ここから本題に繋がります。
外出時に備えてこの間、古いOSでしか起動しないソフトのために旧Mac OS 9エミュレータ“SheepShaver”もインストール。センセイは2006年から使っています
年末までに最終調整を終えた...はずだったのです。Mac OS 9は1999年に発表され、2021年に開発を終了した旧Mac OS最終バージョン。でもセンセイにとっては現在もなお、主力OS。このページも旧Mac OSで作成しています。
信じてもらえないかも。仮想マシン上では主に、軽くて画質の良い画像処理ソフトを活用していますが、教室内で旧Mac専用プラネタリウムソフトなどで使うこともあります。
今日の写真はいずれもMac OS 9起動時の画面。1枚目が“MacBook Pro(Windows 10)”上の“SheepShaver”──ややこしい──で、2枚目は書斎の“Power Macintosh G4 Cube”。今や超貴重な実機です。
いずれも、左上の「アップルメニュー」から「このコンピュータについて」(About画面)を表示させたところ。
これで準備万端...のはずだったのです。教材作成の遅れはあったものの意気揚々(?)と集中講義に臨んだところ、まったく想定外のトラブルが発生。
“SheepShaver”上の画像処理ソフトが「メモリ不足のためファイルを開けない」というのです。ハードウェア的には“MacBook Pro”のメモリを16GBまで増設しているにもかかわらず。
トラブルの根本的な原因は現在でも不明です。ただしMac OSを記録した720MBのデータのどこかに不具合があることは確実。ただし現地での本格的な対応は不能。
そこでいろいろ工夫してデータを軽くし、何とか急場を凌(しの)ぎました。帰宅後いろいろ調査したのですが、前述したように原因は不明。これ以上の詮索(せんさく)は無駄と判断して、健全なデータ──何台か用意してある──と入れ換えました。
一部失われたデータがありましたが無事に起動したので、今度こそいろいろ微調整して、現在はほぼ完璧な状態に。2枚の写真を比較するとまず、画面縦の長さが異なることに気づくはず。いずれも横幅は1,280Pixcelですが、1枚目は画面全体が縦800。上下の黒い部分はWindowsに割り当てています。
だからMac側で実際に使用できるのは744Pixcelに留まります。2枚目のG4 Cubeは縦1,024Pixcel。こちらは4:3画面よりも縦長です。縦横比の好みはいろいろあるでしょうが画面はやはり、広い方が使いやすい。1枚目だとかなり狭いので、可能ならば外部モニタを接続。
ただし今回、最もお伝えしたいのは、ある種の性能。「エミュレータ」と聞くと、詳しい人ほど「真似ている」というイメージを持たれるかも。でもデジタルの場合、真似ようが何しようが結果オーライという面が。まずOSに割り当てるメモリ量(下線部分)は1枚目の仮想マシンの方が多く、1GB。
実機(G4 Cube)は仕様上、2枚目の640MBが上限。メモリ量は“SheepShaver”の設定画面でコントロールできるし、多すぎても無駄に占有するだけなので意味がありません。それよりも使い勝手に直結するのは処理速度。センセイの環境の場合、仮想マシンは“ G4 Cube”実機とほぼ同等。
速いと感じたことはあっても、実機より目に見えて遅いと感じたことはありません。もちろんハードウェアを一切持たない仮想マシン故、いろいろな制約があるのです。でもそれは人間社会も同じ。弱点を補い合い、お互いの長所を生かすべく手を差し伸べれば、意外といろいろなことがうまく行く。
...あ"、これって、旧Mac OSの“For the Rest of Us”の精神そのものだ。
Macintoshを生み出したアメリカ合衆国は今、そこから加速度的に遠ざかっているけれど。
■3月24日(月) やっぱり相性は最悪? ──西村センセイ、第三セクター用MaaSアプリに拒絶される──
...どうやら見抜かれているらしい、というのがセンセイの実感。
あと約1週間で新年度。もちろん学校が始まり、センセイも4月中旬から講義を行います。特に前期(「前学期」)は大変で、まず1泊2日で金沢工大大学院の講義が。新潟に戻ると翌日、県北部へ移動して前任校で学部の講義。
なお、後者は通年で開講します。毎週、自宅を挟んで約700kmちょうどを行ったり来たりと、かなりハード。当然、移動手段を慎重に検討する必要があります。後者つまり新潟県新発田市の前任校については、電車を基本とするつもり。
稀覯(きこう)本などの資料や、教材(例)を運搬する時だけ自動車にします。車なら一般道を使っても2時間半弱で移動できるのです。ただし途中、新潟市および近郊の「新潟西バイパス」および「新新(しんしん)バイパス」を抜ける必要が。片側2〜3車線の約35km区間に信号機が一つもないという自動車専用道です。
当然、交通量は多い。以前はまったく平気だったのですが、さすがに70歳が近くになるとかなりきつい。それならば電車で...となるのですが、こちらは長岡/吉田と新潟で列車を乗り継ぐ必要が(例外1本あり)。その新潟駅での接続が、見事なまでに絶望的な状況。
12時過ぎに講義を終えても、自宅に到着するのは17時ちょうどという具合。最寄り駅間の乗車時間だけでも約4時間。これは拙宅から富山市手前まで各駅停車だけで移動するのと同じくらいの時間距離。でも、まぁ、安全には代えられない。
対照的に、金沢工大についてはそのような鬼門がない──全くないわけではない──ので昨年同様、原則として自動車で移動するつもりです。
ただし後日ご紹介することになると思いますが、講義全14回の1/3程度は電車での移動を予定。理由の一つが、MaaS(Mobility as a Service)アプリの存在を知ったため。「MaaSアプリ」はIT技術を活用して各種交通を有機的にネットワーク化しようとする取り組み。
具体的には「あいの風・IR・ハピライン連携 北陸3県2Dayパス」というデジタル乗車券を使ってみたい。何度もお伝えしているように10年前、北陸新幹線が金沢まで延伸。その際、並行する旧北陸本線は新潟県内のトキ鉄を含めて、県ごとに運営を民営化。
富山県内は「あいの風とやま鉄道」、石川県東部は「IRいしかわ鉄道」(現在は西部まで)に。さらに昨年3月16日の北陸新幹線金沢−敦賀間開業に伴い、現在は福井県嶺北(れいほく)地方まで第三セクター化(「ハピラインふくい」)されています。
程度の差こそあるものの、トキ鉄を含めて三セク各社の経営状況は厳しい。そんな昨年に販売を開始されたのが前述のデジタル乗車券。北陸新幹線の敦賀延伸を機に、北陸3県の並行在来線会社が連携して3社全区間(越中宮崎〜敦賀)、2日間乗り放題(!!)という乗車券を破格の低価格で打ち出したのです。
利用日は土・日・祝日とその翌日が基本ですが、ゴールデンウィークや夏休み期間も含まれています。後者は7月中旬からなので、センセイも利用可能。
その存在を知ったのは去年ですが、自動車移動が主体だったので使わずじまい。でも来年度は積極的に利用したい。繰り返しになりますが「北陸3県2Dayパス」はデジタル乗車券。ご存じのようにセンセイは紙の乗車券(硬券および軟券)を好みます。
でも今回だけは、見なかったことに。ご都合主義だ...。
アプリは会社ごとに分かれていますが、当然のことながら効力は共通。とやま鉄道の「my route 」、IRの「RYDE PASS 」、そしてハピラインふくいの「tabiwa by WESTER 」あるいは「ふくアプリ」という具合。
調べてみたところ各アプリの評価は大きく異なります。予約期間の問題も加味して、センセイは「RYDE株式会社」が運営する「RYDE PASS」を選択(写真左側。((c)RIDE. Inc.))。一昨日から登録を試みているのですが、アプリのダウンロードおよびインストールまでは問題なく終了。
ところがIDを登録しようとしたところ、さっぱり進まない。(右の画面)このアプリの場合、AppleあるはGogoleからのログインが基本。そのどちらで試しても、写真の画面から本来の画面──たぶん──へ遷移しないのです。う〜ん、まるでセンセイが紙の乗車券派だということを見抜かれているかのよう...。
現在、サポート先に問い合わせ中。有り難いことにすでに有益な情報も頂いておりますが状況は変わらず。またこのパスを利用するのは「夏休み」期間ですから、それまでに問題が解決すれば何の問題もないのです。でもセンセイは、初(しょ)っぱなからデジタル世代に拒絶され...。
センセイが高齢者であることは事実。だから、ま、いいんですけど。
■3月23日(日) 桜の幼木は乱調気味で、学習できないけれど... ──大関大の里、春場所優勝──
大相撲春場所はご存じのように、優勝決定戦で大関大の里が高安を破って優勝。もちろん嬉しい。
ただし諸手(もろて)を挙げて...というわけにはいきません。今場所は日によって出来不出来がはっきりしていました。言い換えると三役であるにもかかわらず、安定していた相撲を取ることができなかったということ。
もちろん、本人がそれを一番良くわかっているはず。昨日の最後に記したように評価できる点と反省点を、ぜひ、今後の成長に繋げていただきたいものです。同時に、惜しくも破れたものの35歳という年齢にもかかわらず最後まで勝利への闘志を見せた高安もぜひ高く評価したい。
判官贔屓(ほうがんびいき)かもしれませんが。
伝え聞くところによると、今場所が優勝への9回目の挑戦だったとのこと。高安の表情と背中に、これまでの相撲人生が表れていたように思います。
「(優勝を逃したのは)悔しいけれど、(力を)出し切ったので悔いはない」というコメントは本音でしょう。写真は昨日の午前中に撮影したもの。朝、母親から電話があり午後に実家へ行くことに。その前に用を済まそうと外出した際に、思いついて写真に収めました。(拡大写真(別ウィンドウ、1280×960))
高知と熊本では今日、桜(ソメイヨシノ)の開花宣言が。当地はというと、桜の蕾はまだ閉じたまま。寒暖の差が激しいので、まるで咲いていいのかどうかわからずに戸惑っているかのよう。でも...と考えて「よしやぶ川」(写真左側)を訪れました。
以前何度かお伝えした桜の幼木です。よしやぶ川はもともと湿地帯を流れていた川。流域に工業団地ができ、また宅地化も進んだため、川および周囲の環境が悪化。そこで環境改善とともに20〜30年くらい前、川沿いにソメイヨシノを植樹しました。
現在は、桜の名所に数えられるほどにまで成長しています。ただし写真の桜はその時のものではなく、数年前に開設された高齢者用福祉施設の開所を記念してソメイヨシノの間に植樹された幼木。つまり、すでにかなり成長して根をしっかりと張った桜の木々の間に、無理に割り込むような格好になります。
本来の倍の密度。容易に想像されるように、幼木はなかなか育たない...。もう一つ問題があって幼木の大半はどうやら、花を咲かせる時季を誤っているらしい。梅より早い3月上旬や雪の残る冬(こちらやこちら)そして秋といった具合。
秋に咲いた桜を何回か目撃していますが、ここまで乱調気味のものは珍しいと思う。もしかすると...と思って確認すると、おぉ、幼木の1本に十数輪の花が咲いていました。大人(?)のソメイヨシノはもちろん、他の幼木の蕾はまだ膨らんでいません。残念ながら開花時期が相違するので、この樹は子孫を残せないはず。
でも健気に生きています。たぶんあと2、3週間でよしやぶ川の桜は満開に。幼木の中に、その時季に花を咲かせるものがあるのかどうかは不明。忘れていなかったら確認するつもりです。いずれにせよ幼木の多くは「勘違い」を修正できない。
でも大の里は別。今日も、関脇昇進後の反省点を口にしていました。
繰り返しになりますが今場所の学びを糧(かて)にして、きっと成長してくださるはず、と期待しています。